護持院隆光。

こんばんは。


東京は久しぶりにまとまった雨が降りました。

水不足が心配です。


歌舞伎座は盛り上がっている様子。

幕見席はほぼ毎回立ち見まで出ているそうです。


★ここからはお話の内容に触れますのでご注意を。



猿之助さんが演じている4役のうちの一人、護持院隆光。

昼の部の「柳影澤蛍火」に登場します。


実際にいた人物で、五代将軍徳川綱吉に取り立てられたのを機に、

綱吉と、その母である桂昌院の絶大な信頼を受けるようになります。


「生類憐みの令」を綱吉に勧めたのも隆光と言われています。

また、桂昌院とloveな関係があったという噂もあります。

裏から二人を操っていたかのような。。

そうです、悪いお坊さん。


ストーリーでは、吉保に敵対する美坊主。

占いも得意です。

桂昌院と関係ありありです。


桂昌院の人生は、庶民から将軍母に昇りつめたシンデレラストーリー。

ラッキーに恵まれた彼女が占い好きなのもわかります。


猿之助隆光が桂昌院の手を見る場面は、ジェラシー!←しつこいですが。

ちょっといやらしい感じが、猿之助さんにしては珍しい(笑)


で。。年齢ってどんな関係なの?と気になりました。

調べると、桂昌院と隆光の年の差は22才!

なんとぉ~~~


さらに、桂昌院の息子、綱吉は隆光より3才年上なので、

自分の息子より年下!

吉保はさらに隆光より10才若い!


ん~~~恐るべし桂昌院です。

東蔵さんは年上女性の悲哀をリアルに魅せてくださっています。

ああいうふうにはなりたくないなぁ。。


海老蔵吉保は輝くばかりの美しさ。

桂昌院に気に入られてのし上がっていきます。

loveシーンの嫌そうなお顔がたまりません。

見どころの一つかと(笑)


敵対する吉保と隆光。

ラストシーンでネタばらしがあります。

実はお互いが出世をするよう、

二人は裏で手を組んでいたのです。


私は、以前に隆光を演じた扇雀さんのblogでそのことを知っていました。

でも、手を組んでいたのに、なんで殺されてしまうか知りませんでした。


猿之助隆光がとても人間的と思ったのは、

その殺される理由も一つです。


どんどんエスカレートしていく吉保について行けなくなり、

隆光は関係を解消したいとお願いします。

そのシーンを見て、隆光の僧としての性根を見た気がしました。

この人も人間だったのだ。。と。


それまで吉保との場面では、

表向き’敵’という演技をしています。

でもチラッと二人が繋がっているのがわかる仕草があります。

猿之助さんは巧み。


死に際、池に飛び込む猿之助隆光を見て、

壮絶で何だか怖かった。


吉保は、おさめの一途な愛で、

出世から解放されたのだなぁと感動でした。

海老蔵さんのセリフに、何とも言えない哀しみと安堵を感じ、

幕開きの貧しかった頃のシーンを想いました。


猿之助さんは隆光を初役で演じています。

猿之助さんが発案でかかることになったお話。


吉保を海老蔵さんで。。どうしてひらめいたのかな。

そして、どうして上演したかったのかな。

隆光をしてみたかったのだとは思うのですが。


いつかどこかで聞かせてもらえたら嬉しい。


猿之助さんの隆光もまだまだ進化していくはず。

次回の観劇が楽しみです。

昼と夜のギャップがいいんだな(笑)


僧侶姿も素敵です。

皆様も是非♪



aya。



aya's lounge

歌舞伎に出合って 何だか人生変わりました。

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