あと6日。

こんばんは。


歌舞伎座「七月大歌舞伎」はあと6日です。

’荒川の佐吉’を観てきました。


お芝居は千穐楽に向けてどんどん深まっていました。

猿之助さんは本当にすごい。

今日が一番感動しました。


何だかもう、佐吉が体に染みついたように見えました。

全編、猿之助さんのセリフがより聞き取りやすくて感動でした。

大切な言葉はとても丁寧に言っていて、気持ちが入っていました。

不思議なことに、前半から泣けてきた(笑)


佐吉ってこんな人なんだろうな。。とリアルと重なる。

前半、三下奴なのにすっごく良いこと言ってるのですよね(笑)


お!と思ったのが猿之助さんの江戸弁。

いつものように粋で鯔背なノッている口調!これこれ!

動きもキレキレな江戸っ子でした。


今日は私が観た中で、一番熱いお芝居でした。

猿之助さんの、佐吉の感情が自然と心を支配しました。

特に、初めて人殺しをしてしまう場面は、

妙に共感できてハラハラもしました。


相政に卯之吉を返すのを’嫌だ’いう場面。

私は一度として同じ言い方を観ていません。

猿之助さんは感情のおもむくまま、言葉を発しているのだろうか。


今日は、想いがこぼれんばかりの言い方でした。

そして、一番泣きが入っていた。

最大に泣けました(笑)


中車さんの微動だにしない風情も素敵です。

猿之助さんとの言葉のやり取りがさらに見応えありです。



佐吉が卯之吉に、頬を寄せたり、抱きしめたりする場面が何回かあります。

赤ちゃんの時、そして6才になってからも。

どれもすごく愛情たっぷりで子煩悩っぷりがさらに増してます(笑)

本当に幸せそう。


卯之吉役の猿くんもそれに呼応するように、

各段に進化してきています。


佐吉が唯一、悲しみと愛情で頬を寄せるラストシーン。

卯之吉を見る眼差しの温かくて優しいこと。

そのまま近づき、頬を寄せたのがとても自然でした。


佐吉のいつもの愛情表現。

特別なことではなく、二人にとってはいつものこと。


その瞬間、それまでの頬を寄せたりする場面が

フラッシュバックしました。


そして、猿之助さんの微笑みは、

今までよりも、とてつもなく優しく見えました。


巳之助さんの辰五郎がより優しさに溢れていました。

佐吉愛、卯之吉愛がすごい。

辰五郎も二人を通じて成長していく過程を感じました。


猿之助さんとのコンビも深まってます。

ラスト、佐吉の選択を、悲しいけど素直に受け入れる辰五郎が自然。


巳之助さん、前半、軽さを出すためか、

ちょっとオーバーアクションになってきて面白かったです。

で、やっぱり佐吉の子育てを語るシーンは泣ける(笑)



お芝居全体のテンポアップがすごい!

会話が心地よく、セリフのやり取りでけっこう笑いが起きます。


あと6日まだまだヒートアップしていきそう。


荒川の佐吉。。

猿之助さん中車さん海老蔵さん、

そして巳之助さん米吉さん、などなど。

昭和7年初演でも、このメンバーだからこそ新鮮な風が吹いたと思う。


今日も劇場はほぼ満席。

嬉しいけど寂しいような(笑)


猿之助さんがとても大きな存在に見えました。


楽しませていただきました。

有難うございました。



aya。



aya's lounge

歌舞伎に出合って 何だか人生変わりました。

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