松竹座昼の部。

こんばんは。


「氷艶2017」が盛り上がっています。

パンフレットが素敵と友人から。

2500円60ページの大作!


普段、筋書を買わない変人な私ですが、

興味惹かれたり、魅力的と思った筋書は買ってきました。

氷艶はあったほうが楽しめると言われ、

記念に買おうと思っています。


また、明日の千穐楽夜の部は笑也さんが宙乗り999回!

今回、宙乗りしているようですね。

猿之助さんとほぼ同じ数を翔んでいるとは。

夜の参戦なので楽しみです。



さて、大阪のお話の続きです。

2日目は一階席2列目中央でした。

写真は、お席から少し下手を見た角度です。


昼の部「戻駕色相肩(もどりかごいろにあいかた)」

’戻駕’と言われています。

久しぶりの上演とのこと。私は初見でした。


勘九郎さん歌昇さん児太郎さん。

とっても新鮮な組み合わせな舞踊です。

夢のような歌舞伎あるあるな設定です。


大阪の駕籠かき’浪花の次郎作’は勘九郎さん。

実は石川五右衛門。


江戸の駕籠かき'吾妻の与四郎'は歌昇さん。

実は羽柴秀吉。


乗っているのは禿の’たより’児太郎さん。

三人が大阪、江戸、京の廓話を踊って語ります。


勘九郎さんの存在感はすごくて、

間近で見たらダイナミックだけど軽妙な感じ。


歌昇さんにはびっくり!

いつのまに艶のある表情をするようになったのでしょう。

ドキッとするくらいいい男。

勘九郎さんとは違ったスッキリとした力強さがあり、

二人のバランスが絶妙で面白かったです。


児太郎さんは可愛らしい禿でした。

元々身長が高いから、常にいつもより膝や腰を折っていました。

児太郎さんを間近で拝見することはそうそうないので、

お顔の美しさにも魅了されました。


三人並んだ絵は必見です!

ラストに、実は。。と二人の正体がわかります。

ぶっかえりはサイコーにエキサイティングでした。

後見の方々も素晴らしかったです。


華やかな一幕でした。


幕間を挟んで、

「三代猿之助四十八撰の内

金幣猿島郡(きんのざいさるしまだいり)

大喜利所作事 双面道成寺(ふたおもてどうじょうじ)」


宙乗り1000回の日に偶然にも観劇となりました。

猿之助ファンが多い印象の会場でした。


盲目の清姫、猿之助さんが登場すると

ぶわっと熱気が起こるのがわかりました。


少しオーラ弱めな登場に感じましたが、

目が見えるようになってからは、

視界良好になり客席の雰囲気を目の当たりにしたからか(笑)

次第に猿之助さんの迫力が増していきました。


嫉妬に狂い、縄で縛られ、

鐘に頭を打つあたりから、会場の熱気に呼応するかのようでした。

そうなるとさらに会場の熱気も増していきます。

まさに舞台と客席で’気と気’のやり取りをしているよう。

殺され、怨念で蛇体となってからは

いつもに増してブラボーな猿之助さんでした。


清姫が想いを寄せる頼光は勘九郎さん。

なんて美男子!

先ほどの五右衛門風情とは全く違う。

繊細でスッとした立ち姿が美しく品がありました。


清姫の恋のライバル七綾姫は七之助さん。

姫姿がため息ものです。

米吉さんの時と七之助さんではお芝居の印象がガラッと変わります。


猿之助さんの印象まで変わってしまう。

米吉さんの時は可愛らしさに対抗した感じでしたが、

七之助さんでは美しさに対抗した感じ。

猿之助さん自身の進化でもあるのかな。。。


中村屋兄弟と三人舞台に並ぶ姿が、

とにかく嬉しかったです。そこに尽きる。

夢のようでした。


猿之助さんの二役目、忠文に一番びっくり!

前回よりも男っぷりが上がっていてドキッとしました。

それに妙にリアルで人間が怖かった。

いわゆるストーカー。こういう陰湿なお役もいいかも。


夜の部に続き、七之助さんに迫る(笑)

あぁやはりこちらが照れるけど、

すっかり立役が板についたなぁと感慨深くなりました。

前回よりも自信みなぎっているように見えました。


ライティングが四代目らしくて面白かったです。

以前より少しシンプルに感じたのは劇場が違うからかな。

前方からだとよくわからないので、

是非遠目でも観たかったです。


中村屋兄弟のラブシーンが照れます(笑)

美しすぎて。

忠文は嫉妬心がさらにメラメラし、生きたまま鬼になる。


清姫と忠文の怨霊が合体して宙乗りです。

スッポンから天井までそのまま上がっていきます。

1000回を祝う空気の中、幸せな時間でした。


その後の舞踊は、先月に続き、三つ面の場面があります。

初めて間近で観たら涙が出た(笑)

速い速いと思っていましたが、これほどとは。


目の前で繰り広げられる三つの面の取り換えは壮絶。

誰よりも速く、綺麗。


宙乗りを終え、会場のボルテージが最高に上がった状態で、

猿之助さんも超ノリノリで高速、キレともにMaxでした(笑)

あっという間すぎてポカン。。みたいな。


猿之助さんの後ろに傳左衛門さんがいて、さらに稀音家祐介さん。

クラクラするほど大好物な世界観でした。


私も最高潮に興奮していて、何が何だかわからなくなり(笑)

夢中で目で追い、夢中で拍手をしていました。



猿之助さんは最初から最後まで、

とても丁寧に演じているように思えました。

お芝居で感謝を届けようとしてくれているのだな。。と。

いつもより客席に目線を落としていました。


舞台と客席がだんだん一体化していくのを肌で感じ、

これぞ猿之助歌舞伎だと心の底から感動でした。


ラストの押戻し。

歌昇さんが猿之助さんと対峙するのが嬉しかった。

とても珍しい場面。

その歌昇さんが私たちの心の声を言葉にしてくれた。

それは宙乗りの時の大向うさんも。


どんなに猿之助さんに’1000回おめでとう’と声をかけたかったか。

心の中でずっとかけていたけど、声にはできなかった。

でも歌昇さんのお陰でスッキリしました。

感謝。


大阪まで来てよかったです。

猿之助さんに会えてよかった。


昼夜ともに楽しませていただきました。

有難うございました。



長文失礼いたしました。



aya。

aya's lounge

歌舞伎に出合って 何だか人生変わりました。

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