学習院國劇部。
9月がスタートです。
雨が降ったり止んだりのお天気でした。
傘が手放せませんでしたが、
私は一度も雨に当たりませんでした。
こんな日はラッキーで気分がいいです。
一雨ごとに涼しくなり、
秋の訪れを感じています。
猿之助さんがblogを更新してくださいました。
その言葉で私の夏も完結です。
さて、今月最初は学生さん方の歌舞伎を観てきました。
知人に誘われて日本橋公会堂へ。
演目は「野崎村」
学習院大学國劇部の名前は聞いていました。
ふとしたご縁で公演があることを知りました。
出演は学生さんですが、
大道具、衣装、鬘や、竹本、長唄に至るまで、
プロが協力して行われることにびっくり!
さらに指導は現役歌舞伎役者さん。
齊入さん新蔵さんです。
何故こんなに恵まれた環境なのかは知りませんが、
真剣に歌舞伎公演をする学生がいることに興味が湧きました。
どんな客層なんだろう。
そこからワクワクするわけです。
驚くことに一階席がほぼ埋まっていました。
ギリギリにいらした方々が二階へ向かう姿も何人も観ました。
出演者のご家族、OBOGらしき方々、
一人で観劇している方も多く、老若男女年齢問わず。
大盛況です。
そして、幕が開いてびっくり。
歌舞伎座で観た、あの野崎村のセットがそのままそこにあるのです。
これはただならぬ予感(笑)
学生の発表会と思いきや、竹本も本興行のままです。
それにお芝居が上手い!
お稽古をたくさんなさったのだなぁと感じます。
当たり前なのかもしれませんが、
噛んだり間違って焦るとか全くなかった。
多くの支援を受け、恵まれた環境だから。。ということだけではない、
何だろう、プロ根性を感じてしまいました。
着物の所作も全員が美しく、
現代劇の役者さんが時代劇をする時の残念さが全くない!(笑)
このレベルが普通なのですか!?本当に驚きでした。
お光役の方がとっても素敵でした。
今まで女方の役者さんで拝見してきましたが、
若い女性が演じるとひと味違ったのが発見でした。
純粋だからこその決断。
天真爛漫な少女が大人になっていく。
とてもリアルでした。
お染役の方も対照的な雰囲気がいい。
美人さんで品があり、形が終始美しかったです。
久松役は女性でした。
色男風情が説得力ありました。
お光の父、久作役の方も印象的でした。
学生?と思うほど老けていた(笑)
所作と着物の着方が素敵!と思ったら、
9才から日本舞踊をさなっているとあり納得。
おかしみもあり、哀しみもあり、達者な方でした。
私。。正直言うと、寝てしまうかな。。と思っていたのです。
野崎村はあまり好きなストーリーではないからです。
でも意外なほど目がらんらんとしていた(笑)
すごく面白かったのです。
理由の一つに全員の声がよく、言葉がはっきり伝わったこと。
伝わるということは、
役者さん方が役として話しているからだと思います。
何だか感動してしまった。
お光の切ない余韻が今でも残っています。
学生時代の部活動は一生の思い出になるはず。
皆さんがどんな道に進むのかわかりませんが、
歌舞伎に愛情を注ぎ、1回だけの公演にかけた想いは、
人生を豊かにしてくれるといいなぁと願っています。
私も中学高校時代の演劇部で、
情熱をもってお芝居を作っていた日々を思いました。
優しい時間を過ごすことができました。
有難うございました。
aya。
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