名高大岡越前裁@国立劇場
こんばんは。
は~スッキリしました。
新橋演舞場「犬神家の一族」をラストまで観ることができました。
予想以上に感動して、クスッと笑い、
花道を去っていく金田一緑郎さんが素敵でした。
感想はまたあとで。
さて、昨日は国立大劇場でした。
「通し狂言 名高大岡越前裁(なもたかしおおおかさばき)」
’これにて!一件落着!’
梅玉さん演じる大岡越前守忠相の名セリフ!
颯爽と完結。
後味がこんなにも痛快だなんてすごい。
右團次さん演じる敵役、天一坊が
’大岡様には敵わねぇや’
梅玉さんの大岡様の名裁きを前に、
これが妙に可笑しくて、フッと力が抜けて、
いいお芝居を観たなぁと心温かくなりました。
それはもう一つ感じたことがあったからです。
繋がっているということ。
梅玉さんと梅丸くん。
私的には久しぶりに並んでみたような。。
所作が似ていると改めて感動しました。
慎ましい振る舞いが美しい。
梅玉さんの部屋子である梅丸くんの成長ぶりは目覚ましいですね。
今月は女方、立役の両方を観ることができて嬉しいです。
こうして芸が繋がっていくのだとお二人の姿が眩しかったです。
また、右團次さんと右近ちゃん。
右團次さんが47年前の初舞台で務めた大岡一子忠右衛門役を
右近ちゃんが務めています。
梅玉さんが右近ちゃんの出演を薦めたとか。
しかも親子で同じ年齢の8才。
白装束姿の右近ちゃんはそれだけで健気。
切腹の所作なんて見ていられない(笑)
右團次さん演じる天一坊は、
47年前は師匠の三代目猿之助が演じていたお役です。
次の世代交代は観ることができるのだろうか(笑)
今月の奇跡を目の当たりにできてよかった。
そして、彌十郎さん。
47年前、お父様が演じた山内伊賀亮を演じています。
彌十郎さんのblogにありましたが、
ご本人は当時15才で、観劇なさったそう。
お役が巡り、感慨深いことだろうなぁと想像します。
彌十郎さんの熱演は心打たれました。
天一坊の仲間で悪役です。
大岡をやり込めるくだりは圧巻でした。
敵なんだけど、一番の拍手でした。
歌舞伎ってすごいな。
こうして繋がっていく様を目の前にできる。
感動でした。
将軍の御落胤と嘘をつき捕えられ獄門にあった男がいました。
「天一坊事件」という史実に、
実際には関わっていない大岡様を登場させ、
脚色され歌舞伎になったお話です。
右團次さんの天一坊が悪事を抱き、
小坊主からどんどんのし上がっていく様子が秀逸です。
将軍の御落胤になりすました時の立派さには驚きました。
かと思えば正体がバレると口調がいきなり小者(笑)
巧みな演じ分けはラストまで面白かったです。
大岡様の梅玉さんの花道の出がすごかった!
かっこいい。
オーラ全開。
TVで馴染みのある大岡越前守。
松之丞さんの講談でもかっこよかった。
それを見事に裏切らない、というか超えてきた(笑)
途中、大岡裁きには珍しくピンチが訪れます。
彌十郎さんの伊賀亮にやり込められて、
天一坊はいよいよ本物の御落胤ということに。
苦悩する姿もまたいいのです。
家族で切腹。。というところに、
家来たちが天一坊の嘘の証拠を見つけてかえってくる。
ハラハラするのですが、
ここからは一気に大岡様がやり返す。
片方の長袴をバーンと前の階段に蹴って出す形の美しいこと!
これが見たかった(笑)
裁きもお見事、めでたし。
幕開きに登場する’おさん’の歌女之丞さんが印象的。
大岡の妻、小沢は魁春さん。
品格あり、梅玉さんにぴったりで素敵夫婦。
彦三郎さんのとんぼ!?
あの回転にはびっくり!すごい!
将軍役の楽善さんの大きいこと。
一人だけ別格オーラでした。
梅玉さんと二人のシーンは見応えありました。
役者さん一人一人が立っていてよかった。
このメンバーの中にいる右近ちゃんに改めて感動なのです。
可笑し味ある場面もあり、
思うよりリラックスして観ることができました。
面白かったです。
猿之助さんの天一坊も観たいかも。
26日まで。
叶う方は是非。
楽しませていただきました。
有難うございました。
aya。
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