第十二回 神田松之丞の会。

こんばんは。


昨日は歌舞伎座、今日は南座が千穐楽でした。

おめでとうございます。


いよいよ来月から猿之助さんの二か月が始まります。

今はワクワクと、無事に幕が開いてほしい気持ちでいっぱいです。



さて、先日、歌舞伎座ギャラリーで行われた

神田松之丞さんの会に行ってきました。


運よくチケットが取れました。

久しぶりの参戦です。


驚いたのが、転売防止のための対策がかなり厳しかったこと。


松竹webで販売なのですが、

チケットは郵送のみで、本人の名前が記載されていました。


さらに、身分証明を提示して必ず本人が来場する決まりです。

同伴者は必ず購入者と同じタイミングで入場しなければなりません。


書面で本人の代理は入場できないと案内をいただいたにも関わらず、

本人から譲られた。。と

入口で交渉しているおば様たちがいらっしゃいました。


身分証を持っていても、けっこう厳しめに注意され、

席の空きを確認してから最後に席に案内されていました。


ほぼ全員が守っている中、

こういう方たちは目立ってしまいますね。


完売のはずでしたが、

私の見える範囲で後方二席が空席のままでした。


ここまで厳しいと急に来られなくなっても埋められない事実はあると思う。

難しいな。。。


松之丞さんは最初のトークで身分証提示の件に触れていました。

前回までは最前列が空いているということがあったそう。


今回は前方が埋まっているので、

その成果かな、とおっしゃっていました。


たまたまかもしれませんが、

歌舞伎ファンを意識したお話が多くて嬉しかったです。


秀山祭の月だからか、

吉右衛門さんのお名前が多く登場しました。


そして、時々出る’歌舞伎ファンの皆さん’という言葉。

歌舞伎ファンとしては嬉しいなあ。


ゲストは神田愛山さん。

おそらく私は初めましてだったと思う。

昭和62年に真打になった松之丞さんの大先輩です。


ちなみにプロフィールを見たら、

猿之助さんと同じ誕生日でした(笑)


愛山さんのお話が面白い!

緩さの中にある貫禄のトークに惹きつけられてしまった。


松之丞さんのことをいじる言葉に愛情を感じたし、

松之丞さんも何だか楽しそうでした。


ただ、歌舞伎はあまりご縁がないよう。。


披露してくさったのは「髪結新三」

歌舞伎でもお馴染みですし、

再来月11月歌舞伎座昼の部でかかります。


歌舞伎とは内容が違い、とても興味深く聞けました。

でも内容よりも愛山さんの語り口が好きでした。


江戸の風が吹き、情景が瑞々しく浮かんでくる。

啖呵もスッキリと心にはまる。

絵を妄想しながら楽しめました。


江戸っ子の私はとても心地よい空間で時を過ごすことができました。

約40分の聞きごたえあるお話。


続いて松之丞さんが登場。

「青葉の笛」を披露してくださいました。


迫力あるパンパンという張り扇の音を聞くと、

一瞬にして世界観に入っていくことができるから不思議。


歌舞伎でも有名な「一谷嫩軍記」の一部です。

熊谷直実と平敦盛のお話。


講談では初めて聞きました。

歌舞伎のほうがお馴染みな私にとっては新鮮でした。


歌舞伎では、実は敦盛は生きている。。。という話になるのですが、

講談では熊谷が16才である敦盛の首を取るというお話。


短い話なのですが、

いつもながらの松之丞さんの迫力に

’一ノ谷の戦い’の壮絶さが伝わって心が痛かったです。


パワー全開でラストまで持っていくエネルギーがすごい。


髪結新三も、このお話も、

妄想する時に歌舞伎役者さんが浮かびます。


敦盛は、弥次喜多で敦盛の拵えをしていた團子くんが浮かんできた。

笛の名手である青年がぴったりだと思う。


と同時に討たれてしまう無常に切なくなりました。


私も力が入って聞いてきたのか、

松之丞さんが力を抜くと、自然と息を吐いたのが可笑しかった。



歌舞伎を観ているからこそ、

私は講談が面白いのです。


そして、どちらもすごい芸だと感動してしまう。


すごく楽しかった。

有難うございました。


秋の夜に講談もいいですね。


松之丞さんが痩せてシュッとしていました(笑)




aya。





aya's lounge

歌舞伎に出合って 何だか人生変わりました。

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