新春浅草歌舞伎「絵本太功記」
こんばんは。
先ほどNHK「戦国大河ドラマ名場面スペシャル」
猿之助さんが2007年に演じた武田信玄が登場しました。
この時は歌舞伎を観たことはなく、
市川亀治郎という歌舞伎役者がいるのだなぁと思っていました。
懐かしい映像に胸が熱くなりました。
さて、日が経ってしまいました。
浅草歌舞伎の感想を綴っておこうと思います。
第二部は演目が発表になった時にとても驚きました。
これは観る側も体力勝負だと(笑)
それでも第一部の寺子屋より好みな演目だったので、
浅草メンバーで観ることができるのを楽しみにしていました。
「絵本太功記 尼ヶ崎閑居の場」は、
その前の巳之助さんの解説が面白くて、
楽しい気分のまま突入しました。
お話は悲劇なのですが。。(笑)
今年の大河ドラマの主人公である明智光秀が、
このお話の主人公、武智光秀です。
主君である小田春永(織田信長)を
本能寺で討った後のお話です。
歌舞伎を観始めた頃は苦手な演目でした。
今でも手放しで楽しめる感じではありませんが、
ようやく話に集中できるようになってきました。
光秀は歌昇さんが演じています。
竹藪から出てくると、殺気立っていて怖かったです。
ものすごく集中しているのが伝わり、
思わず、おお!と声に出そうになりました。
光秀のこの出が好きです。
吉右衛門さんも團十郎さんも恐ろしいくらいでした。
これだけ演技で大きく見せるのは、
今の歌昇さんだからこそだと思う。
あの独特なビジュアルが違和感なくおさまっていました。
信念の塊でした。
母と息子の死を前に泣く場面は心が痛かったです。
妻の操は新悟さん。
控えめだけど情愛に溢れ、品があって素敵でした。
息子の十次郎は隼人さん。
前髪の隼人さんは美しいです。
初々しいけど、強さもあって、父思い。
若い命が散っていくのは切ないです。
許婚の初菊は米吉さん。
本興行でも幸四郎さん十次郎のお相手を務めています。
その経験があるからか、
とても説得力あり、艶やかだけど初々しくて素敵でした。
良い意味で貫禄ありました(笑)
光秀の母、皐月は梅花さん。
母もまた信念の人。
強くて愛情深く、かっこいいなぁと思ってしまいました。
橋之助さんの佐藤正清(加藤清正)が力強い!
次の演目とのギャップが。。。(笑)
これは是非、見比べてほしいです。
真柴久吉(羽柴秀吉)は錦之助さんです。
旅の僧から本性を現した姿が凛として素敵です。
やはり登場するとグッと空気が変わります。
浅草公会堂は廻り舞台がないのですが、
場面転換の仕方を工夫していて面白かったです。
セットが動いた時は、こんなことが!と驚きました(笑)
とてもスムーズでした。
今のベテランの役者さん方で観るのとはひと味違い、
とても興味深く楽しめました。
きっとずっと先、
本興行でこのメンバーで観ることができると思う。
そう考えると’今’のこの公演はやはり貴重です。
皆様も観ておいたほうがよろしいかと。
初めてご覧になる方は、
予めストーリーを予習しておくことをおススメします。
この後の「仮名手本忠臣蔵 祇園一力茶屋の場」も面白かったです。
続きます。
aya。
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