春秋座。

ご縁があったら、いつか。。。

と思っていた京都の春秋座に行くこと叶いました。


写真は観劇後に入り口の裏から空を見上げた感じ。

楽しくて楽しくて後ろ髪を引かれる想いでした。


猿之助さんが芸術監督を務める春秋座。

京都造形芸術大学内にある二つの劇場の内の大劇場です。

先代が大学の副学長を務めていた時に、

設計監修し、歌舞伎を上演するために作られた夢の劇場。


猿之助さんが自主公演「亀治郎の会」の

第一回公演を行った場所でもあります。


到着すると写真でよく見た大階段!

ここ上がってみたかった(笑)

見上げると、中から良い’気’が流れてきた。

入ると明るくて空気がいい。


私が通っていた大学はこんなに明るくなかった(笑)

すぐ左に広いカフェがあり、学生が思い思い過ごしています。

でもその場を締めているのは歌舞伎ファン。

カフェの先に劇場の入り口があります。

劇場内は幕間も含めて写真NGでした。

約840席のコンパクトな空間。

歌舞伎座は約1800席。


晴れ晴れとした’気’でとても元気になる劇場でした。

どこをとってもノンストレス!

後方でも舞台が遠く感じないし、

椅子の前後が互い違いになっているので前の人の頭にかぶらない。


座ると足場も広いし、荷物も余裕で置けます。

お手洗いの数が尋常じゃなく多い(笑)


普段、もっとこうだったらいいのに。。。

と思うことが全部解消されてる!

一緒に観劇したkaoさんは何度も訪れている方。

いろいろ説明してもらいました。

全て先代のこだわり。


今までも、これからも、

猿之助さんとともにある劇場なのだと実感しました。


すっごくすっごく気に入りました!

また来たいです。


ここからは内容に触れますのでご注意を。



さて、「獨道中五十三驛」

巡業versionに進化して、猿之助&巳之助でダブルキャストです。

私は猿之助さんが2役、巳之助さんが13役早替りのAプロを観劇。


元々のお芝居の影しかなく形がない(笑)

原型が想像できないくらい短くなってた(笑)

でも、化け猫&早替りで良いとこ取り。

面白い場面をギュッとまとめて繋げて上演してます。


猿之助さんの登場がめちゃめちゃ待たされる。

と思ったら一幕目は出てこない。。

これも作戦か。。(笑)


二幕目の猿之助さんの’出’がいつにも増してすごかった!

座頭の貫禄。。猿之助の風格。

たっぷりと悠々と登場し会場を沸かせました。


私の血がグルグルする(笑)

久しぶりの猿之助さんの’人で非ざるもの’

人でないものをさせたら天下一!

これこれ、この感覚~と興奮しました。


2年前より緩急あり余裕が見えてすごい。

攻めと引くところと絶妙。


おかし味や軽妙な動きに笑いが起こるけど、

2年前のほうがもっとおかし味が強かったような。

貫禄がある分、怖さが倍増。


あの口割けアイテムもさすが!

納涼で壱太郎さんも使ったけど、緩急がなくもったいなかったです。

猿之助さんのあのタイミングと緩急はお客を強く引き付けます。

使い方ひとつで効果が全然違う。


宙乗りも以前よりダイナミックになっていました。

お顔がふっくらしていて可愛い化け猫だったけど、

十二単の端まで美しく、悠然と、不気味に、かつ神秘的。


設備の安定感がすごい。

お家芸である宙乗りに拘ったのがよくわかります。

今年は何回翔ぶ姿を見たのだろう(笑)

サイコーの化け猫でした。


もう一役はラストの美味しいところで登場。

猿之助さんがもっと観ていたかったというのが本音です。


巳之助さんの’出’もよかった!

ためてためて顔を見せる。

見せたお顔がキリッと華がありました。


最初の登場はとても大事だと思います。

今日の役者はいいぞ!とその後に期待したくなる。


そして所作事。13役早替り。

猿之助さんの早替りに慣れている私ですが、

時々「おー!」となり悔しかった(笑)


芸者役がとても美しくてびっくり。

色っぽくてドキッとしてしまいました。

女形はあまり見たことないので新鮮。

目線が艶やかでした。


立役はどれもカッコよくて、

ワンピースを経てすごく進化したのだなぁと感動でした。

手足が長くて踊りが華やか。


道哲の踊りは三津五郎さんを想う場面もあり、

猿之助さんとは全く違うタイプ。

猿之助さんの道哲が私の中で最高峰です。

でも不思議な魅力が巳之助さんにはあるのですよね(笑)

ついつい見とれちゃう。


早替りで好きなのは、そのテンポ感と緩急。

スピーディなのだけど、着替えて登場する時の「どうだ~また猿之助だよ」

とアピールするちょっとした’間’がたまりません。


巳之助さんは初役なので、

正直そういうことまではしないと思っていました。


でもお客が湧いていたこともあり、

後半はノッてきて(本人は必死かもしれないけど)、

出の「また巳之助だよ~」アピールをしてた(笑)

少し拍手を聞いているような間。


これこれ!

こういうのを見るとテンション上がってくるのですよね。

巳之助さんと客席の心が繋がるような。

同時に、裏方で彼を支えている方、

吹き替えをしている一座の皆様の心意気も繋がるのです。


千穐楽の頃には、会場を沸かせる早替りになっているかも!と思う。

巳之助さん、面白かった!


まだ書きたいことがあるけどまた後日。


巳之助さんを観て「伊達の十役」の染五郎さんを想いました。

おもだか屋の10役早替りを全力で演じていた感動を。


それと猿之助さんの強みは女形だったことだと改めて思う。

染五郎さん巳之助さん、伊達十を演じた海老蔵さん。


皆、立役。

海老蔵さんは観ていませんが、

猿之助さんの男女完璧な演じ分けをみてしまうと、

女形に違和感感じてしまう時がありました。


男女きっぱり演じ分けられる四代目猿之助のすごさは奇跡。

AプロBプロ両方楽しむ方は、そこも面白いので注目を。


夢のような一日でした。

少しづつ旅日記も綴っていきます。


有難うございました。



aya。

aya's lounge

歌舞伎に出合って 何だか人生変わりました。

2コメント

  • 1000 / 1000

  • rio

    2016.10.12 03:50

    @せんと君せんと君はアーカイブに参加なさったのですね! 素敵な環境で、いつまでも居たくなりました。 またご縁があり行けたら嬉しいです(^-^)
  • せんと君

    2016.10.12 03:29

    春秋座 来られてたんですね。 素敵な時間を過ごされたようで、何よりです。 先月のアーカイブも、行かせていただきました。 猿之助ワールド、素敵ですよね~~♪♪