討入。
Merry Christmas☆
三連休中日はお休みでした。
姪と会う約束をしていました。
入院している姪も外泊許可が出て帰ってくると聞き、
急きょ昨晩にクッキーを焼いて持っていきました。
喜んで食べてくれる姿に癒されました。
さて、クリスマスですが忠臣蔵のお話。
国立劇場で三か月かけて完全通し狂言を上演しています。
もうすぐ千穐楽です。
今月の第三部でも初めて観る場面がたくさんありました。
十段目「天川屋義平内の場」もそうです。
赤穂浪士でなく、堺の商人 天川屋義平が主役の一幕。
討入の武具を密かに調達する裏方です。
義平は歌六さん。かっこよかったです。
本懐を遂げさせてあげたいという一念を、
命を、家族をもかけて貫きます。
「天川屋義平は男でござる!」
名台詞はスカッとしました。
私は下町育ちなので、何だか共感できました。
女版として言ってみたい言葉です(笑)
ただ、この場があまり上演されないのが、
観ながらにして解ってきました。
梅玉さん演じる由良之助が、
なんと義平の本心を試すのです。
これはないでしょう。。と思うけど。。
由良之助の株が下がってしまい兼ねない(笑)
義平は息子を人質に取られても武具を隠し通します。
で、由良之助は義平の本心が解り謝るのです。
そして、討ち入りの際の合言葉を、
義平の名前からとり「天」「川」とすると約束をします。
義平は試されたことは怒らず、喜びます。
過去を調べると、
猿之助四十八撰の内「四谷怪談忠臣蔵」に義平が登場し、
三代目猿之助が演じています。
観ると納得。
四代目も演じてほしいなぁと思う場でした。
十一段目は「高家表門討入りの場」
いよいよ完結です。
浅葱幕が落とされ、赤穂浪士たちが勢ぞろいした光景は圧巻!
いつみても鳥肌ものです。
由良之助の梅玉さん。
力弥の米吉さん、矢間十太郎の隼人さんが凛々しいです。
おもだか屋の澤路さんも嬉しい存在。
見せ場の喜多八×平八郎の対決。
平八郎の松緑さんの頭の鉢巻?に刺した小刀が似合う。
すごい形相で浪士たちに食ってかかります。
この場面だけの登場ですが、存在感ありありです。
喜多八の亀寿さんとの立廻りが、
早くてテンポあって圧倒されました。
長丁場盛り上がりました。
梅丸さんの凛々しさも際立ちました。
でも花道の松緑さんに、梅丸+錦次でかかっていく時は、
二人が食べられちゃいそうでした(笑)
隼人さんは絵になります。
ワンピース以来、立廻りが以前と違う。
ワクワクするので、殺陣好きとしては嬉しいです。
そして、本懐を遂げてお焼香の場面。
寺岡平右衛門の亡き義理兄 勘平を想い、
平右衛門に一番に焼香させる由良之助に感動しました。
五段目の勘平の腹切りシーンや、
おかるの顔が浮かびます。
勝ちどきはやっぱりいいなぁ。
高師直の首を掲げ引き揚げる花水橋では、
浪士たち一人一人が名乗ります。
それを聞いているとじんわりと感動が沁みてきました。
若狭之助の左團次さんが登場し、
ふっと発端の頃を思い出します。
浪士たちが花道を引き揚げていく様子は、
もう感無量でした。
梅玉さんの静かな表情が印象的でした。
完全通し狂言は、
私の中で仮名手本忠臣蔵を完成させてくれました。
そして「あの時こうしていたら。。」
という少しのタイミングの違いや、選んだ方向の違い。。
こんなにも多くの人生を変えてしまったのだと改めて思いました。
それは現代人の心にも今だ広がり続けています。
伝えてくださっている役者の皆様、裏方、スタッフの皆様に感謝。
歌舞伎ってすごい。
出逢えてよかったです。
公演はあと2日です。
お時間ある方は是非ご覧ください。
三部だけでも面白いです。
有難うございました。
aya。
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