新春浅草歌舞伎「傾城反魂香」
こんばんは。
今日は浅草公会堂へ行ってきました!
「新春浅草歌舞伎」第一部です。
午前中の町は空いていたのですが、
終演後はごった返していて、お正月気分で込み合っていました。
歌舞伎を観始めて毎年観ています。
今年で9回目です。
若手の登竜門としてもうお馴染みの1月の浅草。
今年も楽しみにしていました。
公会堂の1階には浅草のお菓子などのお店があります。
その横に恒例のチャリティ羽子板がありました。
初日に行かれた方のTwitterで、猿之助さんはなかったそうです。
でもなんと、追加でしょうか(笑)
用紙が張られていて、端っこにありました!
確か昨年は月と太陽だったかな。。
今年はおもだか屋の精神を書いてます。
團子さんの絵が素晴らしい。
芝翫さんのお隣ではないですか!
皆様お忙しい合間に描いていらっしゃるのですよね。
でも毎年楽しみにしていますので来年もお願いします。
★さて、ここからは内容に触れますのでご注意を。
恒例のお年玉ご挨拶は壱太郎さんでした。
すぐに出番とあり、女形の裃姿で登場。
この格好だと崩しづらい。。
若干固めな挨拶をお許しください!と笑いをとってました。
嬉しかったのが、猿之助スピリッツが伝わっていること(笑)
第一部を観た人は第二部、第二部を観た人はまた第一部を。。。
宣伝活動は必須ですね。
本人も演舞場で同じこと言ってますから(笑)
ユーモアも時々はさみ、演目のあらすじをご紹介くださいました。
これが解りやすくてびっくり。
アッパレでした。
最初は「傾城反魂香 土佐将監閑居の場」
通称’吃又(どもまた)’と言われています。
というのは、主人公の絵師 又平が吃りだからです。
言葉を発するのが不自由なことや、
そのために少し積極性に欠けたりすることなどで、
師匠 土佐将監から’土佐’の名字をもらえません。
それどころか弟弟子に先を越されてしまう。
でも女房 おとくは、又平の言葉となり一生懸命尽くします。
夫婦が起こす奇跡のお話です。
夫婦愛が描かれています。
又平を巳之助さん。
女房おとくを壱太郎さん。
こんなに感動して泣けるなんて思いませんでした。
巳之助さんは、猿之助さんと共演した牙次郎の時にも思いましたが、
人の心にグッと入っていける気持ちを持った人だなぁと。
全力で演技していて、又平の苦しさ辛さがストレートに伝わり、
叫んだり、泣いたり、命を絶とうとする姿に無性に泣ける。
キャラ的にちょっとドン臭いのですよね。
でも動きや表情のメリハリがあって、
間がいいから、可笑しくて泣けるのです。
勘九郎さんに教わったそうです。
メリハリは勘九郎さんそっくりです。
舞は必見です。
扇子さばきに鳥肌が立ちました。
欲を言えば、もっと吃っているほうが私好みです。
聞いていてじれったくなるほどの又平が好き(笑)
巳之助さんは少し流暢過ぎる気がしました。
そして、壱太郎さんのおとくが初役とは思えません!
「憧れのお役」と言っているのがわかりました。
又平のためにしゃべり倒すのが本当に可愛い。
猿之助さんの愛情溢れるおとくに近づきたい。。と、
猿之助さんに習ったそうです。
いやいやいや。。似ているところが多くてびっくり!
と言っても猿之助さんのおとくを観ていません(笑)
でもわかるのです。
猿之助さんだったらそうする。。
言い回し、お客がクスッとしてしまうくらいの女っぽさ、
少し大胆な所作、嘆く時の高音の出し方。。。
猿之助さんのおとくが見えるようでした。
壱太郎さんは愛に溢れ、
「手も二本、指も十本ありながら。。」と嘆くところや、
筆を固く握りしめて離れなくなった指を一本一本外し、
手を優しく撫でてあげるところは号泣(笑)
あの撫でているシーンだけでももう一回観たいです。
きっと猿之助さんもそうだったのでしょう。
猿之助さんが教わった先代の雀右衛門さんは、
溢れんばかりの愛情で演じていたそうです。
壱太郎さんまで継承されたのだなぁと感動です。
巳之助さんとの相性も良くて、二人ともに情が深く好きです。
花道の引っ込みがないのが残念でした。
本興行でもお二人でしてほしいです。
猿之助さんも初役は浅草で、その後本興行でしたから。
又平の弟弟子、修理之助は梅丸さん。
絵から抜け出た虎を見事に消してしまいます。
できる弟子(笑)
巳之助さんとの対比が面白く、品がありかっこよかったです。
虎を書いた絵師 狩野元信の弟子、雅楽之助は隼人さん。
元信の姫の危機を知らせに駆けつけます。
短い出番なのにすごいインパクト。
勇ましく嵐のように去っていきます(笑)
魅せてくださいました。
土佐将監は大谷桂三さん、奥様は歌女之丞さん。
もう安定のお二人。
特に歌女之丞さんが、おとくと喜び合うところが好きでした。
私の想いが溢れてしまいました(笑)
「吉野山」を含め、すごく面白かったので、
後半にもう一度観に行くことにしました!
又平夫婦がもっと進化しているはず。
感想は続きます。
aya。
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