絵本太功記を楽しむには。

こんばんは。


東京に春一番が吹きました。


博多遠征で一番気にしていたのが雪です。

寒さには強いのですが、雪は慣れず(笑)

東京は交通網がすぐに乱れるので気が気ではありません。

当分、寒さは厳しくないようなのでほっとしています。


博多もそう寒くなさそう。

猿之助さんは美味しいものをたくさん食べているのかな。

博多座の映像や写真を見ると、

巳之助さん隼人さんは痩せたように見えるのですが。。。

猿之助さんはお変わりないようで(笑)


いくら猿之助さんが出ずっぱりでも、

終演時間が早いから奮闘公演時のように点滴とはならないでしょうね。

わりと余裕なのかもしれません。


お元気なのか舞台を観ればわかると思うので、

そのあたりも楽しみです。


さて、先日行ってきました歌舞伎座 夜の部。


「絵本太功記」は時代物の大作です。

上演されている’尼ケ崎閑居の場’は、全13段ある中の10段目。

通称「太十(たいじゅう)」と呼ばれるそうです。


初見ではないのですが、

実はこの演目はあまり好みではなく。。。(笑)

頭と心にスッと入らないのです。


明智光秀の三日天下のお話です。

話の中では’武智光秀’、織田信長は’小田春永’

羽柴秀吉は’真柴久吉’となっています。


光秀は芝翫さん。

昨年の襲名公演以来でした。

大阪公演を経て、生意気な言い方ですが、

さらに大きく風格が増しましたね。


それにしてもあの鬘はどうしてなのでしょうか。

おでこから頭頂部まではげ上がり、

横から後ろの髪がもじゃもじゃしてます。

時々見る上方ですけど、これがまず気になってしょうがない(笑)


それでも、春永を討った後の上気した感じというか、

もう止まらないという感じが見た目からも伝わります。

芝翫さんの存在感がすごくて圧倒されました。


光秀の母、皐月は秀太郎さん。

息子の謀反を良しと思わず、尼ヶ崎の隠居所へこもってしまいました。


皐月を心配して、光秀の妻と、十次郎の許婚がやってきます。

妻 操は魁春さん、許婚 初菊は孝太郎さん。


この演目の前が桃太郎でした。

いきなり切り替わって、上方の匂いがプンプンです。


十次郎も皐月のもとへやってきます。

出陣の許しを請うためです。

死ぬことも覚悟しています。


皐月は、十次郎と初菊に祝言を挙げさせ、戦に送り出します。


いつも読ませていただいているブロガーさんの記事で、

上村以和於さんの劇評を知りました。

鴈治郎さんと孝太郎さんの絡み場面の上方式が見ものだったとか。

知らずに観たことをちょっと後悔しました。


こうなるといつか江戸式も観てみたいです。

上村氏によると、ちょっと取り澄ましているように見えるそう。

今回拝見したお二人が、

たっぷりして見えたのはそういうことなのね。。


江戸っ子の私は少し苦手意識あるのです、上方式。

せっかちなのでじれったくなってしまう(笑)

時代物となると余計にそうです。

でも歌舞伎を観始めた頃よりは楽しめるようになりました。


そして、皐月がいる閑居に忍んでいるのが久吉です。

錦之助さん。


気がついた光秀は久吉を討ったつもりで、母を殺してしまう。

そして、戦いから戻ってきた十次郎も絶命してしまう。


光秀はどんどん不幸に向って進んでいきます。

ラストは、久吉と戦場での再会を約束して幕になります。


久吉の家臣、佐藤正清の橋之助さんが素敵でした。

短い出番ですが、勇ましくて迫力あり圧倒されました。

やはり襲名すると人間が名跡の器になっていくのだと感動です。



この演目を楽しむには、

私がどうなっている時なのだろうか。。(笑)

その時が楽しみではあります。


若手だったら楽しめるということでもない気がします。

今回、役者さん方が皆お役に合っていて、

女形三世代、立役もそれぞれお役のタイプが違い面白かったです。

たっぷり見せてくださいました。

有難うございました。


猿之助さんが出演だったらどうかな。。(笑)



aya。

aya's lounge

歌舞伎に出合って 何だか人生変わりました。

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