エノケソで想う。

こんばんは。


東日本大震災から6年が経ちました。


東京は震度5でした。

電信柱がゆっさゆっさ揺れている光景は鮮明に覚えています。

東北の皆様には遠くおよびませんが、とても怖い想いをしました。


深夜、友人と何時間も歩いて帰宅しました。

その道中、住宅街では玄関先に住人の方が大勢立っていて、

温かい飲み物やお菓子を配っていました。

「おトイレを使ってください」と声をかけてくれる人もいました。


その時できることを実行している人がたくさんいて、

帰り道は寂しくありませんでした。

本当に感謝でした。


仕事もほぼ全てキャンセルになりました。

こんなことがあるのだと呆然としました。

実際に仕事が先々までキャンセルになると

不安でしようがなかったです。


でも命はありました。

亡くなった方たちのことを想えば、

落ち込んでいるヒマは無いと思いました。


しばらくして歌舞伎が観たいと心に湧き、

劇場に行くと震災前と変わらぬ光景がありました。



先ほど、WOWOWで猿之助さん主演の「エノケソ一代記」を観ました。

TVをつけるとちょうどエノケソが憧れのエノケンについて語る場面。


エノケソは幼い頃、家族でエノケンをよく観に行きました。

そして東京大空襲があり、親を亡くし一人ぼっちになりました。


劇場に行くとエノケンだけが何も変わっていなかった。。

泣きながら笑った。。。。そしてエノケンになりたいと思った。


そんな台詞があります。

猿之助さん自身、東日本大震災で生き方が変化したと言います。

こんな時にお芝居をしていいのか。。。悩んだと聞きます。


エノケソのこの言葉を聞きながら、

猿之助さんは今こんな存在になりたいのではないかと感じました。

台詞に実感がこもり、宣言にもとれたような。


私にとって、猿之助さんが変わらず劇場にいてくれることが、

どんなに有り難いことか。


歌舞伎を観ると、私も頑張ろうと思えます。


あの時を忘れないこと。

生かされていることに感謝して、今できることをしていきます。


3月11日はそのことを強く心に想う日です。




aya。

aya's lounge

歌舞伎に出合って 何だか人生変わりました。

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