足跡姫。

こんばんは。


今日は立夏です。

暦どおり夏日になりました。


夜は仕事がなかったので、

WOWOWで放送の「足跡姫」を観ようと帰路は足を速めました。


今年の1月から二か月間公演。

私は観に行きませんでした。


野田秀樹さん主宰のNODA・MAPの公演です。

「足跡姫」は’勘三郎さんへのオマージュ’

興味はあったけどちょっと行くのが怖かったです。


TVで早々に登場するとあり、映像ならばと観てみました。


結果。。。号泣(笑)

私が言うのもおこがましいのですが、

ラストが勘三郎さんを想い出す言葉だらけ。


そこまで内容は心にすっと入ってはこなくて、

いろいろと勝手に妄想しながら観ていました。

でもラストは直球でした。


大詰、阿国の宮沢りえさんとサルワカの妻夫木さんが、

スッポンから上がってくると、

勘三郎さんの舞台の空気を思い出して胸が熱くなりました。


一瞬にして、そこは歌舞伎の舞台でした。


後から知りましたが。。

そのシーンは実際の勘三郎さんの「高坏」の

下駄の音を使用していたそうです。


妻夫木さんの言葉一つ一つに勘三郎さんを想う。


三津五郎さんの「肉体の芸術ってつらいね」という言葉が甦ります。


でも肉体は滅んでも命は繋がっていくのだと、

妻夫木さんの、初代猿若勘三郎の気持ちが伝わります。


魂というより、命が未来まで重なっていく感じ。

花道の向こうには必ず自分の命が繋がって存在している。

そう強く信じられました。


扇雀さんが出演なさっていて、

お芝居に時代味を加えていました。


歌舞伎のテイストがふんだんにちりばめてあり、

歌舞伎を観ているとまた格別。


言葉も巧みで面白かったです。

阿国たちの母が苦しみの中で発した言葉の’母音’が、

’死にたい’ではなく’生きたい’だと気づき、

それは’行きたい’であり、行きたい場所は舞台の上。


そう繋がった時に涙が止まらなかったです。

勘三郎さんも三津五郎さんもそうだったに違いないと。


同時に、私の心にもお二人の足跡があると気がつきました。


これは生で観たらたまらなかったと思う。

映像でよかった。


そして、今は次の「野田版 研辰の討たれ」を観ています。

WOWOWやるなぁ(笑)


勘三郎さんを見ていると、

やはり勘九郎さんとは全く違う。

むしろ少し猿之助さんを想う。


研辰~はシネマ歌舞伎で一度観ましたが、

染五郎さん勘九郎さんのキレキレな立ち廻りはすごい!

この話も切ないです。


この後は続けて「野田版 鼠小僧」です。

明日は朝早いので観ることできません。

これは歌舞伎座ですっごく泣きました(笑)

叶う方は是非ご覧くださいませ。



役者さんとは計り知れない。

舞台に生きるということはどういうことなのだろう。

その不思議に引き寄せられてしまう。


GWはあと二日。

私はお仕事を精一杯頑張ろう。



aya。

aya's lounge

歌舞伎に出合って 何だか人生変わりました。

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