弥生の花浅草祭。
こんばんは。
夏の陽気でした。
最近は仕事の合間をみてネイルや美容院に行き、
大阪遠征の準備に入っています。
こういう期間が一番楽しいです。
今週はじめに観に行きました歌舞伎座夜の部。
楽しみの一つ「弥生の花浅草祭」は踊りっぱなしの約45分。
常磐津、清元、長唄の共演はとても贅沢でした。
1832年に江戸の中村座で初演された四変化の舞踊。
神功皇后と武内宿禰
善玉と悪玉の「三社祭」
通人と国侍
最後が勇壮な毛振りを見せる「石橋」
二番目の「三社祭」だけが残り踊り継がれてきました。
それが昭和43年に全編復活上演となり、
以来、本興行でかかるようになりました。
二人の役者がそれぞれ四役早替りで踊ります。
調べると猿之助さんは2004年の博多座で松緑さんと踊っています。
私は松緑&愛之助、染五郎&勘九郎で見ています。
今回は松緑さんと新亀蔵さん。
普段から一緒になることが多いお二人です。
先日の俳優祭の立廻りは記憶に新しいところ。
この舞踊を襲名公演に選んだ理由を知りました。
歌舞伎座ギャラリーの歌舞伎夜話に
亀蔵さん(当時亀寿さん)が出演した時のお話。
『俺の体が動くうちに歌舞伎座で2人で弥生の花浅草祭をやりたい』
と松緑さんから言われていたから。
松緑さんと踊るのが好き、と亀蔵さんはおっしゃったそう。
そう言うだけあり、二人の踊りは阿吽の呼吸でした。
松緑さんの踊りはよく観たことがありますが、
亀蔵さんの踊りをこんなに凝視したのは初めてかもしれません。
幕開き、神功皇后で現れた亀蔵さんがかっこよすぎました(笑)
以前から素敵だとは思っていましたが、
こんなに甘いマスクでした?みたいな。
目が釘付けでした。
そして、お馴染み’善玉’’悪玉’の踊り。
ちなみに悪玉が松緑さん。
善悪と書かれた丸いお面は、
いつも思うけど、息苦しそうです。
それでも二人の踊りはものすごく軽快。
松緑さんの貫禄あり、力強く優雅な雰囲気に対して、
亀蔵さんは軽やかでしなやか、手先足先がどこまでも伸びていくよう。
亀蔵さんを見て、とてもワクワクしてしまった。
踊りのことはよくわかりませんが、
こちらまで楽しくなって笑顔にさせてくれる楽しい踊り。
全ての関節が柔らかいのです。
首や肩、手足の指に至るまで。
そうこうしているうちに亀蔵さんは通人に。
なよなよしている若旦那風がまたかっこいい(笑)
色気もありました。
松緑さんの国侍との掛け合いが面白く、
ここもお二人ならではの空気感です。
ラストは獅子の精になり毛振りです。
綺麗に弧を描き、貫禄ある有り難くなる毛振りでした。
嫌なことを祓ってもらった感じです(笑)
お二人の精一杯に胸がいっぱいになりました。
お互いの心に応えようとしているのか、
暗黙の了解で高みを目指しているのか、
千穐楽はどんな踊りになっているのだろう。
心を刺激されました。
また観たい。
有難うございました。
aya。
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