氷艶☆光と音

こんばんは。


アクセス数が普段の3倍になっていました。

スケートファンの方々がたどり着いてくださっているようです。

有り難いことです。


いち歌舞伎ファン目線で書いていますので、

優しい心で読んでいただけると嬉しいです(笑)



さて、北スタンド後方から観た「氷艶 2017」

もちろんオペラグラスを持っていきました。

でも実際はほとんど使用しませんでした。


なのでお衣装やメイクは詳しくわかりません。

それはマッピングや宙乗りなど、全体が素晴らしくて、

ピンポイントで見ているのがもったいなかったからです。


楽しみの一つに、舞台装置がありました。

驚くことに大掛かりな装置はいっさいありませんでした。


唯一あったのが、連獅子などに登場する’二畳台’が4つ。

歌舞伎さながらに氷上を黒子さんたちが歩いて押して動かします。


バラバラに使用したり、4つを組み合わせたり。

黒子さん方が大活躍でした。

そうそう、中のお一人にワンピースに出演した森一生さんがいました。

スケート経験者だそうです。


景色を作っていたのが、

全てteam Labのプロジェクションマッピングでした。


前半、登場人物が順番に現れます。

それぞれキャラクターに合ったマッピングは圧巻でした。


女神の荒川静香さんの時はゴールドメインの神々しい光。

女性陣が滑ったラインに、

追掛けるようにマッピングで氷上に花が咲いていったり。


義経の高橋大輔さんの登場前には白い幕や氷上に桜が一面に咲き誇り、

「おー!義経がくるー!」と興奮しました。

義経と言えば桜です。


悪役Teamの時は一転、おどろおどろしく。

仁木弾正の染五郎さんの氷上の影がネズミになったのが怖い(笑)

巨大な一匹のネズミが、

何万にも見える小さなネズミに分散したり自由自在。


歌舞伎の仁木弾正は妖術でネズミに変化します。

歌舞伎のネズミは可愛くもあるのにな。。


笑也さん演じる岩長姫が、

白い幕に映し出され演技するシーンがありました。

そこでメイクがわかったという(笑)


白い幕に映るリアルな宙乗りの影も効果的でした。


装置がなくても映像だけでリアルな世界観ができてしまう。

舞台転換がないから話の展開がスピーディです。


これは役者さん方の演技力が確かな証拠だとも思う。

三次元の世界に終わらないのは人間の力だな。。と。


映像と歌舞伎のアナログの絶妙な加減が好きでした。


大蛇だって映像にしようと思えばできたと思うのに歌舞伎風。

花道がライティングで現れ、歌舞伎役者がスケートで六方。

笑也さんが妖術で、浅田舞さんと織田信成さんが歌舞伎の手法の連理引き。


浅田さんと織田さんが演技をして、

笑也さんに引き寄せられていくのはテンション上がりました(笑)


BGMは録音だったかと思います。

附けの音もデジタルでしたよね。。。

歌舞伎は基本的に全て生演奏なので、生で実現したらすごいですね。


おそらく唯一の生演奏が'DORUM TAO'の和太鼓。

名前を聞いたことがありますが、演奏は初めて聞きました。

すっごいです!


長髪の男性が髪振り乱して叩いてます。

音が生きているのです。

まるで生命体のような(笑)


幕内から、太鼓を滑らせて登場し、

幕前で横にくの字に並んで演奏してます。

大蛇のシーンが圧巻でした。


荒川静香さんの二役目 蛇髪姫は迫力満点の悪。

しなやかで邪悪で艶があってダイナミック。


その演技と、大蛇、TAOの演奏の迫力ったらなかった。

スピード感があって、見ていてワクワクしっぱなしでした。


大詰はリンク中央に円になって演奏する場面もありました。

演者の叩く強弱に、太鼓の下のマッピングが反応するんです。

鼓動のよう。

まるで体育館の心臓のようでした。


それにしても荒々しく叩く叩く。

すごいパワーです。

歌舞伎の音楽ではまず考えられない(笑)


叩きながら演技もしているのがわかりました。

役者みたいに。。というわけではなく、

ビジュアルもシーンに合わせているのがわかります。


登場しただけで会場が盛り上がるTAOの皆様すごいです。


光も映像も音も全てが芝居と一体になっていて感動でした。

体育館のスケールに負けてなかったです。



カーテンコールは一人づつ名前が呼ばれ、

リンク中央で客席に一礼したり手を振ったり。


子供スケーターや四天王を演じた方たちは、

知らない皆様でしたが、どなたも華がありました。


全員登場すると、染五郎さん、荒川静香さん、

髙橋大輔さんの順でマイクでご挨拶。


その後、氷上で出演者の記念フォト。

幕が閉まる直前まで笑也さんがポーズをしてくださりお茶目でした。


エライモノを観てしまった。。

スケーターの皆様の表現の演技がすごかったので、

次回は是非ともセリフ有りでお願いしたいです。


それに歌舞伎役者の皆様の頼もしさったらなかった。

脚本が戸部さん、振付のお一人に菊之丞さん。


観るか迷った私を懺悔します(笑)


初演と全く同じものはしないのが通例なので、

やはり観ることができてよかったです。

氷艶2018がありますように。


染五郎さんをはじめ、役者、スケーターの皆様、

裏方スタッフ、関わった全ての皆様に感謝。


有難うございました。




aya。

aya's lounge

歌舞伎に出合って 何だか人生変わりました。

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