色気と冷酷さ。

こんばんは。


こうして文章を書くことでクールダウンです。

次から次へと考えることがやってくる毎日です。

気が付けば9月ももう8日。

来月の今頃はワンピース初日を超えています。


やることをきちっとして、

スッキリ観劇できるようにしたいです。


6日は10月の国立大劇場

「通し狂言 霊験亀山鉾(れいげんかめやまほこ)―亀山の仇討―」

のチケット発売日でした。


来月はワンピースも楽しみですが、

国立大劇場、歌舞伎座もワクワクしています。


国立も無事にチケットを購入することができました。

全く予備知識がないので、

空いた時間に公演の特別サイトを読んでいました。


仁左衛門さんが水右衛門と八郎兵衛の二役です。


サイトによると、

四世鶴屋南北による仇討物で、

1822年に江戸・河原崎座が初演です。


’亀山の仇討’という実際にあった事件を題材にしています。

当時、色々な芝居になり人気だったとか。


南北も4作品を書き、この作品は2作目だそうです。


で、なんと敵討ちをされる水右衛門が、

次々に返り討ちにしてしまうという!!


恐るべし悪人です。


そして、水右衛門と瓜二つの八郎兵衛も悪いヤツ。

実は水右衛門の一味らしい。


たくさんの人が殺され、立廻りもある。

’燃え盛る火の中で棺桶を破って突如出現し。。。’

なんて怖いんですけど。


仁左衛門さんは15年前に国立劇場で初役で務め、

大阪を経て、今回の国立劇場です。


インタビューを読むと、

「このお芝居はそう度々上演できませんし。。。。

ある程度体力を保っていないとできないお役。。。。

今回が最後かな。。。。。?」


あえて「かな。。。?」なのだそうです。


役者さんは命がけで舞台に立っていると信じています。

舞台から伝わるエネルギーが力になるのは、

そういうことなのだといつも感じています。


仁左衛門さん一世一代の

「女殺油地獄」与兵衛を観た時の衝撃は忘れられません。

あの若々しい青年を演じたのがつい最近だなんて。


役者さんとは’どえらい’


インタビューの中でもう一つ。

興味を惹かれたのが「色気と冷酷さ」という言葉です。

とても歌舞伎らしい表現で素敵なだぁと思いました。


冷酷に対する言葉は温厚とか温和で、

私はついつい温かみで冷酷さを覆ってしまいます。


歌舞伎は冷酷ならそれを突き詰めて、

その中の’美’を引き出して見せてくれる。

残酷なシーンをTVで見ることできなくても、

歌舞伎では見ることができてしまう。


仁左衛門さんは’退廃的な美’という言葉を使っていました。


滅びゆく、破滅に向かっていく美しさというのは、

私はあまりよくわかりません。


でも歌舞伎を観て、

そういう人たちが美しく見える瞬間があるのは事実。


それはもしかしたら’色気’なのかなぁ。

私が思う’色気’とは、

人としていろんな経験を重ねてにじみ出てくる’魅力’


男女問わずそう思うのです。

歌舞伎を観るようになってそう感じるようになりました。


役者さん方は、どんな悪人でも

冷酷なだけでなく、その人の魅力も伝えてくださるのです。


色気と冷酷さ。

私なりにですが、腑に落ちました。


冷酷は遠ざかりたいけど、

色気には惹きつけられてしまう。


仁左衛門さんの二役はそんなふうに感じるのでしょうか。

悪の華、何だかとてもワクワクしています。


出演は、秀太郎さん雀右衛門さん歌六さん又五郎さん

孝太郎さん錦之助さん彌十郎さんなどなど。


若手では、歌昇さん橋之助さんも。


チケットは売れ行き好調のようです。

叶う方は是非。




aya。

aya's lounge

歌舞伎に出合って 何だか人生変わりました。

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