笑福亭鶴瓶×市川猿之助。

こんばんは。


今日は歌舞伎座に行ってきました。

結局、昨日は朝4時まで「スジナシ」を見てしまった。。


猿之助さんが忙しい中、blogを更新してくださり、

連休は映像に舞台に滅多にない猿之助三昧になりました。


まずは「スジナシ BLITZシアターVol.6」のお話を。

かなり長文です。


会場の赤坂BLITZシアターは、普段はライブが多いそう。

お隣のACTシアターは時々行きますが、こちらは初めてです。


約600席+二階後方に立ち見スペースがありました。

お芝居用の劇場ではなくて、椅子も簡易的でした。

私が座った一階席前方は傾斜がないのですが、

舞台が高くて、前の人に恵まれたこともあり視界良好でした。


スジナシの生参戦も初めてです。

テレビ収録をしながらなので、

お芝居中は声を出したり拍手をしてはいけません。

ちょっと緊張(笑)


最初に鶴瓶さんが登場しトークで会場をあたためます。

チケット入手困難なのに、なんでいつも席が空いているのかと。

一瞬にして鶴瓶さんの世界に惹き込まれてしまいました。

この時すでにワクワク度Max(笑)


次に進行役の中井美穂さんが登場です。

空気を乱さずスルッと加わったのがすごいです。


そして、いよいよ猿之助さんが紹介されて舞台へ。

ビシッとブルー系のスーツ姿でそわそわした感じです。


二人はこのタイミングで初めて会ったそうです。

リハをするわけではないし、開演までホントに何もすることなし。


鶴瓶さんと猿之助さんの関係性や、

襲名してすぐに違和感なく’猿之助’になったな、とか話しますが、

二人とも終始何だかそわそわ。

鶴瓶さんに突っ込まれ、

舞台前はこんなものです、と猿之助さん。


そして、お芝居の設定は「理事長室」と発表されます。

三人で舞台裏に行き、衣装や小道具チェック。

その様子は舞台上のモニターに映り、客席で楽しみました。


チェックが済むと舞台に戻り、

お客に最初の二人の立ち位置を決めてもらいます。

なんと挙手制!

勇気ある方がいらして、

「鶴瓶さんが舞台上、猿之助さんが花道からやってくる」と決定。


効果音係も決めるとはびっくりです。

これも挙手制でお客から一人希望者を募り、

舞台横に座らせて、即興劇に合わせて音を自由なタイミングで

入れることができるのです。すごい。


そして、二人は準備のため舞台裏に消えて、

中井さんが猿之助プロフィール等を紹介し幕開きまで繋ぎます。


いよいよ開演のカウントダウン。


私的に面白かったのが、

花道と言えば下手のイメージで、

提案なさった方も下手を想定して話していた感じでした。


なのに逆サイド、上手のほうから出てきた(笑)

偶然なのか計算なのか。。。

猿之助さんらしくもあり心の中でウケました。


猿之助さんは即興劇に初挑戦です。


鶴瓶さんは理事長室の椅子に、

理事長風に座っていました。


それを猿之助さんが、私の椅子だ!とどけた(笑)

猿之助さんは自分が理事長になりたかったそうです。


もうそこからは猿之助さんのペース。

しゃべるしゃべる(笑)


鶴瓶さんはされるがままで、

宗教団体「かれい宗」の教祖にされてしまいます。

自分はその理事長。


もう、ここで猿之助さんが得意分野に持っていったなぁという(笑)


だいたいの筋は、

不正がバレて団体を存続させるかどうか。

信者を見捨てていいのか。

信じることとは、信じさせることは。


建物の前には信者が集まっている。

ラストは、二人で自殺しようとなる。

でも猿之助さんだけ死に、鶴瓶さんは裏切る。


ものすごい展開です(笑)

猿之助さん主導ですが、

鶴瓶さんが時々すごくいい球を返すから、

ストーリーがどんどん膨らんでいきました。


猿之助理事長に仕方なく担がれた教祖鶴瓶さんが、

中井さんも言っていましたが、

どんどんそんな教祖に見えてくるのですよね。


でも全体の8割ぐらい猿之助さんがしゃべり倒す(笑)

猿之助さんが、僕はあなたのようなカリスマ性はない!

というけど展開を見ている限り猿之助さんのほうがカリスマ性有(笑)


歌舞伎の手法で、
実際の人物の名前を一文字変えた名前を使ったり。
こういうところも憎い。



お芝居は20分弱で終了し、

その後はその映像を振り返りながらトークです。


二人が自由に映像をストップさせて、

その場面について理由など言い合います。


鶴瓶さん「なんやこいつ~(笑)」と、やられた感満載です。

猿之助さんの宗教信仰に関する言葉の内容が

「わけわからへん」


終始、江戸弁で引っ張られたのは初めてらしく、

完全に大阪弁を封じられてしまったことを何回も話す(笑)


宗教や神社仏閣が好きだとは知っていたがここまでとは。。という感じ。

ファンである私もびっくりな言葉の連続でしたから。

不断の生活の中で、いかにいつも考えているかわかりました。


最初に理事長の椅子からどかされたことも怒ってた(笑)

でも猿之助さんはどうしても主導権を握りたくて、

鶴瓶さんより先にしゃべって理事長になりたかった。


挙句の果てには「後藤教祖」とまで呼び、

鶴瓶さんの設定を確定させてしまうという先手を打つ。


呼ばれた時の鶴瓶さんが想わず笑った顔が面白くて、

ストップして巻き戻すとなお面白い。


猿之助さんはさらにペースに巻き込みたくて、

鶴瓶さんをソファに座らせたいのだけど、

何をされるかわからなくて怖い鶴瓶さんは座ろうとしない。


そのせめぎ合いが面白くて、

猿之助さんが「じゃあ、せーの」で座りましょうと言い、

コントみたいに二人が揃って座ったのはウケました。


猿之助さんいわく、エノケソの時に三谷さんのソファの座り方が

面白かったのを思い出したそう。


途中、猿之助さんが鶴瓶さんに近づきたいのに、

怖い鶴瓶さんは反対にさりげなく歩いて逃げていく。。

廻り舞台の絵になる場面もおかしかった。


本人の解説でわかったのですが、

腰から落ちたマイクをさり気なく付けながら演技した部分があり、

猿之助さんの巧みさにも驚きました。


また、鶴瓶さんが偶然にもスーパー歌舞伎「オグリ」の

名台詞を言うという奇跡が起こりました。


私はオグリを観ていないのでわかりませんでした。

本人いわく、その瞬間、眉間が動いた(笑)

映像見ると眉間が動いて「きた!!!」という顔してる(笑)


で、決して猿之助さんは良く言われたわけではないのに、

嬉しさのあまり「よく言ってくれた!」とか言っちゃってる。


そして、いつ言い返そうかタイミングを狙っているのがウケた。

セリフを言えた時の最高に嬉しそうな顔は笑ってしまいました。


猿之助さんの手の動きがキザなのも鶴瓶さんに突っ込まれました。

現代劇初出演「狭き門より入れ」の時に、

初スーツ芝居に手のやり場がなくてそうなっちゃった。

今はまだよくなったけど、それが直らない。


あの時は見ている方も緊張しました(笑)


鶴瓶さんは大阪弁が話したくてウズウズ。

猿之助さんの話しの内容がわからないうえに、

それを江戸弁で返す術がなくお手上げだったそう。


途中、理事長に大阪弁を封じられたと逆切れし、

話す許可をもらいますが、時すでに遅し。。。

大阪弁になったらなったで上手くしゃべることができない。


一瞬で江戸弁に戻ってしまった(笑)

それくらい猿之助さんペースでした。


シリアスな場面での鶴瓶さんの反撃がさすがでした。

理事長はスーパーを経営していて上手くいっている、という話。


スーパー「歌舞伎」(笑)

鶴:ワンピースが人気らしいですね

猿:最近はツーピースも。。


これ即興!?みたいな。

これには感動すら湧いてきました。


鶴瓶さんのお陰で猿之助さんのいろんな部分を見ることができました。

感心する鶴瓶さんに猿之助さんが、蜷川さんのお陰だと。


お稽古では、躊躇してはダメ。

言われたら瞬時にいろんなパターンを次々にできないと叱られる。

猿之助さんは蜷川さんお気に入りでしたから、

そこはバッチリこなしていたのだと想像します。


今回、それが役に立ったと言っていました。


映像を観ながらのトークは猿之助さんも大爆笑。

こんな姿もレアでした。


鶴瓶さんだったからこそ、

猿之助さんの’今’が引き出された感じです。


全てのキレの良さはもちろん、天才的なところ。

私は努力する天才だと思っています。

鶴瓶さん対策がバッチリでした。

それは鶴瓶さんに対しての敬意の表れでもあると思う。


天邪鬼で人の期待を裏切り続けるところ、

宗教や神社仏閣に精通しているところ、


立ち居振る舞いが華麗で、

どこを切り取っても姿が美しいこと。


優しくてお茶目なところ。


ご本人は慣れないことでお疲れかと思いますけど。

こんな猿之助さんが観たかった(笑)


楽しすぎて深夜のテレビも見てしまいました。

収録では諸所カットされてこうなるのだなぁと面白かったです。



夢のような時間を有難うございました。




aya。

aya's lounge

歌舞伎に出合って 何だか人生変わりました。

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