阿吽と緻密。

こんばんは。


久しぶりに帰宅が0時をまわりました。

シーズンが終了してもこんな日があります。


私が司会で訪れる会場はだいたい決まっています。

現在、5か所のゲストハウスを中心にお仕事をしています。

レストランにも行きます。


私自身は、どの会場で仕事をしたい、という希望はないので、

事務所から依頼をいただいた場所で司会をしています。

好みはありますが。。


披露宴では、司会と同じ立場の出入り業者、

スナップやビデオカメラマン、

音響、演出会社の皆様もだいたい同じ人が出入りしています。


何年も同じ会場に行っていると、

’いつものメンバー’と言われる仲間みたいな関係になります。


今日はそんなメンバーでの仕事でした。

それぞれが全く違う動きをするので、

お互いにゆっくり話をする機会はあまりないのですが。

だからプライベートは一切知りません。


入り時間や終了時間も違います。

出入り業者の中では、司会の入り時間が一番遅いです。


気心が知れてくれば、

会話はなくても披露宴中に阿吽の呼吸でタイミングを合わせます。


個人的に言わせていただくと、

スナップ、ビデオカメラマンそれぞれの撮影の仕方に合わせて、

さり気なく言葉の間をとったり、

司会の立ち位置を考えたり呼吸を合わせます。


やたらに新郎新婦の動きを止めて撮影する方は、

正直、司会としてはやりにくい(笑)

必要なショットを、その場の空気感を止めずに撮影してくれる人は、

上手いなぁと感動してしまう。


今日は映像関係の担当者に嬉しいことを聞かれました。


両親への花束贈呈時に、

花束をご両親に渡す瞬間をBGMのサビに

司会のコメントで合わせました。


それを見ていた映像の方が、

まるでエンタメ!と言ってくれた(笑)


これは「秒数合わせ」と言います。

私が仕事をしいている会場はけっこうあることです。


新郎新婦と両親は離れたところに立っています。

新郎新婦が花束を持って両親のところまで歩き、

花束を贈呈するまで曲が、今日は45秒。


歩き出しから曲をスタートさせ、

45秒の手前で「どうぞお渡しください!」と司会が合わせるのです。


新郎新婦は秒数は感じていないので、

全て私のコメントで動いています。


30秒で両親の前に着いてしまったので、

15秒間コメントでさらに繋ぎ、新郎新婦はステイの状態。

私の「お渡しください」で花束を差し出すのです。


司会は手元の時計やストップウォッチを見ながら、

アドリブでコメントを合わせます。


これがドンピシャに上手くいったので、

盛り上がったサビで大きな拍手が自然と起こりました。


このシーンを見て、

まるでショーを見ているように感動したと言ってくれました。

で、どうやって音響と司会でコラボしているのかと。


このように新郎新婦が速く歩いたりなど、

動きが読めないシーンの’秒数合わせ’は、

阿吽の呼吸ではできません。


音響と司会、そして新郎新婦を先導するスタッフと、

緻密な計算をして一発本番でキメるのです。


その話をしたら、

プロだねぇ~と感心されましたが、

あなたもプロでしょ!と皆で笑いました。


プロに褒められるのも嬉しいことです。

プロとして当たり前なことを、

業種が違うプロ同士が褒め合うのも励みになります。


この’秒数合わせ’は新郎新婦や担当プランナーの希望で行います。

神経が磨り減るので、私たちからは希望しません(笑)


でも希望されればNOは言えません。

私だけでなく、司会者は全ての人ができる技です。


普通のお客様は気がつかないことですが、

それぞれのプロが気持ちいい空間を作ることで、

「何だかいい披露宴だったね」

に繋がると信じています。


誰か一人が良いのではなく。

司会も裏方です。

そして職人です(笑)


披露宴の現場では、司会は一人仕事です。

でも仲間がいるんだよな。。と思えた一日でした。

有難うございました。


明日からはお休み!

司会は忘れるのだ(笑)




aya。



aya's lounge

歌舞伎に出合って 何だか人生変わりました。

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