ウォーター・バイ・ザ・スプーンフル
こんばんは。
先日、土曜日の夜に観に行ってきました。
右近さんが現代劇初出演で主演の
「ウォーター・バイ・ザ・スプーンフル
~スプーン一杯の水、それは一歩を踏み出すための人生のレシピ~」
G2さんが翻訳、演出をなさっています。
劇場は、紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYAです。
約2時間25分があっという間でした!
初日開けて2日目でしたが、
右近さんののびのびした様子に感動でした。
猿之助さんの現代劇初日のほうが緊張していたと思う。
とても不思議な感覚のお芝居。
さらっと時間が過ぎていた。
たぶん、私がすごく集中して観ていられたのかも。
薬物依存、ネット、戦争、育児放棄。。。
重い内容に心が拒否反応を示さなかった。
役者さん方がすごいのだと思う。
それぞれが持つ弱さと強さがリアルで、
全員が愛おしくなってくる。
誰も完璧でないことにホッとしたというか。
そして、自分自身を重ねるというより、
人生を重ねて観ている感覚でした。
その中でも右近さん演じるエリオットは、
明るく爽やかだけど、繊細。
現代劇であっても歌舞伎的なことは、個人的に大賛成です。
だって歌舞伎役者さんですから。
歌舞伎を観たことない人は気づかないでしょうし。
これは皆さんが見てのお楽しみにしてほしいです。
ふとしたところで感じる楽しみがあります。
心揺さぶられたのは、右近さんの言葉の力。
母との場面は、ガンガン心に響いて切なかった。
聞いているエリオットの母役、篠井さんの辛そうなお顔。
篠井英介さんの温かいオーラにとても癒されました。
声が深く響き、すべてが美しくて心地いい。
でもどこか哀し気で透明。
親子関係としては悲しいのだけど、
ラストの右近さんは希望に満ちていて、
もしかしたら未来に親子が繋がる日が来るのかもしれない。。
と妄想してました。
というか。。そうであってほしいな。
右近さんの従姉妹役の南沢奈央さんも明るくて素敵でした。
声がきっぱりしていて好き。
ラスト、許しを経て、成長した姿が眩しかったです。
鈴木壮麻さん村川絵梨さんにも魅了されました。
二人がどうなっていくのだろうとドキドキしながら(笑)
ネットの住人からリアルな存在になっていく過程が自然。
葛山信吾さんの舞台を拝見したことがあって、
唯一少し馴染がある方でした。
人の表と裏。。という言葉が一番当てはまる。
でも、ネットの住人たちとの出会いで、
どんどん表裏一体ということに気づいていくのだと思った。
陰山泰さんは何役かなさっていて、
どれも巧みで印象的でした。
登場するとその世界観の空気にしてしまう。
人間の力強さを感じたお芝居でした。
前に進まなければならない。
どんなことがあっても生きていく力を持っている。
静かにじわじわくる余韻です。
とても面白かったです。
そして、実はあと3分くらいで幕。。
という時に大きな地震があり警報が鳴りました。
右近さん南沢さんは演技を続けようとしてくださいました。
その後、お芝居が中断しましたが、安全確認後、
一座の皆様、スタッフの皆様のお陰でラストまで観ることができました。
中断中は誰一人席を立たず冷静でした。
舞台上の篠井さんがスタッフに「くれぐれもお客をほったらかしにしないで」
みたいなことをおっしゃってくださり嬉しかったです。
G2さんが登場して説明してくださり、
安心することができました。
カーテンコールでは右近さんがひと言ご挨拶してくださり、
これも嬉しかったです。
さらに思い出に残る観劇になりました。
有難うございました。
東京公演は22日㈰まで。
当日券があるようです。
8月4日に大阪公演で千穐楽です。
右近さん、とても素敵なので是非。
aya。
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