七月大歌舞伎@大阪松竹座 1

こんばんは。


大阪から帰ってきました。


明日が千穐楽の松竹座 七月大歌舞伎

松本幸四郎改め二代目松本白鸚、

市川染五郎改め十代目松本幸四郎 襲名披露公演を観てきました。


暑い東京から、さらに熱い大阪へ。

ああああああ、行ってよかった。。。

こんなに感動するとは。。

予想妄想を遥かに超えました。


まずは夜の部。


「御浜御殿綱豊卿」の仁左衛門さんと中車さんの圧倒的なお芝居。

言葉を巧みに操り、

お互いが背負っているものを感じずにはいられない。

登場しない大石内蔵助、吉良上野介、浅野内匠頭の存在を感じ、

この話は忠臣蔵なのだと、討入のシーンが浮かんできた。


また、こんなに短い演目だった?と思うほど、

今までで一番短く感じました。


二人の心の読み合いは、

知っていても手に汗握る展開。


今回、面白いと思ったのは、

二人が話さない’間’の静寂。


その’間’を境に展開が変化していきます。

’間’では、静寂の中、

綱豊卿がお酒を飲んだり、

助右衛門が煙草を飲んだり。。。

次の展開がどうなっていくのかワクワクする間でした。


うわーっと一気にいかないのがこの話の面白いところ。

ラウンドごとに訪れる’間’はサイコーにエキサイティングでした。


そして、中車さんに泣けました。

幸四郎さんや巳之助さんのシュッとした助右衛門も好きだけど、

見るからに無骨で変人っぽい(←めちゃめちゃ褒めてます!)、

中車さん猿之助さん(亀治郎時代に演じています)のほうがやはり好みです。


ストレートなもの言いや、そんな人だからこそ追い込まれていく感じ。

ギュッと胸を締め付けられました。


約5年前に仁左衛門さんとなさる予定が叶わず、

今回、満を持して共演です。


中車さん。。香川照之という人は日本を代表する俳優だと実感です。

仁左衛門さんを相手にしてなお、輝きを増していく強さ。

綱豊卿が助右衛門を楽しむかのごとく、

仁左衛門さんもきっと楽しいのかもしれない、と観て感じました。


お喜世の壱太郎さんは、品があり美しい。

仁左衛門さんとの絵も素敵。

抑えた演技から、激しい演技まで難しそう。

兄の想いを遂げさせたいという命をかけた覚悟もかっこいい。


歌六さん扇雀さん吉弥さん、とっても豪華。


作者の真山青果もさぞ喜んでいるだろうと思う。

何だか初めてそう思った(笑)


歌舞伎を観始めた頃は難しく感じた作品です。

年を重ね、この演目が大好物になっています。


ラストの綱豊卿が助右衛門に語る場面。

ロマンを感じました。

憧れる。

また観たいな。。強く思いました。


その後の幕間でクールダウン。

いよいよ猿之助さんが登場します。


1月2月歌舞伎座での襲名公演に出演はなさいましたが、

怪我のために口上は列座が叶いませんでした。


こんなに早く叶うなんて奇跡です。

ご本人も白鸚さん幸四郎さんのために頑張ったのですね。


ドキドキしながら幕開き。

久しぶりの猿之助さんの口上のお姿に泣けた。


言葉と声がずっと力強く、

ユーモアは挟まず内容はドストレート。


めちゃめちゃカッコいいではないですか!!!

’幸四郎兄’という言葉が新鮮。


手をついている間は、

少し右側に重心を置いていましたが、

以前と変わらぬ様子に安心しましたし、感動でした。


歌舞伎座で口上を見ていて、

どんなに寂しかったことか。


中車さんとはお隣同士ではないけれど、

高麗屋襲名公演に初めて二人が揃い、

そのことも感無量で涙が出てきました。


興奮していたら、さらにあっという間(笑)


この後はもっとすごい感動が待っていました。

aya。



aya's lounge

歌舞伎に出合って 何だか人生変わりました。

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