心中月夜星野屋@納涼歌舞伎

こんばんは。


残暑厳しい日々が戻ってきました。


仕事帰りに姪に誕生日プレゼントを届けました。

リクエスト通りだったので大満足の様子。

今月の大役を務め上げた気分です(笑)



さて、納涼歌舞伎第一部の続きです。


今月の歌舞伎座で唯一の新作歌舞伎です。

「心中月夜星野屋」


落語’星野屋’をもとにした新作歌舞伎です。

私は落語に明るくないので知らないお話でした。


七之助さんはこの演目で初めて登場します。

お客が湧きました!

劇場の温度が上がったのがわかります。


もちろん私も。

中村屋そのものが納涼歌舞伎なんだなぁと感じます。

だから勘九郎さんがいないことが瞬間ちょっぴり寂しい。


それでも幕開きからアクセル全開なノンストップ喜劇。

乗り遅れると大変です。



七之助さん演じる’おたか’は元芸者。

とても艶っぽく、美しさはハッとするほど。

その容姿でコメディエンヌっぷりがすごかった。

綺麗だし、面白いし。。これってずるい(笑)



お金持ちの星野屋照蔵から、

相場に失敗したことで別れを切り出されます。


芝居大好きな照蔵の野菜尽くしの心中の持ちかけに、

芝居かと思いのっかってしまうおたか。


でも照蔵は本気なので、なんと心中することになっちゃう。


照蔵は中車さん。

花道から登場するとやはりお客が沸く。

そして、のっけからネタをぶち込んでくるとはアッパレ(笑)

私は一気に中車さんの虜です。


七之助さん中車さんの面白やり取りは、

新コンビ誕生の気配。


勘九郎さんの照像を想像できるけど、

相手役が中車さんだからこその旨味が出ていると思いました。

七之助さんがとっても輝いていました。


おたかの母役の獅童さん。

女方は初めて観ました。

申し訳ないけど笑っちゃう。


破壊的なキャラかと。。(笑)

おたかの欲深さは、この母にして然り。


心中をすることになったけど、

おたかは死にたくない。


照蔵が出て行ったあと、

心中するフリをして自分だけ助かる方法を母から娘にレクチャー。


そして、いざ心中場所の橋の上。


驚いたのはこの場面は三味線と語りにのって演技していること。

菊之丞さんの振り付けだそうです。


ガッツリ三味線の糸にのる中車さんが新鮮で、

猿之助さんと違う意味で、毎回想像を超えてくる。


様子を気にかけた母もやってきてわちゃわちゃ。


照蔵だけが飛び込み、

おたかはフリをしてまんまと生き延びることができました。


ここからは、やったーと思ったら、実はやられていたり。


照蔵は幽霊となって現れるけど。。

中車さんは全ての部で幽霊役ですね(笑)


七之助&獅童×中車&亀蔵。

え!そうだったの!の繰り返しで笑いっぱなし。

この4人が集まったら面白くないわけがない。


騙し騙され、でも結局。。女は強い(笑)


4人の言葉はポンポンと気持ちよく、

みんな相当な負けず嫌いだな、と(笑)

でも憎めない。


良い意味で、何も考えずにスカッと面白い夏芝居でした。

納涼歌舞伎はこうでなくては!と思ってしまった。



とにかく七之助さんの存在感がすごい。

立派に歌舞伎座で芯を務める姿に胸が熱くなります。


中車さんとのコンビがいい。大好き。

シリーズ化してほしいくらい。


そして、星野屋を落語でも聞いてみたくなりました。

おたかの設定が違うようですね。



こうして明るく生きていきたい。

と楽しくなりました。



有難うございました。




aya。





aya's lounge

歌舞伎に出合って 何だか人生変わりました。

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