佐倉義民伝@歌舞伎座
こんばんは。
夏ですか!?な陽気に、
久しぶりに汗をかいて仕事をしました。
もうすぐ大阪遠征なのでワクワクしています。
右近ちゃんは松竹座では初御目見え。
SNSではその可愛さに皆様がメロメロになっている様子。
私も成長した右近ちゃんが楽しみです。
母役の猿之助さんもより優しい雰囲気なのではないでしょうか。
さて、歌舞伎座のお話です。
昼の部三つ目は「佐倉義民伝」です。
初演は1851年江戸中村座。
白鸚さんで拝見するのは3回目。
勘三郎さんはコクーン歌舞伎で拝見しました。
コクーンの義民伝は衝撃的でした。
農民たちがラップをうたい、
三味線はなく、音楽はパーカッションとエレキギターでした。
鳴り物とのコラボで奏でられるリズムは、
大地のパワーを感じた、と当時の私の感想にありました。
芝居全体が力強かった。
歌舞伎座や演舞場で拝見してきた白鸚さんの義民伝は、
義太夫狂言です。
なので、今回は’字幕ガイド’を借りて楽しみました。
前の演目の酒呑童子もそうですが、
語りや唄が言葉で。。というか漢字で見ると意味がよりわかるのです。
音より漢字の威力が絶大です(笑)
一階席花外で観ていました。
木内宗吾を演じる白鸚さんの歩き方に感動です。
雪はないのに雪が見える。
踏みしめる音まで聞こえてきそう。
今に伝わる千葉県佐倉のお話。
圧政に苦しむ農民たちのために
名主である「木内宗吾」が江戸の将軍に、
自らの死と引き替えに直訴をするまで。
この話には諸説あるそうですが、
佐倉惣五郎という実在の人物がモデルです。
降りしきる雪の中。
女房に今生の別れをするため、
江戸から家に帰る途中の船の渡し場での出会い。
渡し守の甚兵衛は歌六さんです。
突然にやってきた客が、
昔お世話にになった宗吾とわかります。
そして罰を覚悟で夜中に船を出すのです。
いっこうに自分達の暮らしがよくならない人生への絶望感と寂しさ。。
雪景色とともに切なさが漂います。
覚悟を決めた宗吾のために、
同じく覚悟を持って船を出す甚兵衛。
心打たれたシーンでした。
宗吾の女房、おさんは七之助さん。
4人の子供がいる母ぶりが、今ではすっかり板についた感じ。
優しくて、強くて、温かくて。
白鸚さんとの夫婦がとても微笑ましくて素敵でした。
何だか感動してしまった。
子役さんたちも可愛らしくて、しっかりしています。
もうやられますね(笑)
特に長男役のお子さんの健気さには泣けました。
家にやってくる悪人の幻の長吉は彌十郎さん。
彌十郎さんが登場すると勘三郎さんを想いました。
子別れの場面は心が痛かった。
皆が純粋。
そして、直訴の場面。
徳川家綱は勘九郎さん。
凛々しくて爽やか。
あ、あの酒呑童子が。。。。(笑)
役者さんってすごい。
表情で演技をします。
それを察して動くのが松平伊豆守の高麗蔵さん。
結果、直訴は成功し、
宗吾の願いは届けられました。
ここで幕。
その後、佐倉の人々は救われましたが、
宗吾夫婦、子供たちは極刑になるのだそうです。
コクーン歌舞伎では、
極刑になるところまで上演していた記憶があります。
白鸚さんは、優しくて大きくて、まさにヒーロー。
生きること、生活すること、人と人が支え合うこと。
大事な。。シンプルなことが心に沁みた。
私自身、今までより楽しめたと思う。
年を重ねたからかな。。。
有難うございました。
昼の部は三つとも大満足!
叶う方は是非。
aya。
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