神田松之丞の会。
こんばんは。
「下町ロケット」を初めて見ました!
菊之助さん、ほぼ出ずっぱりではないですか!
田植えのシーンは泣けてしまった。
ドラマから歌舞伎に興味を持つ方がいらっしゃると嬉しいですね。
何がきっかけでハマるかは神のみぞ知る。
ふらっと行ってみた「亀治郎の会」で、
全く縁がなかった歌舞伎に興味を持ったのは奇跡です。
そして、歌舞伎に興味を持たなければ、
足を運ばなかったであろう講談を初めて聴きに行ってきました。
歌舞伎の本興行で二度ほどでしょうか。
講談師の方が共演なさっていて、
いつか聴いてみたいと思っていました。
第三回「ぎんざ木挽亭」
第一部第二部の入れ替え制で毎月行われています。
第一部は、歌舞伎と縁のある芝居の噺を寄席演芸で楽しむ会。
第二部は、松之丞さんを主任としてゲストを迎える独自の会。
メディアで拝見して、
聴きに行くならこの方がいいと思っていたのが松之丞さんです。
何でも独演会はチケット入手困難なほど人気者だそう。
何とかチケットが取れましたが、
前方すぎて少し緊張していました。
開演は21:15!
いつも歌舞伎役者さんがトークをする歌舞伎夜話でお馴染みの
歌舞伎座ギャラリーの雰囲気が全く違いました。
女性はもちろん、サラリーマンの方が多かったです。
夜話のゆるゆるな空気(褒めてます)はなく(笑)
ものすごい人物を迎える期待感と、
何だか挑むような雰囲気が面白かったです。
約2時間があっという間!
講談ってこんなにエキサイティングだったとは。
夢中になって三席を聴いてしまいました。
この日は「政談物特集」ということで大岡物、お裁き尽くし。
来月の国立劇場で大岡×天一坊がかかりますので、
私にとっては伏線になりました。
まず驚いたのが、松之丞さんが登場した時の大拍手と
「待ってました!」の声。
30代半ばだと思うのですが見た感じがもっとお若い。
まるまった独特な姿勢は、
歌舞伎役者さんを見慣れていると違和感で興味をそそられます。
釈台の前に座って張り扇をパン!と叩き、
声を発するとお客がいっせいに集中して空気が変わりました。
本編に入るまでの話で心を鷲掴みされてしまった。
私は天邪鬼なので、いくら人気者であってもその空気にのまれない!
とけっこう斜めから見たりするのですが(笑)
講談が初めての人は?と聞かれ手を挙げたのが
私を含めて約20人ほど。
で、言うのです。
「一回目に大事なのは、演目ではなく演者」
その言い方が憎らしいほど自信満々ですごく笑った。
歌舞伎もそうですけど(笑)
まんまと松之丞マジックにかかっていくのは悔しい。
でも、続く何でもかんでも大岡裁きの話も面白かったし、
この話が三つの話のベースになってとても勉強になっちゃった。
こちらの心の中を見透かして、
上から目線でさらっと言葉にしてしまう。
これはクセになりますね。
本編に入ってからもびっくり。
この方は役者なのか!?と思うほど何役も完璧に演じわけていました。
生半可な演じわけでないのがすごい。
テレビの時代劇を遥かに超えて、
まるで大きな舞台で芝居を観ているような感覚。
絵が浮かんでくるのです。
歌舞伎もご覧になっているのだろうなぁと想像しました。
ラストの「天野屋利兵衛」は特にグッときました。
仮名手本忠臣蔵の十段目「天川屋義平」の部分です。
歌舞伎とはだいぶ話が違い、
とてもシリアスで拷問の場面も生々しい。
ハラハラするし悲しいのだけど、
聞いていると十段目以外の歌舞伎のシーンが
どんどん浮かんできました。
歌舞伎では全段を拝見しています。
松の廊下の刃傷から、討入まで。
赤穂浪士だけでなく様々な登場人物が関わり、
運命が変わってしまいます。
松之丞さんの語りから、
仁左衛門さんや團十郎さん勘三郎さん。。
今まで観てきた忠臣蔵の歌舞伎が浮かんで広がった。
雪のシーンも浮かんだ。
何とも心に沁みて、
不覚にも涙してしまった。
ゲストの宝井琴調さんが「芸は人柄」とおっしゃっていました。
なるほど、と思う。
琴調さんはベテランの方で、
その語りは安心感を感じました。
「万両婿」は洒落でいてHappyで面白かった。
松之丞さんが勉強したいネタでリクエストしたそう(笑)
一席が35分くらいだったかな。
休憩を一回挟んでくれたから腰がもちました(笑)
演目の順番もよかった。
休憩時間に突然、松之丞さんが現れてびっくり。
ご自分が特集されている「Pen+」をどっさり持ってきて宣伝(笑)
舞台で手売りするのは何だから。。と、
松竹の人に託して去っていきました。
新しい楽しいものに出合ってしまった。
また行ってみたいと思う。
これは松之丞さんだったからなのか確かめてみたい気もする。
深夜の講談はエキサイティングでした。
有難うございました。
aya。
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