お染の七役。

こんばんは。


法界坊一色だった私も気持ちを切り替えて、

来月の歌舞伎に向かっています。


12月は歌舞伎座観劇を予定しています。

今年も若手花形がチャレンジする月となりました。


夜の部一つ目「壇浦兜軍記 阿古屋(だんのうらかぶとぐんき あこや)」

AプロBプロはお楽しみ。


主役の阿古屋を玉三郎さんが演じるのがA。

児太郎さん梅枝さんが演じるのがB。


二つ目の「あんまと泥棒」を挟んで、

三つ目の舞踊がABそれぞれ異なります。


私は初旬にAを拝見し、

拝見してから若手を観るのを決めようと考えています。


というのは、若手の日程が少なくてスケジュールが合わない。

これは誤算でした(笑)


全日お安い席は完売しているのでどうなるのかわかりません。

でも、演じるのはラストかもしれない玉三郎さんは観ておきたい。


私は過去2回、ル・テアトルと歌舞伎座で玉三郎さんの阿古屋を観ています。

テアトルの小さな空間、歌舞伎座の大きな空間。

両方を観ることができて楽しかったです。

今回もワクワクしています。


ル・テアトルと言えば、

12月昼の部でかかる「於染久松色読販(おそめひさまつうきなのよみうり)」を

初めて観たのがこの劇場でした。


2011年2月花形歌舞伎。

当時、亀治郎さんが初役で演じました。


通称「お染の七役」と言われるこのお芝居は、

三代猿之助四十八撰の内の一つでもあります。

亀治郎さんは三代目演出のもとおもだか屋の型でなさいました。


上の写真は、亀治郎さんのお染を

蜷川実花さんが撮影して話題になりました。

なんて可愛い!と新たな亀治郎さんのお顔にノックアウトでした。


’お染久松物’を軸に、

主役が男女入り乱れて七役早替りで演じます。


亀治郎さんの早替りの鮮やかで速いこと!

小屋が800席弱と小さいこともあり、

見ながらわけわからなくなったのを覚えています。


お家芸とはこんなにも感性にフィットするというか、

役者をより輝かせるというか。。

もう驚きでした。


早替りは速いことだけではなく、

7役それぞれを演じ分けることが必要です。


でも、演じ分けが巧み過ぎて、

一人の役者が演じているとお客に伝わらなくないのはつまらない。


これも私、また私、全部私!ということを、

歌舞伎を初めて観る方にも伝わらなければ面白さは半減です。


亀治郎時代から猿之助さんは、

そのアピールが面白いし、巧みです。


猿之助になってからは

「獨道中五十三驛」で18役演じています。

一人芝居か!とツッコミたくなるくらい猿之助(笑)


またこういうエキサイティングなお芝居を観たいなぁ。


今回、お染を初役で演じるのは壱太郎さん。

玉三郎さんが監修で、七之助さんも少し関わるとか。

七之助さんも平成中村座やACTシアターなどで上演していますね。


おもだか屋の澤路さんのblogによると、

澤路さんが壱太郎さんの裏方サポートに入るとか。

成駒家、中村屋、おもだか屋の混合チームだそうです!


劇中では、中車さん猿弥さんが登場しますので、

澤路さんをはじめ、早替りエキスパートのおもだか屋一門も

壱太郎さんをバックアップするのですね!


こうしてお家の垣根を超えて、

いろいろな方の見守る中、

壱太郎さんが大役のスタートを飾ると思うと感動です。


どんなお染の七役になるのでしょう。

とても楽しみにしています。


そうそう、「あんまと泥棒」

中車さんの’あんま’はサイコーに面白いので必見です。

明治座で猿之助さんと共演した時を思い出します。

いよいよ歌舞伎座で上演です。



今月もたくさん楽しませていただき有難うございました。

12月もワクワクしています。




aya。





aya's lounge

歌舞伎に出合って 何だか人生変わりました。

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