風の谷のナウシカ 昼の部。

こんばんは。

やっと行ってきました！

新橋演舞場「新作歌舞伎 風の谷のナウシカ」

今日は昼の部だけの観劇です。

観終わって’早く続きが観たい！’と思いました。

全くナウシカを知らず、

前もって何も見ていない私です。

でもとってもとっても面白かったです。

冒頭の右近さんの口上が素晴らしかったです。

イヤホンガイドを借りたけど、

この口上があれば十分にお芝居を楽しめたと思う。

正装での口上は、

まずはグッと歌舞伎の世界に惹き込みます。

語りが力強くて、大きな存在感がある右近さんに感動しました。

やっぱり甦ってくるワンピースのこと。

右近さん、そして出演している巳之助さんは、

猿之助さんの怪我の時も公演を支えた二人。。

感慨深いものがありました。

タペストリー幕の新鮮なこと！

これはもうワクワクしかないですね。

しかも絵にはキチンと意味がある。

右近さんはわかりやすく、

愛が溢れた体温を感じる語りでした。

幕が引かれるとそこは歌舞伎では観たことがない世界観でした。

音楽が心に迫ってくるし、

大道具やマッピング、全てのコラボが美しく柔らかく。

タイトルが登場した瞬間、

信じられないくらい涙が溢れました。

猿之助さんを通じて新作を作る苦労は、

ほんの少し理解しているつもりです。

まして漫画の世界を実現させる難しさ。

ジブリの世界観を知らないけど、

歌舞伎の世界でこれがどんなに奇跡なのかはわかりました。

そこから始まる物語は、

歌舞伎のために作られたかのよう。

歌舞伎ファンの私には何の違和感もなく、

改めて歌舞伎の力に感動しました。

大自然が舞台ではあるけれど、

まるで日本の戦国時代でもあるような。

三味線に鳴り物、

邦楽器は日本を感じるし、いつもの感じで嬉しい。

以前、猿之助さんが藤原道山さんにセカンドの作曲を頼む時、

’三味線は使わないでほしい’と言ったとか。

それは時代が特定されてしまうからなのだそう。

スーパー歌舞伎はそういう意味では、

通常の新作歌舞伎とはひと味違うのですよね。

猿之助歌舞伎に慣れている私からすると、

’風の谷のナウシカ’は以前からあった歌舞伎の演目かと思うほどしっくり。

普段から観ている役者さんばかりだから信頼していたけど、

改めて思うのは新作経験者というか。。慣れた方々が力強かった。

七之助さんや松也さん、右近さん巳之助さんなどなど。

錦之助さんもいらっしゃるし。。

当たり前かもしれないけど、迷いがなくて気持ちよかった。

菊之助さんのナウシカはとてもピュア。

時間が経つにつれ透明感が増してより美しくなっていきます。

そこに人が集まってくるのが納得。

後半、夜の部はナウシカはどう進化していくのかな。。

気になってしようがない(笑)

七之助さんのクシャナはナウシカとは違う美しさ。

こういう凛としたお役はニンですね。

私的に衝撃だったのは、

足を組んでいるかっこいいお姿！

見逃していただけかもしれませんが、

今まで見たことなかったかも。

ロングの金髪とマントがこんなにも似合うなんて。。

これは皆様が惚れてしまうのがわかります。

もっと立廻りが観たかったです。

後半にあるのでしょうか。

松也さんのユパはキーパーソンなのですね。

ナウシカの良き理解者というところでしょうか。

大きな人物が似合う役者さんになってびっくり。

存在感がありました。

松也さんの本水の立廻りを初めて観ました。

ものすごくダイナミック！

右近さん演じるアスベルと大立廻りです。

松也さんの雄大さ、右近さんの大胆さ。

お客にフェイントでかける技も冴えていました！

水の出し方が斬新で、何故だか悔しい(笑)

猿之助歌舞伎で本水アクションは数々観てきたけど、

これは参りました(笑)

二人の花道の引っ込みは必見です！

花横の方はお水に注意だし(笑)

ダブル六方は見応え十分！

三階からはほぼ見えないので、

これは一階で見たほうがいいです。

右近さんのアスベルも清らかでぴったり。

キラキラしていて何だか眩しい。

ケチャの米吉さんが可愛くて。

天使です。

巳之助さんの悪役が嬉しい。

妖しく、豪快で、冷血。

誰よりも歌舞伎を魅力的に見せてくださる。

踊りも大きく、闇が深い。

錦之助さん又五郎さん橘太郎さん萬次郎さん。。

そして片岡亀蔵さん。

それぞれのキャラクターがわかりやすくて、

物語にすっと入っていけました。

あ！忘れてならないのが中車さんの声の出演！

ものすごい圧です(笑)

側でしゃべっているのかと思うほど。

鶴松さん芝のぶさんも目立ちます。

考えてみたら、いろんなお家の皆様が集結しています。

それも楽しみの一つ。

ナウシカは希望。

菊之助さんが登場すると光が差し、行く先を照らすよう。

結末を知らないけれど、

明るい余韻でありますように。

場面転換が多いの気になりました。

それだけ裏方の皆様が大変かと。。

来週、きっと進化しているに違いない。

あああ。。後半が気になります(笑)

aya。