Chaplin KABUKI NIGHT !
こんばんは。
今年の歌舞伎納めをしてきました。
国立大劇場「Chaplin KABUKI NIGHT」
仕事の後に急いで駆けつけて友人たちと楽しみました。
開演1時間前から開場していたようで、
広いロビーはすでにお客でにぎわっていました。
Christmasでもあり、チャップリンの命日でもある25日。
入口では24,25日限定プレゼントの栞をいただき歓喜(笑)
正面にはチャップリンと幸四郎さんのツーショットパネルがお迎え。
ワクワクさせてくれるではないですか!
Coffeeを飲んだり、ロビーの展示を見たりして、
開演前も楽しいひと時でした。
客席に向かうと上手下手の壁に生誕130年を祝うライティング。
Christmasカラーでオシャレです。
ほぼ満席の盛況ぶりに圧倒されました。
いつものことですが。。
チャップリンの「街の灯」を何となくしか知りません。
比べようがなく、素直に楽しむことにしていました。
面白くて約1時間半があっという間!
もっと初旬から観ていればよかったです。
幸四郎さん演じる蝙蝠の安さんの愛らしいこと。
想像以上に江戸っ子でしたが(笑)
花売りのお花に一目ぼれをするシーンはキュート!
男女の見染め場は数々観てきたけど、
こんなにこちらまで笑顔になっちゃう見染は初めてかも。
好きな女性に見栄を張るのも可愛いし、
ただただ。。その人の幸せを願う安さんがとても愛おしかった。
ストーリーを知らないから、
お花は違う人と結ばれてしまうのかな。。と想像していました。
でも違いました。
安さんは目の見えないお花に、
自分の本当のことは何も明かさずお金を渡し、
目を見えるようにしてあげます。
目が見えるようになったお花と再会したシーンは、
切なくて切なくて涙が止まりませんでした。
安さんを見ても、お花は自分の恩人だと気がつきません。
安さんは裕福な人物のフリをしていたので、
目の前の浮浪者のような人が本人とは夢にも思わない。
何も言わずお花をじっと見つめる幸四郎さんに感動でした。
好きな人の幸せな姿を見て、とても嬉しそうなお顔だったから。
そして、お花が安さんに花を渡した瞬間にボロ泣き(笑)
目が見えない花売り時代、
いつも自分から花を買ってくれ、
さらに治療費をくれた恩人の手だ!と
手が振れた瞬間にお花は気がつくのです。
そのことに安さんも気がつきますが、
そのまま別れを告げて去ってしまう。
安さんを見送るお花の感謝の表情が最高に泣けました。
好きな人の幸せが、自分の幸せ。
何だか泣けてしようがなかったです。
お花は新悟さん。
目が見えず貧乏暮らしをしている時と、
治って明るい雰囲気の対照的なところがよかった。
恩人だと気がつく時は、
申し訳ないけどオグリを思い出してしまった(笑)
新悟さんってすごく変わったと思う。
素敵だったな。。
本当は安さんと幸せになってほしかったけどな。。。
安さんが命を助けたことがきっかけで知り合い、
以来、飲み友達の新兵衛は猿弥さん。
二人のやり取りがめちゃめちゃ面白かったです。
ドリフかと思うほど(笑)
アドリブなのかな。
お酒を飲むシーンで、
猿弥さんのツッコミが炸裂で笑った笑った。
幸四郎さんに、何か芸をしろ!今日はクリスマスだぞ!
で、何かやるもお客を静まりかえらせる幸四郎さんのフォローまでする。
幸四郎さんがいろいろやり出すので、
’酔いが醒めてきた’とか、
’ここは台本通りだ’などなど言い出す猿弥さん(笑)
しまいには’Merry Christmas!’と叫んでました。
幸四郎さん、楽しそうでした(笑)
わちゃわちゃな場面がけっこう長かったので。
猿弥さん’お客が大勢いるからって調子にのるな’
みたいなことを言ってました(笑)
トークショーでは、
幸四郎さんは猿弥さんのことを
’倍返ししてくる’と愛情たっぷり言ってましたし。
観ているこちらもすごく面白かったです。
それと。。。
幸四郎さんの脱ぎっぷりがすごい(笑)
お相撲のシーンではびっくり。
お尻が可愛かったです(笑)
下座音楽も義太夫も素敵でした。
映画音楽を邦楽器で聞けるなんて贅沢です。
舞台転換がスムーズでセリを多用して面白かったです。
場面が多い印象がないのが不思議です。
まるで映画のような流れでした。
幸せな余韻のまま、
終演後、すぐにトークショーが始まりました。
国立劇場の方が進行役で、
チャップリン協会会長、幸四郎さんというメンバー。
幸四郎さんは拵えのままで登場です。
写真撮影OKの大盤振る舞い。
やりたいと願い続けて28年、
お稽古7日間で初日を迎えました。
という話に笑ってしまいました。
幸四郎さんの’想い続けた’夢が叶った公演だというのが
ヒシヒシと伝わりました。
88年前の上演では、
安さんは、あの蝙蝠の安さんのビジュアルのまんまだったそう。
それを’白塗り’でやりたいということから始まったビジュアル。
白塗りにはどんなものが似合うか、と考えていったそうです。
着物の柄にはアルファベットが書いてある拘り、
ラストのほうで付ける蝶ネクタイも斬新で素敵でした。
花売りの手押し車は、
スーパーで年配の方が使っているのを見て’これだ!’と思ったとか(笑)
観たばかりのお芝居の秘話を話してくださるから、
撮影に夢中になっていたお客も次第に真剣に耳を傾けていました。
幸四郎さんの熱い気持ちが会場全体に浸透していくようでした。
思った以上に素敵なChristmasを過ごすことができました。
安さんの優しさに癒された。
友人たちと大勢で観に行きましたので、
帰りは皆で大興奮で語り合いました。
幸せな余韻で今年の歌舞伎納めとなりました。
有難うございました。
aya。
0コメント