青白い月。
こんばんは。
博多は雪が舞ったとか。
東京は4月の温かさでした。
少し前ですが、
朝日新聞デジタルに猿之助さんの記事が載りました。
冒頭部分の文章に心を揺さぶられました。
「三代目が太陽なら、僕は月。光るけれど、青白い。熱していないというか……。
だけれど、何となく人の心を魅了する。その方が良いですね」
猿之助は太陽なら、亀治郎は月。
梅原猛さんがおっしゃっていたという。
初めて聞いた時、まさに!と思ったものでした。
三代目がお元気な時の生の舞台は拝見していないので、
映像や写真で見るイメージですが。
そして今回の四代目の言葉、
光るけれど青白い。
なんて的を得た言葉だろうと感動しました。
月の光は柔らかく神秘的で、
つい見上げて眺めていられます。
その輝きは心を癒してくれる時もあれば、
心をざわつかせる時もある。
いろんな形に変わり、
一時も飽きさせることはありません。
優しい、心憎い存在です。
猿之助さんと言えば、
黒塚の月がまず思い浮かびます。
それと、ヤマトタケルの時の大きな満月。
記憶が薄れてしまったのですが、
確か黄色が真っ赤になっていったような。
とても迫力があって少し怖かったです。
新版オグリの一幕のラスト。
大きな月が登場します。
初日に観た時はヤマトタケルを思い出しました。
祈る照手の後ろに月がくるシーンの美しいこと。
私はこの場面が大好きです。
背後に月があるシーンは、
ヤマトタケルも照手も運命が大きく変わっていく瞬間だと今思う。
月に導かれているようにも思うし、
見守っているようにも思う。
そして、博多座では、
星空のオグリと照手のシーンで月が輝いていました。
東京では月はありませんでした。
腑に落ちたのと、何だか落ち着くのを感じました。
二人の魂が呼び合い重なる場面に月。
それに猿之助さんは月が似合う。
これから博多座に行かれる皆様は、
是非、注目してみてください。
演出が変わりませんように(笑)
夏のヤマトタケルはどんな月になるのでしょうか。
いよいよスーパー歌舞伎Ⅱとして誕生です。
四代目のヤマトタケルが楽しみでなりません。
朝日新聞デジタルは文章後半は
会員限定記事でした。
関西では2月13日の夕刊に載ったようです。
aya。
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