出逢ってしまった。

こんばんは。


歌舞伎座「七月大歌舞伎」は中日です。

昼夜楽しませていただき、

お陰様でものすごく元気です。


あのシーンよかったなぁ。。とか

あの表情が素敵だったなぁ。。

そんな余韻が生きる力になっています。


猿之助さんの佐吉が忘れられず。。

次回、拝見する日を指折り数えて生活してます(笑)

出逢ってしまった。。と思わずにはいられません。


そして、佐吉をこのお席から観てみたい!

と思ったお席にも出逢ってしまいました。


私、どうしてもラストシーンを花道の正面から観たいのです。

三階では真上になってしまうので2階の花道の上。

花道を引っ込む猿之助さんを真正面から観たい。

花横ではちょっと理想と違う(笑)

想えば叶う。。今からその時を楽しみにしています。


佐吉に心奪われている最中ですが、

過去、最大に心惹かれたお役があります。

それが「雪之丞変化」の雪之丞です。


来年2月に博多座でかかると知り、

これはまた博多に行かねばと決心しました。


猿之助さんの務めたお役はそれぞれ印象に残っています。

その中で、恋してしまった思い出の一人(笑)


昨年4月、名古屋に遠征をして観ました。

NHKで滝沢秀明さん主演で拝見していたお話。

昭和の時代劇スター長谷川一夫さん、美空ひばりさんが演じて一世風靡。

猿之助さんは初役でした。


翌月明治座の「男の花道」も長谷川一夫さんの代表作です。

猿之助さんは二か月連続で昭和の時代劇に臨みました。


私は猿之助さん演じる雪之丞の世界にいっぺんで魅了され、

雪さまに惚れてしまった(笑)


ストーリーは、目の前で母親を殺された子供が成長し、

歌舞伎の女方花形役者 雪之丞が表の顔、

裏の顔は復讐を誓う剣の達人となります。


猿之助さんは、母親、雪之丞、そして復讐を助ける義賊 闇太郎の三役。

闇太郎の助けもありながら、雪之丞が復讐に向かって突き進むお話です。


とってもドラマティック。

大人になった猿之助雪之丞が登場する場面が鳥肌もの!


女方役者風情でセリ上がってきて、

それまで子供時代を演じた子の側に立ち、

これからは私に任せてとバトンタッチする。


原田さんのライティングがとても素敵で、

この場面の猿之助さんのオーラがすごかったです。

上の写真は雑誌に掲載された、そのセリ上がり前の奈落。

この写真を見るたびキュンとします。


登場から心わしづかみされました(笑)


遠征中、2回拝見しましたが、

地元であれば通っていたと思います、危ない。

もうこれは出逢ってしまったとしか言えないくらい興奮しました。


劇中は、巳之助さん米吉さん梅丸さんが大活躍。

愛之助さんとの劇中劇も思い出です。

宗之助さんの女方がよかったです。


後ろ髪を引かれる思いで名古屋を後にしたのでした(笑)

そーしたらまた東京ではない!遠い博多公演!

きっとまた同じ想いをするでしょう。

博多座の最新機構であのライティングがどう進化するかも楽しみです。


2月博多で一緒にかかる「男の花道」

これは本当に観たかった。

初演時は観なかったので昨年は楽しみでした。


演じた加賀屋歌右衛門は、歌舞伎女方役者。

見えなくなりそうな目を、旅で出会った医師に治してもらいます。

その医師との、男の友情のお話。


実際の客席を、歌右衛門の芝居客に見立て、

巻き込むのが見どころの一つです。

当時の芝居小屋にタイムスリップしたよう。


医師を演じた中車さんとのコンビも素敵でした。


ラストの舞が忘れられません。

あの空間は幸せでした。



どちらのお芝居も、今は猿之助さんしか上演しません。

長谷川一夫さんと「男の花道」で実際に共演した竹三郎さんが、

猿之助さんに長谷川さんの芸を直伝してくれたという話は有名です。


「どうしたら美しく見えるか」

女方の究極の美を残してほしい、残したい。

細部まで拘り尽くされた猿之助さんの’美’に注目したいです。


インタビューで、

「映像として記録していればいいんだけど、

誰かがやっておかないと記録が途絶えてしまう。


復活させるのは大変。

とにかくやっておけば誰かが目にする。

それがたった一人でもいいから観ていれば復活は楽」

と猿之助さんが言ってました。


「長谷川先生の芸談を、大切に次世代に受け渡したい」

そう語っていた猿之助さんも、また出逢ってしまったのだなぁ。


私はお客の立場で繋ぐ一人になりたい。


今月の猿之助さんを拝見し、

2月の二作品はきっとパワーアップするに違いないと感じています。


頑張って博多座に行きます。

楽しみです。



aya。


aya's lounge

歌舞伎に出合って 何だか人生変わりました。

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