新作歌舞伎。

こんばんは。


オリンピックがさらに盛り上がってきました。

メダリストたちの言葉は清々しく心に響きます。


アナウンサーが「夢って叶うのですね」と言いました。

本当だなぁと思いました。

夢がいつしか目標になり、そこに向けて頑張ってきた。

そして、その雄姿を見た子供たちにまた夢が生まれる。

子供たちだけではないかもしれない。


リオで頑張っている全ての人に感謝です。


さて、オリンピックに負けず熱い歌舞伎座。

染五郎さんや関係者の方から少しづつネタが公表されてきてます。

内村選手を見て、染五郎さんを想い出したのは私だけではないはず(笑)


弥次喜多のラスベガスシーンで登場するニューカマー。。

ではなくアメリカンガールたち。

花道から登場する時にチラシを客席に配っているそう。

実はそれに、染五郎さんもしくは猿之助さんのサインが!

もらった方はラッキー!という趣向です。


どんなチラシかは、構成の杉原さんのツイートを

リツイートしてありますので私のTwitterをご覧くださいませ。

竹之助さんも配っているみたいです。


さて、またまたここからは内容に触れますのでご注意を。





三部のキリは「廓噺山名屋浦里(さとのうわさやまなやうらざと)」

鶴瓶さんの新作落語が、勘九郎さんが切望して歌舞伎になりました。


タモリさんから聞いた話を鶴瓶さんが落語にしました。

江戸の吉原であった実話がもとになっています。


とにかく花魁 浦里役の七之助さんが美しいです。

登場した時は、客席からため息が漏れました。

ゆっくりと進む船に風情を感じる。。。

弥次喜多の後だけに(笑)


田舎侍の酒井役の勘九郎さんは、とことん素直で真面目な堅物。

仲間にはイジメがいがある同僚ですが、

どこか愛嬌があり一生懸命な感じがほっとけない。


その酒井のピンチのために、偶然出会った浦里が一肌脱ぐのです。

吉原一の花魁に田舎侍が、まず近づけることすらできない。

なのに浦里が酒井の心意気に惚れて助けます。


七之助さんは、見た目も花魁言葉も、

吉原一というのが納得の貫禄でした。

だからこそ、途中、田舎言葉で心から訴える場面に感動でした。


最初、田舎言葉に笑ったお客がいたけど、

次第にそれが涙に変わっていくほど、

心がこもった一言一言でした。


私も泣きました。

本当に浦里がいるのではないかと思うほど心打たれた。


そして、見事に酒井のピンチを救う。

それどころか、酒井の男を上げてしまう。

これぞ女の心意気!浦里がカッコよかったです。


猿之助さんと中車さんの「男の花道」を想いました。

女方歌舞伎役者 歌右衛門と眼医者 玄碩、男の友情。


浦里は女性だけど、酒井との友情物語であるように感じました。

酒井という人間に心底惚れた。


ラスト、こんなに爽やかな花魁道中は初めてでした。

いつまでも二人の友情が続いていく様子が見えるよう。

心が通じ合うって素敵。


彌十郎さん亀蔵さんのいじわるコンビは陰湿でないのがいいです。

扇雀さんがカッコよすぎる~懐深いところが好き。


駿河太郎さんの登場に拍手が起きました。

関西弁に聞き惚れてしまった(笑)

違和感なくお芝居に溶け込み、

扇雀さんや勘九郎さんとの絡みが面白かったです。

時代味がありますね。



歌舞伎で花魁が登場すると、

わりとドロドロした話が多いのでびっくりしました。

とっても純な話。


そして、今の勘九郎さんと七之助さんにぴったり。

勘三郎さんではちょっと想像できない。


実話なのですよね。。

吉原にこんな素敵な話があったなんて救われます。

落語も聞いてみたいです。


優しい気持ちで劇場をあとにできました。

田舎侍と花魁の純情。

心地よい余韻です。



初日の二部三部、とっても楽しかったです。

有難うございます。



aya。

aya's lounge

歌舞伎に出合って 何だか人生変わりました。

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