第22回稚魚の会歌舞伎会 合同公演

こんばんは。


歌舞伎座の弥次喜多は中日を過ぎて、

ますます盛り上がっているようです。


私は国立劇場小劇場に行ってきました。

「第22回 稚魚の会歌舞伎会 合同公演」です。


稚魚の会とは、国立劇場が実施している歌舞伎俳優新人研修の

修了生により発足した会。


歌舞伎会は、幹部俳優に直接入門した

名題・名題下を中心にした既成俳優による会です。


この二つの会が毎年8月に合同公演を行います。


私は何回か拝見しています。

毎年メンバーが違い、

本興行では、大役を務める俳優たちを支えている皆様が、

大役をできる勉強の機会です。


今回、おもだか屋からは市川喜之助さんが出演しています。

一昨年の松王丸もよかったのですが、

「対面」の工藤祐経役をなさると聞き、楽しみにしていました。


それにしてもいつも長丁場!

喜之助さんの後は少しぐったりしてしまいました(笑)


「寿式三番叟」は松羽目物の舞踊です。

翁と千歳の場面は厳か。

吉兵衛さん音近さん梅寿さん、緊張感ある始まりで清々しかった。


後半の三番叟の舞は、どんどんテンポアップしてハード!

30代の蔦之助さんがラスト息を切らしているくらい。

50代の又之助さんが躍っていることがすごい。

お二人は対照的な雰囲気で面白かったです。


「寿曽我対面」は工藤祐経館の場。

喜之助さんはものすごい貫禄!

良い声がさらに素敵です(笑)


ワンピースでビスタも演じ、

その他様々なお役を務めてきた百戦錬磨な方。

その存在でお芝居がグッと締まります。

工藤役もとても合ってました。

おもだか屋の大向こうがたくさんかかり嬉しかったです。


五郎役の新次さんがよかった。

実際お若いと思うのですが、

若々しくて元気いっぱいで、声が大きくて。

まさに五郎でした。


十郎役の音蔵さんとバランスが良くて、

お二人ともニンでした。


何度となく本興行で拝見している対面です。

とても新鮮に観ることができました。


「女車引」は清元の舞踊です。

菅原伝授の三つ子の女房三人が躍ります。


京妙さん鷹乃助さん京蔵さん。

女方の舞を堪能しました。

初見でしたが、華やかでいいですね。

清元大好きです。


そして「義経千本桜 すし屋」

6月に歌舞伎座で観たばかりです。


幸四郎さん染五郎さん猿之助さんの世話物が、

いかに決まり事の中で自然なのかがわかりました。


権太役の升一さん、とってもよかった。

ひょうひょうとした感じが幸四郎さんを想う。

ちょいちょい笑えるし、憎めないキャラ。

ラストの告白の場面はジンとしました。


弥助役は桂太郎さん。

品がよくてスッキリしていました。

ナヨっとしたところが可愛らしい(笑)

後半のキリッとした感じがまたいい!


お里役は春希さん。

一途な乙女で可愛い。

猿之助さんばりに笑いを起こしてました(笑)


弥左衛門の新十郎さん、女房おくらの梅乃さん。

全員が素敵で見応えある’すし屋’でした。



合同公演は一生懸命な感じが好きです。

そして、皆、歌舞伎が好きなのだなぁと。

普段の興行で、こういう方たちが脇を固めているのだと感動します。

歌舞伎は層が厚い。


再認識できた役者さんがたくさんいました。

本興行では隅から隅まで楽しめるようになりたいです。


合同公演、今年も楽しませていただきました。

有難うございました。



aya。

aya's lounge

歌舞伎に出合って 何だか人生変わりました。

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