あらしのよるに。
こんばんは。
午前中、歌舞伎座の前を通ると、
「あらしのよるに」の原作者きむらゆういちさんがいらっしゃいました。
観にいらしたのですね。
観劇時にイヤホンガイドの獅童×きむら氏の対談を聞き、
お顔が見たくなり、HPで見ていたので気がつきました。
優しそうな雰囲気でした。
昨日の続きを綴ります。
★内容に触れますのでご注意を。
「ともだちなのに、おいしそう」
この言葉は、かなりショッキングなのだけど(笑)
狼がぶ役の獅童さんが言うととても可笑し味いっぱい。
しかも三味線のコミカルなリズム?拍子?に合わせて面白い。
竹本って自由自在なのだな。。と感動でした。
山羊めい役の松也さんが確かに美味しそうで可愛い(笑)
ほっそりして見え、声も高く中性的。
だからこそ深い友情を感じます。
同じ種かどうか、男女かどうかではなく、心と心なのだと。。。
あらしのよるに出逢うシーンが素敵です。
そこから全てが始まる。
がぶ と めいが友情を育てていくところに感動でした。
下座音楽もサイコーに楽しかったです。
カエルの歌?メリーさんの羊(笑)
幕が閉まって舞台転換している間に
客席が音楽でどっと笑ったのも珍しいです。
幕開きは、チーム狼がその生態を見せつけます。
狼が舞台上で「わおーん(と聞こえる 笑)」と吠えるのにびっくり。
いつも舞台裏から聞こえるのが動物の声。
何だか新鮮でした。
そして、アクロバティックなトンボなど、私のテンションアップ!
狼の動きもすごい。
歌舞伎役者は何にでもなれる。
おもだか屋からは、喜之助さん喜美介さんが狼です。
喜之助さんは叫んだところでわかりました(笑)
狼ぎろの中車さんはボスになりたい悪狼。
猿弥さん千次郎さん松十郎さんを従えて悪行三昧。
でも、世の常、正義の狼もいるものです。
がい役の権十郎さん。
とてもいい役でカッコイイです。
キーマンならぬキーウルフ!?
狼のおばばもいい味です。
萬次郎さんの摩訶不思議な雰囲気は不滅です。
狼たちのお衣装がどれもカッコいい!
着てみるなら狼がいいです(笑)
ひびのこづえさんデザインです。
チーム山羊が登場してびっくり。
群れのセンターで踊っているのは猿四郎さんではないですか!
お顔からすると狼なのですが。。。(笑)
出番も多く活躍なさいます。
山羊さんたちの中には、郁治郎さん三四助さんがいました。
おもだか率が高くて嬉しかったです。
山羊さんの中で面白かったのが、たぷ と はく。
萬太郎さんのたぷ、竹松さんのはくはいいコンビ。
やり取りが楽しいし、笑えるし、今時の若者ぶりがいいですね。
山羊のお姫様、みい姫は梅枝さん。
ものすっごく綺麗。
そして、金閣寺のパロディのところや、舞うシーンが美しい。
2月松竹座の金閣寺が観たくなってしまう。
お着物のピンクがキュートでした。
途中、小動物たちのシーンがあります。
リスに笑野さん、うさぎに猿紫さん喜昇さん。
たぬきの徳松さんは狸オヤジ!?
とにかく全員可愛いのですが、
特にシッポにキュンとする(笑)
わちゃわちゃ加減が好きですし、
狼がやってきて超おびえる姿に助けてあげたくなります。
狼が他の動物を襲うシーンが多々ありますが、
グロテスクではないのがホッとします。
ラストは、狼なのに山羊と仲良くするがぶが仲間につかまり、
めいが助けにくる。
狼と山羊が入り乱れての立廻りの末、
二匹が逃げるのです。
立廻りがエキサイティング!
面白すぎて、どこを見てよいのやら。
殺陣も観たいけど、狼と山羊の縄跳び始まるし(笑)
とにかく大勢で戦う。
廻り舞台を活かしてダイナミックなシーンでした。
幕切れはHappy。
なよっとした’めい’の芯の強さ。
’がぶ’のとことんなまでの素直さ。
二匹の友を想う気持ちに心洗われました。
演出、振付は勘十郎さんなのですね。
とても楽しい振りでしたし、その世界観に引き込まれました。
舞台下手に大きなサーキュレーターが出現し、
一階客席には風が吹いているようです。
三階からは1台しか見えませんが、
もしかしたらどこかにまだあったのかもしれません。
スモークも見え、嵐や吹雪の場面は臨場感ありました。
舞台面が緑というのも初めてです(笑)
花道まで緑。
そして、上演中は歌舞伎座ロビーの照明をかなり落としているそうです。
途中で開く扉から光が漏れないよう、配慮でしょうか。
全編通してわりと暗めですから。
ちなみに「吹雪峠」の時もそうみたいです。
演出の拘りを感じ、
みんなで大事に創っているのが伝わります。
後半戦に向かってテンポアップしてくると思います。
もう一回行こうかな。。
叶う方は是非、ご覧ください。
aya。
2コメント
2016.12.08 06:13
2016.12.08 02:22