市川右近丈を囲む会。

こんばんは。


冬至なのに暖かい一日でした。


今日は有り難いことにお誘いを受けて、

新橋演舞場で行われた「市川右近丈を囲む会」に行ってきました。

場所は地下の食事処です。


全員がご招待!そしてお弁当付きでした。

劇場近くの料亭「金田中」で作られたとあり、

上品で美味しかったです。


先に1時間お食事タイム、その後に右近さんが登場です。

聞き手は、葛西誠司さん。


葛西さんの生トークは初めてではないですが、

いやいや巧みですね。

ユーモアあり、お話の繋ぎ方がすごい!

とても勉強になりました。


詳しく書きませんが、思い出を綴ります。


右近さんの語り口はとても穏やかで温か。

淀みなく話す様子に、襲名への覚悟を感じました。


襲名の経緯については海老蔵さんが欠かせません。

右近さんは海老蔵さんのモノマネをしながらトーク(笑)


2008年、海老蔵さんの一言から始まった右團次襲名話。

右近さんは、海老蔵さんは直感の人。。と。

「上方、ケレン、右という漢字」この三つを共通点に上げ、

話があったそうです。


二代目右團次の孫である右之助さんも、

成田屋に任せるということで少しづつ話しが進みます。


2010年、海老蔵さんの結婚式の三次会。

海老蔵さん右近さんでゆっくり話ができたそう。

そして、團十郎さんに初めて話をすると、

自分はいいけど、おもだか屋が何て言うか。。みたいな返事。


超ポジティブな海老蔵さんは、

「自分はいいけど。。」というのはOKということ、

ととらえてさらに前向きに(笑)


そんなこんなで2012年。

猿翁、猿之助、中車、團子の四人同時襲名。

右近さん、襲名公演の力を尽くすため集中します。


2014年、右近さんの長男タケル君が海老蔵さんに会った時、

歌舞伎役者にさせるの?と聞かれ、

本人が歌舞伎が好きなようなのでそう考えている、と右近さん。

じゃあ、(右團次襲名)話を早く進めないと!と海老蔵さん。


海老蔵さんは自分にも男の子が誕生し、

2008年の時とは明らかに襲名に対する考え方が変わったと

右近さんは言っていました。


自分たちの子ども世代の環境まで考えて、

市川宗家として様々なことを考えている。。と。


まだまだ右近さんのモノマネも続いています(笑)


海老蔵さんも猿之助さんも中車さんも。。

最後は右近さんの気持ち次第だよ、となり。。


中でも海老蔵さんは、情熱を持って師匠にあたるしかない、と。

情熱。。(笑)海老蔵さんらしい。


そして、猿翁さんに話しをすると、

やはり屋号が変わることに初めは難色を示したよう。

寂しい。。とおっしゃったそうです。


それでも右近さんは、おもだか屋の’創造の精神’で続けること、

私の師匠は師匠だけです、と情熱を持って話し、

お許しを得たそうです。


8年間の経緯をたっぷりとお話くださいました。

海老蔵さんをはじめ、師匠、猿之助さん中車さんの名前を出しながら。


右近さんの決意は、来月のお衣装にも表れています。

チラシではなくポスターを見るとわかります。

一番右の’惣太’の衣装の柄が’おもだか’です。

ここには髙嶋屋の柄がくるのが通常。

ですが、右近さんはあえて’おもだか柄’を使いたいと。


演目が三代猿之助四十八撰でもあるし、

何より精神を継いでいきたいという自分の想いからと言っていました。


猿之助さんもここは変えるだろうと思っていたらしいですが、

右近さんがお願いすると承諾してくれたそうです。


正式に右團次になるのは「顔寄せ」から。

お稽古中になるので28日あたりだそうです。


新右近となる息子のタケル君は、もちろんすでにお稽古中。


昨日のお稽古では、エノケソ公演後に猿之助さんが駆け付けたそう。

何だか泣ける(笑)


で、猿之助さんはまだ小学生でないことに驚いて(笑)

「自分が演じたのは5年生だった。。

そんなに離れているとは思っていなかった。。。

・・・・ごめん、タケル君ならできると思って!」


今さらですか~~~謝っちゃってますけど(笑)

猿之助さんらしい面白エピソードでした。

きっと猿之助さんはバックアップエンジンの

スイッチが完全に入ったに違いありません。



他、先月の博多座千穐楽のこと、中学で上京してきたこと、

右團次という名跡のこと、海老蔵さんのこと、来月の見どころ、

そして師匠のこと。。たくさんお話がありました。


心に残ったのは、

屋号が変わるからこそ師匠猿翁の精神を繋いで広めていきたい、

という言葉。


屋号が変わっても。。と言ったのを直していたのが印象的です。


最初から結びまで感動しっぱなしでした。

途中、泣きそうになった。

でも海老蔵さんのマネが上手すぎて笑った。


楽しい濃密な時間を有難うございました。

私も頑張ろうと思いました。



記憶をもとに書かせていただきましたので、

優しく読んでくださると嬉しいです。


来月の公演を楽しみにしています。



aya。


aya's lounge

歌舞伎に出合って 何だか人生変わりました。

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