三階から雪之丞変化 2

怒涛の更新です。

言葉が消えてしまわないうちに書き留めます。


幕間は、博多座で働いている友人に挨拶したり、

ロビーの売店を覗いたり、ずんこさんと熱く語ったりしました。

お手洗いの数が多いので、歌舞伎座みたいに焦らないのがいい(笑)


★内容に触れますのでご注意を。



二幕目の幕開きは浅草観音の境内。


雪之丞の敵は土部三斎だけではありません。

広海屋 藤兵衛は猿三郎さん。

雪太郎の家の元番頭 長崎屋三郎兵衛は欣弥さん。


おもだか屋のお二人で嬉しかったです。

前回はそうではありませんでした。


広海屋は闇太郎にお金を盗まれて、

長崎屋に借金を頼むけど断られ、土部たちを恨みます。


その後、隼人さん米吉さん弘太郎さんが

わちゃわちゃしているところに、

暖簾をくぐって粋な猿之助闇太郎が登場。


江戸言葉を巧みに、

べらんめえ口調を粋に話す猿之助さんが好きです。


お初と闇太郎が二人きり。


お初はどうやら雪之丞に恋をしている。 

闇太郎にその心を見好かされてしまうのですが、 

はぐらかし方が可愛いです。 


この後はずっとその恋心を秘めて雪之丞の敵討ちを手伝うのです。 

強がっている女スリですが、純情な心にキュンとします。 

切ないわぁ。


そんな中、浪路が大奥へ上がることが決まります。

最後の観劇日。


雪之丞の楽屋に菊之丞が現れ、

浪路に惹かれたことで、

仇討の心が鈍ってしまったのではと問います。


猿弥さんの菊之丞が器が大きく懐深く素敵です。

こういう優しいお役もいいです。

雪之丞を温かく見守ります。


雪之丞は、それもあるけど、

仇討をすれば一座のみんなに迷惑がかかると話します。


母 ゆきは雪太郎に

’正しい心の持ち主になってほしい’と言い亡くなりました。

雪之丞は優しい子に育っているのですよね、泣ける。


そこに一座のみんなが、だだだっと大勢入ってきます。

仇討のことは薄々わかっていた!と。

見ているこちらは雪之丞に負けず「えええ~!」という感じ(笑)


一座が、寿猿さんはじめ、おもだか率が、

前回より増えていて嬉しいです。

そこに蔦之助さん市瀬さんもいて、本当に猿之助一座みたいで嬉しい。

すごい良いチームワーク!


みんなで泣きながら味方だ!と仇討を応援します。

雪之丞も感動。私も味方だよ~と感動(笑)


そこへ、雪之丞からという偽手紙で、

浪路が広海屋から呼びだされたことがわかり、

雪之丞が助けに向かいます。


猿三郎さんの悪役ぶりがとってもいいです。

猿之助さんにここで殺されちゃう。


雪之丞は浪路が土部の実子ではないことを知ります。

そして大奥にあがるのは止めて、

普通の娘のように好きに生きればいいと諭します。

ここすっごくときめく場面(笑)


浪路は、雪之丞について行く決心をします。

雪之丞も浪路を守ると約束します。

そして手に手をとって道行です。


花道七三で二人で手を握り見つめる様子がキュンとします。

初めは三階からでよかったです、刺激が小さくて(笑)


お初がその様子を見ていて、悔しいけど認めていて。。

広海屋の死体を片付けてあげるのが切ない。。


雪之丞が頼ったのは、幼い頃に家に奉公していた女中 おもと。

竹三郎さんです。


おもとは、孤軒庵というところに住んでいて、

家主の孤軒先生は風来坊。平岳大さんです。


竹三郎さんと猿之助さんの場面はやはり好きです。

情が通い合う。


平さんの登場もインパクト大で面白い。

飄々としたキャラクターで、噂をしていると急に戻ってくる(笑)


ビジュアルがかっこよくて背も高くおおらかで、

右團次さんのイメージが強かったけど、

また違う味の孤軒先生でとってもよかったです。


で、竹三郎さん台詞忘れちゃった(笑)

自分でツボだったらしく、下を向いて笑いが止まりません。

三階からもよくわかりました。


猿之助さんが面白そうに、

竹三郎さんの肩をポンポン叩いたりゆすったり、

何か話しかけていたのがわかりました。


猿之助さんも笑っちゃってました(笑)

いたずらっ子がチラとみえて面白かったです。


孤軒先生は、雪之丞が長崎出身とわかると、 

自分の父が以前は長崎奉行だったと話します。  

孤軒先生も、土部のことをよく思っていませんでした。  


そこへ、浪路を取り返そうと土部の手下がやってきます。 

雪之丞たちを逃がして、先生は現れた闇太郎と戦います。

ここも猿之助さんの早替り。会場がどよめいてました。


平さんの殺陣がかっこいい!

市瀬さんが段取りをつけたそうですが、

スピーディでダイナミック!そしてセクシーでした。


舞台は転換していて、現れた一軒家が怪しい(笑)

わりと低く平らな屋根、戸板が並んでいるように見える壁。

ここでおもだか屋の大立ち廻りがあるのね!

と三階からはよくわかります。


二人と追手がやってきて立ち廻り!

そこに闇太郎と次郎隼人が加勢します。


戸板がすべてバンと倒れて、その戸板の向こうとこちらで、

待ってました!猿之助さんの戸板の早替りです。


雪之丞と闇太郎に何度も何度も素早く変わる。

久々の戸板の早替りに大興奮でした。

この鮮やかさは天下一!

見得もキレキレで嬉しいし、テンション上がります。


隼人さんの立ち廻りも魅せますね。

前回よりも長かった気がします。


吹き替えの人たちが猿之助さんに背格好が似ていて、

ファンでもわからない人がいると思います。


戸板に乗って屋根に上がるアクションは、

猿之助さんの十和を思い出します。

猿之助さんを中心に屋根の上の三人キマッた姿が美しかったです。

音楽も盛り上げましたね。


一幕一幕のラストで盛り上げるのが猿之助歌舞伎。

そのあとの幕間の客席に高揚した空気が残ります。


この後の幕間にも嬉しい再会がありました。




aya。

aya's lounge

歌舞伎に出合って 何だか人生変わりました。

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