伊賀越道中双六 1

こんばんは。


今日はお休みでした。

今月末に歌舞伎座で行われる俳優祭のチケット発売日。

休みが重なったので頑張ってチャレンジしてみました。

結果、無事にチケットが取れました。


猿之助さんのファンイベントの日は仕事があり、

参加しないのでご褒美だと思い楽しんできます。

感謝。


チケットが取れなかった方は、

Webサイトにチケットが戻ってくると思いますので、

こまめに覗いてみることをお勧めします。



さて、チケットを取った後は国立劇場に行ってきました。


2014年12月に上演した「通し狂言 伊賀越道中双六」の再演です。

当時、44年ぶりに’岡崎’の場面が復活し、

歌舞伎で初めて’読売演劇大賞’受賞し話題になりました。


今回は台本や演出を新たに練り、

86年ぶりに’円覚寺’の場面を復活させての上演です。


12時から16時25分までの長丁場。

作る側も大変だと思いますが、観るほうも体力勝負です。


観ながら昨年を思い出しました。

役者さんがほぼ同じメンバーなので自然と甦ります。


日本三大敵討ちの一つを題材したお話。

敵討ち物を通し狂言で観るといつも感慨深いものがあります。


発端があり、ラストの敵討ちがある。

そこに至るまでのストーリーに想いを馳せ、

浸ることができるからです。


上杉家の家老が、同じ家中の者に殺され、

その息子と娘の夫が敵討ちをするお話です。


体は疲れましたが、すごく楽しめました。

前回よりも一人一人が深まっていました。


上杉家家老 和田行家が殺されてしまうのが発端となります。

殺すのは沢井股五郎 錦之助さんです。

錦之助さんは極悪人!

悪の華が咲いたように妖しく美しい。


行家役は嵐橘三郎さん。

さすがの貫禄です。


行家の息子、志津馬は菊之助さん。

娘 お谷は雀右衛門さん。

お谷の夫 唐木政右衛門は吉右衛門さんです。


親を殺された志津馬と、

助太刀の政右衛門で敵討ちの旅が始まります。


ただ、前半の’円覚寺の場’までのキーマンは又五郎さんでした。

殺された行家の剣術の弟子 丹右衛門役。

師匠に信頼され、家宝である正宗の刀を預けられています。


殺した股五郎はその刀が欲しかったのですが、

弟子の元に預けられていて手に入れることができませんでした。


丹右衛門は、殺された師匠のもとに訪れた時に犯人とすれ違い、

自分に投げられた小刀で犯人が股五郎だとわかりました。


ここから円覚寺の場。

家宝の刀を持って、股五郎がかくまわれている円覚寺に出向き、

刀と引き換えに股五郎を確保します。


が、帰り道、丹右衛門は襲われ命を落とします。

そして股五郎は逃げてしまいました。


この立ち廻りも壮絶で丹右衛門役の又五郎さんがかっこよかったです。

師匠に信頼されるに足る風格、責任感の強さでした。


駆けつけた志津馬とお谷に、

助太刀を剣術の達人であるお谷の夫 政右衛門に頼むよう言い残して、

責任をとって自害します。


ここが本当に悲しかったです。

この場面が86年ぶりとはびっくりです。

すごく自然に政右衛門が助太刀に加わる経緯や想いが伝わりました。


調べると、前回はこの場面の代わりに、

「誉田家城中の場」がありました。

政右衛門が主君にわざと逆らい、浪人となり助太刀に加わるのです。


円覚寺のほうが、助太刀の経緯がわかり、

私は好きだなぁと思いました。


あ、あと円覚寺で登場した歌昇さんがより大人の演技で驚きました。

先月の大阪で飛躍したのかなぁと感動しました。



その後の「三洲藤川 新関の場」から、

本格的に敵討ちの旅が始まります。



この後は菊之助さんと米吉さんの艶っぽいシーンが素敵なのです。


続きはまた次回に。




aya。

aya's lounge

歌舞伎に出合って 何だか人生変わりました。

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