義経千本桜「渡海屋」

こんばんは。



猿之助さん、ゆっくりできたみたいですね。

俳優祭で舞台を拝見できる日を楽しみにしています。



前回の「趣味どきっ!獅童のいざ歌舞伎へ」

Eテレで放送中の第6回は’あらしのよるに’に関する後半でした。

改めて獅童さんのこのお芝居に対する想いに感動しました。


そして獅童さんが出演して話題になった「超歌舞伎 今昔饗宴千本桜」が、

「デジタル・コンテンツ・オブ・ジ・イヤー '16/AMDアワード」の

大賞、総務大臣賞を受賞し、表彰式に獅童さんが登壇しました。 


デジタル作品の中で昨年の大賞です!すごい。

私もニコニコの生放送で’大向こう’をかけて大興奮でした。

皆様にも一度体験してほしいです。すっごく面白かった。


今年も4月29,30日に行われます。

初音ミクさんと獅童さんの共演がシリーズ化するといいですね。


ちなみに2015年度の優秀賞は「スーパー歌舞伎Ⅱワンピース」でした。

歌舞伎が2年連続入っているのは嬉しいことです。


来週の「趣味どきっ!」は、

超歌舞伎やコクーン歌舞伎が取り上げられるようです。

串田さん宮藤官九郎さんのインタビューもあるとか。

楽しみにしています。



さて、歌舞伎座 昼の部のお話です。

二つ目の「義経千本桜 渡海屋 大物浦」はとても楽しみでした。


歌舞伎を観始めてからほとんど吉右衛門さんの知盛を観てきました。

最近は染五郎さんや松也さんが初役で務めて、

そろそろ若手にバトンタッチするお役なのかな。。と感じています。


そこに仁左衛門さんの知盛です。

驚くべきことは、仁左衛門さん自身が演じるのは4回目ということです。


私は有り難いことに拝見するのが2回目です。

前回は平成中村座でした。

名物の桜席(舞台上にあるお席)で観た知盛は神でした。


歌舞伎座の花道に登場した仁左衛門さんの気配を感じただけで興奮(笑)

揚げ幕の方から風が吹く。


大きな劇場空間を全く広く感じさせないくらい、

とてつもなく大きく圧倒的な仁左衛門さんの銀平でした。


銀平は平知盛。

素性を隠して船問屋の主人をしています。

その船問屋に敵の義経一行が泊まっています。

義経は兄 頼朝から逃れるため旅をしています。


銀平の時の話し方がとても印象的でした。


大物浦は兵庫県のほうと聞きましたが、

方言なのか、海の男の言葉なのか、土地柄か。。。

関西のイントネーションにプラスαを感じました。

ダイナミックな抑揚で、ものすごく男くさくてカッコいい。


吉右衛門さんの時も、染五郎さんの時もここまで気になりませんでした。

太い低音のお声が劇場中に響いていました。


とにかく舞台中央に座る銀平に目がいってしまいます。

船問屋の主人だけど、どこか近寄りがたい感じは、

背負っているものの重さというか、覚悟というか。


お柳、実は典侍の局は時蔵さん。

初役だそうです。

昨年の猿之助さんを想い出します(笑)


でもスケールの大きさは仁左衛門さんにぴったりで、

艶感というよりは、器の大きな女房でした。


仁左衛門さんも時蔵さんも「実は。。」

という本性が匂い立つような雰囲気を感じました。

それでも後半は、予想を上回る存在感と輝きで登場するからすごい。


猿之助さんも染五郎さんもこんなスケール感になる日が楽しみです。

また二人で再演してほしいです。


義経の兄、頼朝の指示で義経を探している

相模五郎と入江丹蔵が船問屋にやってきます。


五郎は巳之助さん。

丹蔵は猿弥さん。


巳之助さんのちょっと頼りない風情が面白かったです。

仁左衛門さんに簡単にやり込められてしまいます。


’魚づくし’のセリフがものすっごく楽しい!

声が大きく言葉が明快。

この場面はベテランばかり聞いてきましたけど、

巳之助さんさすがのリズム感♪


猿弥さんは巳之助さんに呼吸を合わせる感じがさすがで、

二人のコンビは場面の空気を一変しました。

巳之助さんは観る度に華開いていきますね。


そして、銀平娘お安 実は安徳帝の右近ちゃん。

登場した瞬間、会場がうわっという空気感になりました。


少し体が成長していて何だか嬉しい。

そして座っている時にブレない!

贔屓目ですが、先月を経て、役者としてオーラが出てきたよう。

歌舞伎座の空気に負けてないのがすごいです。


声がさらに大きくなりました。

しっかりハッキリ聞こえる言葉。

意識して発しているのがわかります。



船出する義経一行を知盛は襲います。

仁左衛門さんが白装束で登場した時は息を飲みました。

結末を知っているから心が痛い。

美しくて美しくて。。その姿に切なくなりました。




前半の渡海屋だけでも胸がいっぱい(笑)


大物浦はもっとすごかったです。


続きはまたのちほど。



aya。

aya's lounge

歌舞伎に出合って 何だか人生変わりました。

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