浮世風呂@歌舞伎座

こんばんは。


関東も梅雨入りです。


そんなじめじめをサッパリさせるには「浮世風呂」!


歌舞伎座 昼の部二つ目の舞踊は、

澤瀉十種の一つ’浮世風呂’です。


猿之助さんが主役の三助を踊るのは二回目。

私は初めて観ました。


猿三郎さんのblogに’三助’というお仕事についてや、

お家芸であることなどが記されてありました。


その中で!!!と思ったのは、

お家芸なので基本的には他のお家の方は踊らないのですが、

’三助’と’なめくじ’の両方を踊ったことがあるのは当代だけということです。


女方をしてきた四代目だからこそ。

なめくじも生で観たかった。。。。


私が幼い頃は’三助’を職業にしている方がまだいたようです。

お風呂屋さんに行ったことがないのでわかりませんが、

昔、ドキュメンタリーでピックアップされているのを見た記憶があります。


女湯にも自由に出入りして背中を流していたそう。

今では想像できないことですね(笑)


猿之助三助さんは朝からお仕事。

25分間の短い舞踊であっという間でした。


★この後は内容に触れますのでご注意を。




暑さもさっぱり流してくれる三助さん(笑)

ひょいひょいお仕事する姿が猿之助さん独特のリズムで心地いい。


コケコッコーで幕が開き、

舞台中央に猿之助さんが後ろ向きで低い椅子に腰かけています。

下手上の窓から朝日が差して三助が照らされます。


あの後ろ姿が粋でカッコイイ♪

一つ、伸びをしてお仕事開始。


正面を向くと大拍手!

さらしに半纏。見えてる感じはほぼ裸(笑)

半纏の裾をヒラヒラさせて軽快に踊ります。


初日に三階席で見ました。

普段ならそれで満足なのですが、

すぐに至近距離で観たくなってしまいました。


4月の奴道成寺と違うのは、

お衣装が変わらない、小道具がない、ということは派手な演出もない。


猿之助さんの体一つで勝負!?しているのです。

表情も細かな演技が多くて、近寄って観たくなりました。


で、一階席の猿之助さんの目の前に座ってみた(笑)

踊りは言わずもがな。

片足上げてキープする振りも多く、魅せる魅せる。

曲も楽しいので、私もついつい体が小さくノッてました。


踊りがゆるい感じにみえるのが爽やかで涼し気。

あの笑みにもやられた(笑)

奴道成寺の時とは違う職人の笑顔!と勝手に感動(笑)


そしてあの跳躍力!

わかっているけど、側で観たらすごく高かったです。


なめくじ役は種之助さん。

サイズ感が猿之助さんにちょうどよくて可愛い。

体の丸みが若々しくて初々しく、いやらしさがない。

一階席だと登場シーンがよく見えなくて残念でした。


猿之助さんもほぼ裸なのにいやらしさがなく、

その点が種之助さんと同じで新鮮な世界感でした。


猿之助さんにいやらしさがないのは大好きなところです。

サッパリしているのは江戸の気風。

香る色気すら粋なのです。


風呂屋は’㐂のし湯’

’きのし’は猿之助さんの名字です。

幕開きからずっと猿之助ワールドに引き込まれたまま。


なめくじちゃんは三助に恋をしますが、

気持ち悪がられ邪けにされる。

ラストは塩をかけられスッポンの中へ。


後半の踊りは、いろんな踊りやお芝居の場面のまぜこぜ。

猿之助さんの切り替えはきっぱりしていて気持ちいい。

ますますこちらも楽しくなります。


ラストは若手が8人登場して立ち廻りです。

猿之助さんより裸(笑)


片手に桶を持ったまま一人一人全員がトンボをします。

危険そうだけど、さすが皆様!圧巻です。


猿之助さんが中央でキマルのも絵になります。

幕切れは桶が積んである上に上がります。

またその時のお顔がサイコーなのです。


幸せな気分で幕。


暑さだけでなく、

嫌なことも、悲しいことも、

心の垢をさっぱり流してくれる猿之助三助さん。


皆様も是非、さっぱりしてください(笑)


幕見でも行こう。


有難うございました。



aya。

aya's lounge

歌舞伎に出合って 何だか人生変わりました。

2コメント

  • 1000 / 1000

  • rio

    2017.06.07 14:44

    @狐さんも観てましたか! さっぱりしましたね~~(笑) 確かに勘九郎さんに通じるところがあるかもしれませんね。 私もあの笑みにまた会いたくなってしまうのですよ。
  • 2017.06.07 14:36

    こんばんは😃🌃私も昨日見てきました。 本当にさっぱりした踊りと雰囲気 みていて すっきりしました。そして あのなんともいえない笑み。勘九郎さんにも少しどこか通じるところもありますが、猿之助さんのなんともいえないあの笑みが私は好きです。