矢の根@歌舞伎座

こんばんは。

九州は大雨が続いています。

心配です。


今日も暑い一日でした。

晴れていたかと思うと暗くなり、雨が降ったり。

体調管理に気をつけたいです。


さて、昨日の歌舞伎座昼の部。

最初の「矢の根」は30分くらいです。

歌舞伎十八番の一つ。


日本三大仇討ちの1つ「曽我兄弟の敵討ち」

曽我十郎、五郎が親の仇討ちを叶えようと力を合わせます。


五郎は弟で力強い筋隈。荒事で表現されます。

兄、十郎は柔らかな和事で表現されます。


「矢の根」の主人公は曽我五郎。

新年に五郎が敵討ちのための矢じりを

研いでいるところから始まります。


よーく見ると、家の大きさと五郎の大きさ、

矢じりの大きさのバランスが可笑しい。

これぞ歌舞伎(笑)


荒事なので、演じる右團次さんの足の親指がピンと立ったまま。

絵のような姿にワクワクしました。


右團次を襲名してから歌舞伎座で初めての’矢の根’です。

以前、明治座で拝見しましたが、

歌舞伎座は広くて明るくて、この演目に合っていると思いました。


初春狂言としてお正月にかかることが多いお話。

お正月のめでたいものや、七福神などを入っている’つらね’は、

緩急自在で言葉が巧み。すっごく面白い。


刀を持った変わった形の見得があります。

これがまるで浮世絵のようでした。テンション上がる。


右團次さんの側には後見が二人。

右左次さん右田六さんがいます。


この二人がめちゃめちゃカッコいい。

阿吽の呼吸で右團次さんをサポートします。


右田六さんは五郎が仰向けで寝る時、

体を小さくまとめて五郎の背中に入り支えます。


右左次さんは、五郎に仁王襷をかける技を舞台上で披露!

これが楽屋を観ているようで楽しい。

どれだけ力を入れているかわかる。


三味線が間をつなぐのですが、

私としては音色も素敵だけど、右左次さんに拍手してほしい(笑)

こちらが主だと思うのだけどな。。。


右左次さんが終わりそうな時に太夫にさり気なく合図を送ります。

それに三味線も合わせる。

こういうライブが観ていて面白いです。

後見の二人も注目です。


五郎の家に年始の挨拶で大薩摩の太夫が挨拶にきます。

九團次さんです。

挨拶して帰るだけの役ですが、インパクトあります。


五郎が見る夢に登場するのが兄の十郎。

笑也さん。

スッキリした二枚目で涼し気。


夢の中で五郎に助けを求めるのです。

五郎は驚いて助けに向かおうとします。


そして、たまたま通りかかった大根売りから馬を奪って向かいます。

馬を連れていたのは弘太郎さん。

田舎者風情が可愛らしくて、おおらかな感じがクスッとします。


五郎は馬に乗り、花道を兄の元へ急ぎます。

馬の足のお二人もさすがな息。

どなたがなさっているかわかりませんが。


あっという間の30分。

面白くて右團次さんから一瞬たりとも目が離せませんでした。

愛すべきキャラクター。


大根を持った姿に、笑ってしまいました。

有難うございました。


お目出たい雰囲気が、

この後の斎入さん襲名披露へと続きます。




aya。

aya's lounge

歌舞伎に出合って 何だか人生変わりました。

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