紺屋と高尾@新橋演舞場
こんばんは。
東京はお盆です。
私の家では明日、家族が集まります。
その後に仕事なのは私だけ。。
両方の準備で頭がフル回転です。
また、明晩は猿之助さんがRadioに登場です。
J-WAVE 20:00~村治佳織さんナビゲート
「RINREI CLASSY LIVING」にゲスト出演です。
私が知る限りですが、
猿之助さんと村治佳織さんは、
「伝統芸能の今2015」京都公演で共演しています。
どんな話になるのか楽しみです。
さて、だいぶ日が経ってしまいましたが、
新橋演舞場「紺屋と高尾」のお話。
写真のお弁当は木挽町広場で購入しました。
ご飯少な目で美味。
喜多村緑郎さんがこんなに喜劇役者だとは(笑)
二枚目なのに三枚目もできるなんてずるい。
主人公、紺屋の職人(染め物職人)久造が、
吉原最高位の遊女、高尾太夫に一目惚れします。
お金を貯めて、大阪から江戸まで会いに行ったり、
太夫の年季明けを待ったり、一途に想い続けます。
落語「紺屋高尾」がもとになり、
喜劇として藤山寛美さんが久造を演じて当たり役になりました。
藤山寛美さんは写真でしか知らないけれど、
ビジュアルが緑郎さんと全く違う。。。
緑郎さんは真面目だからこそ可笑しい、
応援したくなるような久造で面白かったです。
予想以上に笑っちゃった。
幕開きは花魁道中から。
歌舞伎の籠釣瓶~のパロディみたい。
道中の高尾太夫に一目ぼれする姿も、
ぼーっとして面白い。
高尾太夫は浅野ゆう子さん。
花魁役は初めてだそう。
花道七三でニッっと笑うのも歌舞伎と同じです。
浅野さんが登場すると会場からため息が。
その後も、登場するたびに歓声が上がっていました。
久造は一生懸命働いてお金を貯め、
一年後に江戸に会いに行きます。
職人ではとても会ってもらえない高尾に、
伝手を使い身分を偽って二人きりに。
高貴な身分のフリをするのが可笑しい(笑)
二枚目イメージがガラガラと崩れる。。。
「お江戸みやげ」では惚れられる役なのに、今回は逆。
高尾に逢うと尋常ではいられない。
一年間恋い焦がれてきた相手が目の前にいるのですから。
とうとう身分を明かしてしまい、
本当のことを全て打ち明けます。
高尾は感動して惚れてしまう(笑)
実はもうすぐ年季明け。
その後はどうして生きていこうかと想い悩んでいたのでした。
浅野さんの高尾は、一人の女性としてリアルでした。
普段は高嶺の花の太夫も、
吉原から出たらどう暮らしていいかわからない。
その憂鬱に、トップの孤独を感じました。
浅野さんはTVで時々、面白い人だなぁと思うことがありました。
今回はヒロインだからないかと思ったら、けっこう面白い(笑)
緑郎さんとの場面はなかなかです。
ただ、面白い印象が残りすぎて、
感動的な場面でお客が笑っちゃう。
あぁ、私は笑えないけどなぁと少し残念。
高尾が体を張って久造への想いを証明するところは素敵でした。
年季が明けたら一緒になる約束をし、
その日を大阪で首を長くして待つ久造。
でも、その日を過ぎても高尾は現れません。
見ているまわりがだんだんと辛くなってきます。
縁談話ももちあがる。
でも久造は信じて待っています。
久造の母は元花魁との結婚は大反対。
二人は結ばれるのでしょうか。
歌舞伎の籠釣瓶~は悲劇で終わります。
序幕が同じだから、もしかしたら結末も同じ?
なんて思う瞬間もありました。
でも、ラストはこんなにも人の心は温かいのかと泣けた。
幕間のたびに「この後はどうなるのかな、会えるのかな」
と恩師と盛り上がっていました。
好きな人を想い続ける。
それがどんなに自分を強くするか。
そして、信じて想い続けることでそれは叶う。
シンプルなことだけど、とても大事なこと。
想い人がいる方に是非、観ていただきたい。
きっと勇気をもらうはずです。
笑って泣けて、ほっこりするお芝居でした。
出演者の皆様が芸達者。
楽しませていただきました。
有難うございました。
aya。
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