一條大蔵譚@国立大劇場
こんばんは。
関東が梅雨明けです。
今日は仕事で初めて’さいたま新都心’に行ってきました。
新しい環境では、短時間で食事ができる場所やCafe探し(笑)
駅から会場までの最短ルートや歩きやすい場所なども探索。
今日は打ち合わせだけでしたので、
司会本番の日は余裕をもって行動できるように、
下調べを念入りにしました。
休憩時間はきっちり休みたいですから。
さて、昨日の続きです。
国立大劇場で上演中の「一条大蔵譚」
菊之助さんが以前から演じてみたかったという大蔵卿を初役で演じます。
先月の新聞記事で、菊之助さんが初めてこの演目に関わったのが、
なんと「亀治郎の会」であることを知りました。
私が2009年に亀治郎さんの大蔵卿を観るもっと前、
2004年春秋座「第3回亀治郎の会」で、
亀治郎さんの大蔵卿、菊之助さんは常盤御前でした。
大蔵卿は魅力ある役、と思ったそうです。
その後は菊五郎さんの大蔵卿で’お京’
吉右衛門さん仁左衛門さんで’鬼次郎’を演じて、
ますます勉強したいと思うようになったとか。
菊之助さんは大蔵卿以外の主要な役は全てなさっているのですね。
そして、満を持して今月は大蔵卿です。
吉右衛門さんに教えていただいたそう。
菊之助さんの大蔵卿は私の予想を上回る大胆さがありました。
正直。。。
菊之助さんの’造り阿呆’はイメージできませんでした。
登場して無邪気に大口でニコニコしているのを観たら、
今までのイメージがガラガラ壊れた(笑)
なんて可愛らしい!
あの深川芸者を演じていた菊之助さんが。。。。(笑)
あ、でも俳優祭のおじいちゃんもショッキングでしたね。
でも、雰囲気が硬い印象がありました。
比べてはいけないのですが、
吉右衛門さん仁左衛門さんは体も表情も柔らかかった。
そこに世の中を生き抜いていく心の強さを感じていました。
この柔らかさは染五郎さんや亀治郎さんにも感じました。
二人に共通する雰囲気’憂い’もありました。
それでもこれが菊之助さんの大蔵卿なのだと楽しくなってきました。
品があり、清らかで、染五郎さん亀治郎さんより大きく大胆。
只者ではない雰囲気がありました。
そうしたら、後半の正気になった菊之助さんがより大きかった。
かっこいい。
造り阿呆と正気の切り替えは、やはり難しそう。
これは次回、本興行で観てみたいです。
役を追いかけている印象を持った菊之助さんは初めてでした。
ドキッとしたのは、ラストに正気から阿呆へ戻る瞬間。
またいつもの阿呆になる寂しさを感じて切なくなりました。
哀しさが伝わりました。
菊之助さんだけでなく、
主要メンバーの皆様は全員が初役です。
常盤御前は梅枝さん。
元源義朝の妻で、平清盛の側室を経て、今は大蔵卿の奥さんです。
全ては子供たちのため。
平家になびいたフリをして、
本心は源氏再興を願っています。
大蔵卿も本心では源氏を応援しています。
常盤御前を助けたくて受け入れました。
梅枝さんの美しさは安心感もあるから不思議。
凛として、強さもあり、生き抜いてきた力を感じます。
素敵でした。
常盤御前の本心を探るべく、
源氏方の鬼次郎とお京夫婦が大蔵卿の屋敷に入り込みます。
鬼次郎は彦三郎さん。
お京は右近さん。
彦三郎さんはキリッとして忠義の人。
立ち廻りもカッコよかったです。
右近さんも美しくキリッとしていました。
大蔵卿の前で舞う姿は眼福。
同じく忠義の人でした。
皆さん初役ですか?というくらいチームワークが良くて、
本興行で観てみたいと思いました。
三味線や語りも心地よく、
電光掲示板はたまには良いものだと有難かったです。
初舞台の竹本樹太夫の語りは若々しくてよかった。
まだ10代とは思えないほどでした。
これからの楽しみが増えました。
今の学生さんたちはマナーがいいですね。
また劇場に来てほしいです。
楽しませていただきました。
有難うございました。
aya。
0コメント