蘭平物狂@歌舞伎座
こんばんは。
大寒が過ぎて本格的に冬がやってきました。
今日土曜日は京都春秋座で、
「藤間勘十郎 春秋座 花形舞踊公演」が行われます。
もともと猿之助さんも出演でしたが、
監修という立場での参加になりました。
グッズやお弁当など、いつも春秋座は楽しそう。
行けませんので盛況を願っています。
私は何だか気忙しい毎日です。
仕事のシーズンが終了しても、
来年の打ち合わせがどんどんやってきて、
劇場で観劇している時間が唯一のリラックス時間です。
さて、歌舞伎座 第二部「蘭平物狂」はエキサイティングでした。
「らくだ」とのペアリングはとても面白く、
なんとチケットを追加してしまいました。
演じるのが7回目とあり松緑さんの安定感に感動しました。
すごく丁寧になさっているのが伝わります。
松緑さんのお子さん、左近くんは、
この姿をしっかり見ているのですよね。
将来、どんな蘭平になるのか楽しみです。
ストーリーは前半後半に分かれます。
全編重厚な義太夫狂言ですが、
特に前半は主要人物が見応えあるお芝居を展開します。
愛之助さんの貫禄、
その奥方役の児太郎さんの妻としての器の大きさ。
坂東亀蔵さんと新悟さん夫婦(兄妹と偽って登場)が新鮮。
新悟さんの姫姿は、あのサディちゃんとは思えません(笑)
新悟さんの進化にはびっくりしました。
ワンピース初演時に、巳之助さん隼人さんの進化が大きかったように、
新悟さんが私には変わったように見えました。
線が太くなったような。。
太ったのいうわけではありません(笑)
太い芯が体に入った感じ。
私が言うのもおこがましいのですが、
魅せる演技や声、話し方になっていました。
恐るべしスーパー歌舞伎Ⅱ。
ワンピースで新悟さんファンになった方には、
浅草の前に、先輩方とお芝居している新悟さんを観てほしいなぁ。。
ここでこんなに存在感があるのはすごいと思います。
亀蔵さんともバランスよくて素敵です。
松緑さんの奴は安心しちゃう。
体の安定感はもちろん、蘭平への熱い想いも感じます。
何より全員を引っ張っている空気感が、
お芝居の最初からラストまで変わりませんでした。
あぁ、でも何といっても後半の立廻りがすごい!
舞台転換にかなり時間がかかります。
その間、幕前で大薩摩の演奏があります。
これが素晴らしかったです。
良し悪しはわからないけど、聞き惚れた(笑)
そうこうしているうちに、
幕内から松緑さん中心の気合いの声が聞こえます。
無事に大立廻りをするために集中しているような。
立廻りの時間が長いのです。
20分以上は軽くありますよね。
30名の捕手の皆様は圧巻。
想像以上のアクロバット技術に、
歌舞伎役者さんの層の厚さを実感しました。
ワンピースに出演していた皆様多数が捕手で活躍。
三階からだとお顔がやはりよくわかりません。
次から次へとフォーメーションを変えて、
三階からだと全体が見えて、
お一人お一人の形が美しかったです。
とんぼは当たり前、
床に丸まり、その上をとんぼで超える。
それが一人飛ぶたびに丸まり超える障害が長くなっていく。
5~6人を飛び越えたかなぁ。。
会場からは歓声が起こっていました。
後半で喜楽さんが飛んでいて嬉しかったです。
喜楽さんは背が高いのでわかりやすいです。
右左次さんも立ち姿でわかりました。
お二人は松緑さんと個人的に絡むことがわりと多く、
目立っていました。
花道でのハシゴはハラハラします。
七三で、大勢でハシゴを支え、
上に捕手一人と松緑さんがてっぺんの方まで上がります。
この捕手さんがすごい!!
誰だろう。。
てっぺんで逆さになっちゃう。
これは歌舞伎美人で写真がありました。
でも本当にすごいのはそのすぐ後なのです!
これは是非、客席で観てみてください。
松緑さんのハシゴに乗ったまま一回転も、
びっくりし過ぎて息が止まりました(笑)
まだまだいろんな技が出てきます。
全員がプロフェッショナル!
歌舞伎の醍醐味がここにありました。
ワンピースのような速いテンポではありません。
ゆっくりゆっくり、独特な’間’で展開されます。
このゆったりしたテンポで、
しっかり立廻りができる体作りをするから、
速くスピード感ある立廻りもカッコよくなるのです。
歌舞伎役者さんの身体能力は、
現代劇の俳優さんたちと全然違う。
そして、この、これでもかの大立廻りは、
蘭平物狂くらいしか体感できません。
私は大興奮でした(笑)
有難うございました。
ということで来週はもう一回観てきます!
三階席もまだあるようです。
これは劇場で体感しないと。
aya。
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