御存 梅の由兵衛@国立大劇場

こんばんは。


今朝は彦三郎さんのインスタグラムで嬉しいことが発覚。

息子さんの’倅マン’こと亀三郎くんが松緑さんとお誕生日が同じだそう。

ということは。。。。私も一緒(笑)


以前もお話しましたが、

福山雅治さんと佐々木蔵之介さんに挟まれ、そして松緑さんと同じ。

だった私の誕生日に倅マンも加わってさらに幸せな誕生日に(笑)

何だか朝からウキウキでした。


さて、昨日に続いて歌舞伎に浸ってきました。

国立大劇場の「今様三番三」「通し狂言 隅田春妓女容性」です。


学生の団体が入っていましたが、

歌舞伎座よりお席がかなり埋まっているように見えました。

でも団体以外は平均年齢が高めで、

40代の私が’若い人’と言われてしまうくらいです。


いつもに増して、ご夫婦や女性の小グループの方が多く、

吉右衛門さん人気はすごいなぁと感じます。


で、今日はすごく話しかけられた(笑)

「若い人がこういうのを観にくるの?」「誰のファン?」

「あの役の役者さんは誰?」「一緒にアイス食べる?(笑)」などなど。


ちなみに猿之助ファンだと言ったら

「あの方は憎たらしいほど上手いわよね」と。

最大の賛辞をいただきました。


ロビーで食事している時や、

二階でスタンディングで珈琲を楽しんでいる時、

どこも満員で一つのテーブルに人がわんさか集まる。

そのお陰で自然と会話が生まれていました。


そして、昨日今日と博多座の大向う「飛梅会」の会長がいらっしゃいました。

今年ラストの国立観劇に会長さんとお話ができて嬉しかったです。

お二人でかけていて、お芝居がとても華やかでした。


今回は予習している暇がなく、ざっとあらすじを読んで臨みました。

二つともに初見です。


「今様三番三(いまようさんばそう)」は、

大薩摩連中、長唄囃子連中による舞踊です。


イヤホンガイドをしていたけど、

その豪華さと美しさに外してしまいました。

ただただ見ていたくなりました。


曽我二の宮 実は 如月姫は雀右衛門さん。

先代も手掛けている舞踊を当代が臨みます。


立唄を鳥羽屋里長さんが務め、

ずらっとひな壇に並ぶ長唄囃子の皆様が豪華豪華。


途中、幕前で大薩摩の演奏が入ります。

歌舞伎座と同じく、この方の三味線も素晴らしかったです。


雀右衛門さんは品があり華やかで素敵でした。

両手で長い晒を持ち、新体操のリボンのごとく、

絡ませずに綺麗に波や円を描いていました。


立廻りもあり、びっくり。

これはより体力がいる舞踊ですね。


歌昇さんと種之助さんが力強く若々しい。

特に歌昇さんの観るたびの進化には魅了されました。

どんどんかっこよくなっていきます。


30分くらいの短い演目ですが、

とても見応えありテンションを上げていただきました。


次の「通し狂言 隅田春妓女容性(すだのはるげいしゃかたぎ)」

御存 梅の由兵衛と言われ有名だったらしいです。


御存(ごぞんじ)とあるくらいなので。。。

でも今はそれほど御存でもない(笑)


調べると本興行では1960年に明治座で上演されて以来かも。

初代 吉右衛門の当たり役だったそう。

それを初代 白鸚が受け継ぎ、

今回、初代吉右衛門の台本を通し狂言として新たに補綴したそうです。


肩の力を入れず、気を楽にして見ることができて面白い!


由兵衛は大阪の実在の人物。

それが時代を経て、江戸の侠客として描かれるようになりました。


吉右衛門さんの由兵衛の醸し出す雰囲気はたまりません(笑)

チラシにある藤色?の着流し姿が艶やか。


侠客を調べると

「弱きを助け 、強きを挫く事を信条にして任侠に生きる漢たち」

まさに!


女房 小梅の菊之助さんがベタ惚れするのがわかる(笑)

お二人はとてもお似合い。

久しぶりの菊之助さんの女形。

やっぱりいいです。


菊之助さんは二役で、小梅の弟 長吉も演じています。

よって早替りあり!

家の二階と一階で入れ替わるので、

裏の階段の行き来が大変だろうなぁ。

とても速くてお客さんも喜んでいました。


ちょっとした行き違いで、

由兵衛は義理の弟 長吉を殺してしまいます。


一幕目はわりと明るい場面だったのに、

二幕目で殺し場があり急に歌舞伎らしさに拍車がかかります。


菊之助さんが、死にたくない。。と命乞いする姿も美しく、

また、お互いに義理の兄弟だと知らずこうなってしまう悲劇。

儚くも悲しい場面でした。


いつもまわりを固める役者さん方も手堅い!

歌六さんが大悪党なら、又五郎さんは小悪党。

それでもかっこいい。


錦之助さん雀右衛門さんカップルのラブラブぶり。

美しいから目の保養(笑)


種之助さんの芸者がかわいい!

女形も進化しています。


でも米吉さんが登場すると、

天下一の可愛さにノックアウト。

ますます磨きがかかってます。


長吉を慕う気持ちも伝わるし、

女心を知っているかのように奥ゆかしくも大胆。


東蔵さんの信楽はいいところで登場し、貫禄ありあり。

立役も存在感抜群です。


歌昇さんの長五郎もよかった。

お相撲さんのように体格よく力持ち。

菊之助さんと米吉さんに横恋慕します。

これがしつこい(笑)

コミカルなお役もこなす歌昇さん、すごい。


面白かったのは医者の吉之丞さん。

吉右衛門さんが無茶ブリしてた。

知人によると毎日違うフリらしいです。


隠れている吉之丞さんに向かって「あれは油揚げだぁ~」

すると吉之丞さんは「じゅわじゅわっ」と油揚げのマネ!?をしてた(笑)


昨日は「箱根から逃げた猿だぁ~」だったそうです(笑)

ニュースで逃げている猿が話題でしたからね。


観ていない方にはなんのこっちゃだと思う。

隠れているのを見破っていながら洒落で突っ込むわけです。


「あれはカラスだ」「かあーかあー」

みたいなやり取りのラストがアドリブになっています。

油揚げと聞いて、吉之丞さんが一瞬焦る’間’がわかりました。

毎回、ご苦労様です(笑)


菊之助さんが本気で笑っていたような。。



登場人物が全員ドラマティック。

人間ドラマだなぁとほっこりします。

役者さん方の力がそう思わせるのだと思います。


どんどん役者さんが登場してきます。

それぞれ華がある。

その度にワクワクできました。


ストーリーも解りやすいので、

頭に優しい(笑)


楽しませていただきました。

今年の国立劇場の良い結びになりました。

有難うございました。


詳しいストーリーはこちらをご覧ください。


aya。

aya's lounge

歌舞伎に出合って 何だか人生変わりました。

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