京人形@新春浅草歌舞伎

こんばんは。


今年の初司会が無事に終了しました。

実はかなりプレッシャーがかかった仕事だったので、

年末年始は気が休まりませんでした(笑)

やっと本当の意味で年が明けた感じです。


連休で歌舞伎公演は盛り上がっているようです。


先日楽しんだ新春浅草歌舞伎の会場、

浅草公会堂は建物に入ってから劇場の入口があります。


入口前にはお土産物やお菓子などの販売、

チャリティの羽子板の掲示、

そしてお弁当の売り場があります。


お弁当は何種類かあり、

私が行った第二部では劇場内より

入口前の販売のほうが種類がありました。

劇場内は第一部で売り切れちゃうのでしょうか。


公会堂の二階が一階席です。

ロビーには若手出演者たちのパネルがあります。

この中に加わって写真撮影できます。

が。。恥ずかしすぎます(笑)


パネルを眺め、いつもの三階席へ。

建物の五階が三階席なので階段で頑張ります。

エレベーターもありますが激混みです。

二列目からでも花道七三が見えます。

一列目は手すりが邪魔になるので、

いつも二列目以降を選んでいます。


さて、第二部「京人形」のお話。

常磐津と長唄の掛け合いがとても華やかでゴージャス。


舞踊劇ですが、お芝居の部分が多いです。

私は勘九郎さん七之助さん、

右團次さん(当時右近さん)笑也さんで拝見しました。


特に猿之助襲名公演の金丸座の時は、

小屋の雰囲気もあり、ものすごく楽しかった思い出があります。


主人公は彫刻師の左甚五郎、巳之助さん。


甚五郎は実在の人物で、

日光東照宮の「眠り猫」を彫った人と聞き、

初見の時はとてもワクワクしました。

その他、全国に作品が残っているそうです。


左という名字には諸説あり、

左利きだったから。。とか、

腕の良さを妬まれて右腕を切り落とされたから。。などあるようです。


ストーリーの後半、甚五郎が右腕を斬りつけられて、

左腕だけの立廻りになるところは見どころです。



甚五郎は憧れの太夫の等身大の人形を彫り上げます。

人形を見ながら上機嫌で一杯始めます。


これに怒らずお酒の用意などをしてあげるのが女房おとく。

種之助さんです。

私ならこんな旦那さんは嫌だなぁと思うけど(笑)

現代なら、等身大フィギアを見ながらニヤニヤお酒飲んでる。。みたいな。


種之助さんは可愛らしくておおらかで。

世話女房役もこなすのですね。新鮮でした。


巳之助さんの甚五郎は変わり者風情が好きでした。

きっと愛すべき旦那さん。


甚五郎が彫った太夫、京人形の精は新悟さん。

美しい!

すらっとクールビューティ。

人形なので見事なまでの無機質感!


笑也さんはほぼ瞬きしなかったそうですが、

新悟さんもそうなのかな。

三階からはわかりません。


魂が宿り、人形として動いたり、踊ったりする時は、

ギコギコと音が聞こえそうなくらい。

体の芯がブレないから歌舞伎役者さんは本当にすごい。


巳之助さんの踊りは観ていて楽しくなります。

上手いとかわからないけど、

こちらまでリズムをとってしまうくらい楽しい。


最初の新悟さんは巳之助さんのマネをして踊り始めます。

マネなので男振り。

美しい姿なのに荒々しい踊りとのギャップが面白い。


甚五郎は、試しに女性の魂である鏡を人形の懐に入れてみます。

するとたちまち人形が女性らしくなり、

艶やかで滑らかな踊りを始めます。


この踊り分けが面白いのです。

新悟さんはお見事でした。

けど、余裕が出てきたら、

もっとお客と’気’のキャッチボールができるといいなぁと思う。


巳之助さんとの息も合ってくると思うので、

これは千穐楽近くに観たほうがよかったかも。。。

と少し後悔しました。


後半の巳之助さんの立廻りも然り。

大工道具を使って他では見ることできない立廻りです。

道具使いはもっと大胆になると嬉しいけど、

やはり楽しくて見入ってしまいました。


立廻りの前に巳之助さんは腕を斬られてしまうので、

左腕だけで大工軍団と戦います。

迫力ありました。


奴の歌昇さんが印象に残るし、

梅丸さんの赤姫姿に心を鷲掴みされ(笑)

30分の短い演目ですがさらにあっという間でした。


巳之助さん新悟さんは少し現代風に感じます。

それもまたいいですね。

どんどん若い方に観に行ってほしいです。


楽しい余韻に心が軽くなりました。

有難うございました。




aya。


aya's lounge

歌舞伎に出合って 何だか人生変わりました。

0コメント

  • 1000 / 1000