仮名手本忠臣蔵 七段目偶数日。
こんばんは。
昨日はびっくりする出会いがありました。
とても嬉しくて歌舞伎のご縁に感謝の一日でした。
写真は’福寿草’
歌舞伎座で初めて三階で生菓子を買ってみました。
福寿草は早春に咲き、
幸福と長寿を呼ぶおめでたいお花です。
襲名興行だからあやかろうと思って(笑)
縁起ものをいただいてみました。
京都南座の新開場が11月と発表されました。
11月は高麗屋さんの襲名興行、12月は顔見世です。
心がザワザワします。
5月の御園座は見送り、こちらに行きたくなりました。
猿之助さんが出演なさるといいなぁ。
ちなみに4月大阪ワンピースは遠征しようと思います。
さて、盛り上がっている歌舞伎座のこと。
幸四郎さんの演目に触れたいけど、その前に七段目の話。
夜の部は1回でいいかな。。と思っていたのに、
偶数日と奇数日で配役が違うというのは心に憎い。
主役の大星由良之助は白鸚さんで変わらず。
寺岡平右衛門とお軽の兄妹が2パターン。
海老蔵さんと菊之助さん、
仁左衛門さんと玉三郎さんです。
先日は偶数日の海老蔵さん菊之助さんで拝見しました。
とにかく菊之助さんのお軽が最高でした!
最近は立役が増えたので何だか久しぶりに女方を観た気分です。
お軽は、塩冶家臣の早野勘平と恋仲で、
二人で会っていたため、
勘平は塩谷判官の大事に居合わせることができませんでした。
そのため、お軽の勧めでお軽の実家に二人で身を寄せ猟師をします。
主人の大事に女性といたことを後悔し、
武士として忠義心から敵討ちに加わりたい勘平。
勘平の仕官のための資金を作るため、
お軽の父は、お軽を身売りするのです。
そして、父や勘平には悲劇が待っていて。。命を落とします。
ですが、その前に身売りされてしまったお軽は、
父や勘平が死んだことを知らずに遊郭で働いています。
七段目「一力茶屋の場」はその後のお話。
お軽が遊女になっているところから始まります。
大星由良之助は仇討の本心を隠して遊興三昧です。
幕開きのパッと明るい茶屋風景が大好きです。
白鸚さんの由良之助が登場すると、
あぁ。。大看板が登場した。。と何とも言えない高揚感。
幸四郎さんの大蔵卿、熊谷はよかったのですが、
その後に白鸚さんを観ると、
良い意味でスケールの違いを感じました。
未来が楽しみになり、歌舞伎の醍醐味を目の当たりにできた。
白鸚さんの余裕は、
そのまま由良之助の余裕だと思うほどリアル。
何度か拝見しているのに、
まだまだこんなにも面白いのだと感動でした。
海老蔵さんの平右衛門。
塩谷判官の屋敷で足軽として働いていました。
仇討に加わりたいと願っています。
おおらかでユーモアがあり、とにかく優しい妹想いの兄。
こんなに優しく演じることができるのだなぁと感動しました。
いろいろな経験がそうさせるのかわかりませんが、
一貫して優しかった。
さすがの身体能力で、華もあり、
ついつい目がいってしまいます。
菊之助さんのお軽がお似合いでした。
それに菊之助さんにノックアウト(笑)
失礼ながら、もっと硬いイメージでした。
でも全く違いました。
瑞々しくて、柔らかで、甘え上手。
女性としてのたくましさもあって強さもある。
偶然、兄と対面し「会いたかったぁ。。」
と甘えるシーンに何故かドキドキした(笑)
身請け話にウキウキしていたところに、
さらに嬉しい兄との再会です。
可愛らしいったらありません。
実は、お軽は由良之助への密書を盗み読んでしまっていました。
それに気づいた由良之助は、
お軽を殺すつもりで身請け話をもちかけていました。
平右衛門は由良之助の真意を見抜いて、
自分がお軽を殺して、それを手柄に仇討に加えてもらおうと考えます。
いきなりお軽に斬りつけます。
お軽はびっくりして逃げます。
ここは少しユーモラスで、お二人の息がぴったり。
海老蔵さん菊之助さんのコンビが、
この先も続くいていくのだと感じる場面でした。
結局殺せず、平右衛門は父と勘平の死を伝え、
お軽は一転してどん底に落ちます。
その嘆きに心が痛かった。
同時に、前段までのお軽の様々なシーンが甦りました。
悲しかったです。
お軽は兄のために死を覚悟して、斬られようとした時、
由良之助が止めて、平右衛門の忠義に仇討へ加わることを許します。
また、勘平の代わりに手柄を。。と
悪人をお軽に討たせ幕になります。
途中、密書を届けに来るのが染五郎さんの力弥です。
一瞬にして空気を変えてしまうのはすごいです。
白鸚さんとの共演を観ることができて幸せでした。
私の集中が途切れることはありませんでした。
そのくらい面白かったです。
白鸚さんを軸に全ての役者さんが達者で、
笑ったし、ほっこりしたし、切なくもなった。
全段を観ているからかもしれませんが、
一人一人を観ていたら、
松の廊下の刃傷から討入までが胸に迫って切なくなりました。
お軽は幸せになったのかな。
仁左衛門さん玉三郎さんも楽しみです。
有難うございました。
aya。
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