助六曲輪初花桜@歌舞伎座 1

こんばんは。


秋晴れの日曜日でした。


歌舞伎座夜の部は千穐楽まで

中日あたりから全て完売です。


幕見席情報をSNSで追うと、

お昼過ぎくらいから立ち見になってしまっているそう。

観たい方は幕見で観るしかないので仕方ありません。


こうなると観劇できただけでラッキーでした。


仁左衛門さんの助六は初めて拝見しました。

この演目は助六を演じる役者さんで外題が変わります。


松嶋屋の場合は「助六曲輪初花桜(すけろくくるわのはつざくら)」

成田屋の時だけ入る河東節や口上はありません。



私の助六の記憶を軽く塗り替えてしまったくらい

どの場面も面白くてワクワクしっぱなしでした。


仁左衛門さんの助六がサイコーに素敵。

やんちゃな美男子。


私はどこかで「やっぱり助六は成田屋」と思っていたようです。

それを見事にひっくり返されました。


観劇した日から、何でだろう。。と考えていました。


成田屋の助六は、これはすごく良い意味で、

江戸のシンボル的なキャラクターという感じ。


松嶋屋の助六は、何だかとてもリアルでした。

現代に生きるスター助六のように思えてドキドキしました。


このお話は意味がわからなくても面白いのですが、

助六と白酒売新兵衛が、実はあの曽我兄弟で、

親の敵と源氏の宝刀を探している

ということを知っているとさらに面白いです。


助六が登場するのは、上演が始まってから約40分後くらいでしょうか。


幕開きは吉原らしく、花魁たちが大勢登場する華やかなシーン。

若手の花魁、新造たちがトップ花魁の揚巻を「三浦屋」の前で待っています。


5名の若手花魁の中で、このめちゃめちゃ可愛いの誰???

と思ったら鶴松さんだった!びっくり!大抜擢ですね。

宗之助さん芝のぶさんらと並んでいてわかりませんでした。

すっごく綺麗です。


それと、12才トリオの若々手新造。

松嶋屋の千太郎くん、成田屋の福之助くん、

そして、おもだか屋の猿くん!


子供と大人の間、という雰囲気で何とも初々しい。

猿くん、とっても凛としていました。


その後、助六の恋人、揚巻の七之助さんが花道の登場です。

トップの貫禄、品があり、美しい。

今まで観たことがない七之助さんがいました。


あぁ。。この方は揚巻役者なのだと感動しました。

言葉のトーン、スピード、迫力。

現役感がある(笑)今を生きる花魁という感じ。

年を重ねて古風になっていく様子を見てみたいです。


そして、揚巻の妹分の白玉、児太郎さんが、

お客の’髭の意休’とともにやってきます。


七之助さんとはキャラクターが違う楽しさがあります。

クールというか、中性的というか。。

児太郎さんの揚巻も観てみたいです。


意休に恋人の悪口を言われて気分を悪くした揚巻が反撃。

意休に悪態をつき始めます。


七之助さんはたっぷり聞かせてくださいました。

気持ちいい(笑)

おかしみの中に、助六を想う気持ちが溢れていました。


揚巻の気持ちを白玉が鎮めて、

花魁たちは三浦屋の中に入っていきます。


やっと助六の登場です。

登場には、成田屋は河東節ですが、

仁左衛門さんは長唄がかかります。


曲が始まるといよいよ!

やっと出てくる~とテンション上がります。

長唄もアップテンポで盛り上げます。


そして揚幕から登場し、花道七三で様々な形でキマリます。

お客が高揚している空気を感じました。

仁左衛門さんの全ての姿が美しいのです。


傘の扱い、角度。。鳥肌もの。

三階席にもはっきりとお顔を見せてくださいます。

目線がくると、ひゃーっとなる(笑)


本舞台に上がると全体が明るくなる。

吉原の人気者、それがその雰囲気で伝わります。


対して嫌われ者の’髭の意休’は歌六さん。

ここから二人のバチバチしたやり取りが始まります。


この後に助六の名乗りがあるのですが、

長台詞をひと息で発したり、

言葉の緩急に感動したり。。

声を出すことだけでもかなり体力を使っているのかも。。

本当にすごい。


また、次から次へと新たな人物が登場してきます。

登場するたびにその役者さんの風が吹く。


笑って泣いて。

勘三郎さん三津五郎さんをたくさん思い出しました。



そのお話はまた次回に。




aya。





aya's lounge

歌舞伎に出合って 何だか人生変わりました。

0コメント

  • 1000 / 1000