松竹梅湯島掛額@歌舞伎座 2
こんばんは。
そろそろ皆様は本格的にお仕事開始というところでしょうか。
私はすでに通常モードで楽しく過ごしています。
日付け変わって、今日から連休です。
浅草と国立を楽しみます。
各座盛り上がっているようなのでワクワクしています。
さて、猿之助さんが出演する歌舞伎座。
夜の部「松竹梅湯島掛額」のお話の続きです。
二つの場がからなる作品で、
後半の「四ツ木戸火の見櫓の場」は、
前半に登場した人物たちはほぼ出てきません。
幸四郎さん演じる吉三郎は元は侍で、
宝刀を探している身です。
宝刀が見つからないため、
明日にも切腹しなければなりません。
それを聞いたお七は哀しみますが、
自分の家にその宝刀を持っている人物が現れたことを知ります。
何とか夜中に、
吉祥院にいる吉三郎へ宝刀を届けたいお七です。
ですが、町の木戸が閉まっています。
そこで火の見櫓の太鼓を叩いて、木戸を開けようと考えます。
火事でもないのに太鼓を叩くと死罪とおふれ書きがありますが、
吉三郎のために決心するのです。
雪が降りしきる光景の中にいる七之助さんは、
それだけで美しい。
想う人のため命をかける表情、姿は、
急に大人になったような。。とても切ない気持ちになりました。
下女のお杉、竹三郎さんがいなくなり一人になると、
人形振りの踊りが始まります。
調べたところ、
お七の心情を表現するには人形の動きのほうが適しているし、
様式美を追及した形なのだそう。
七之助さんの人形の動きは、
初日ということもあってか、緊張感漂うものでした。
素晴らしいのだけど、
二人の黒子さんとの呼吸が微妙に合っておらず、
見ながら少しハラハラしてしまったのです。
でもこれは初日ならではなのだと思います。
櫓のお七は、猿之助さんも「男の花道」の劇中劇として演じています。
人形に魂が宿ったような、文楽を観ているような感覚。
その中に見える’猿之助’というカラー。
私はそれ以上の人形振りは無いと思っているので、
七之助さんはちょっぴり物足りないと感じてしまいました。
これからどんどん進化していくと思うので千穐楽まで観ていきたいです。
人形になる。。というより、
七之助さんを感じたいというか。。
踊りではないですが、
先月の玉三郎さんの岩永のような。
見た目は玉三郎さんのカケラもないけど、
やっぱり玉三郎さんだったから。
私的な感覚ですみません。。
でも、私の物足りないというのはそこかな、と。
あぁ。。でも花道で人形振りから切り替わる七之助さんは凄かった。
かっこよくて、女性が女性に惚れる感じ。
太鼓を叩く時は鳥肌ものでした。
七之助さんのこう切ない感じが好きです。
木戸が開いて宝刀を胸にかけていく。
お七が心に持っている熱いものが爆発する。
幸せになってほしいと願ってしまった。
この場はとてもドラマティック。
前半の可笑し味が嘘みたい(笑)
また観たいと思うほど面白かったです。
今週は幕見したいな。
猿之助さん世代が中心で魅せてくださいます。
アドリブは日替わりのようですね(笑)
皆様も是非。
有難うございました。
aya。
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