傾城反魂香 1
こんばんは。
クイズ番組に猿之助さんが出演しています。
見ながら書いています。
歌舞伎座「三月大歌舞伎」昼の部を綴っています。
三つ目は’傾城反魂香’です。
序幕と大詰を上演します。
猿之助さんは大詰に登場なのでもう少し後。
序幕の’近江国高嶋館の場 館外竹藪の場’は、
三代猿之助四十八撰の内、と銘打ってあります。
大きな虎が印象的なこの場面は、
2012年明治座の公演で観ています。
なんで四十八撰なんだっけ?
とすっかり忘れていたので、
当時の明治座のHPを見てみました。
この二つの場は三代目猿之助が、
昭和45年に復活上演を果たした場面だそう。
笑三郎さんはblogで「師匠オリジナルの場面」とおっしゃっています。
これを思い出した私はテンションがマックス(笑)
猿之助さんをはじめ、おもだか屋の皆様が、
出演するからこそ上演される場面なのです。
笑三郎さん猿弥さん弘太郎さん、などなど。
先代のスピリットを継ぐ皆様が盛り上げていました。
この場面があると、
後半の’土佐将監閑居の場’通称「吃又」で不明瞭なシーンが、
いろいろ納得できるので一度ご覧になることをお勧めします。
今の歌舞伎公演では、この吃又の場面しかかかりません。
今月はとっても貴重なのです。
★内容に触れますのでご注意ください。
おもだか屋だけではありません。
絵師の狩野元信は幸四郎さん。
銀杏の前は米吉さん。
元信の弟子、狩野雅楽之助は鴈治郎さん。
とっても豪華!
殿様に絵を認められた元信。
姫の銀杏の前は元信を慕っています。
幸四郎さんの元信が匂い立つようないい男。
長袴姿が凛々しく素敵です。
少し可笑し味もあって幕開きから楽しいです。
宮内卿の局の笑三郎さんがグッと場を締めます。
米吉さんが美しいし、
グイグイ元信に迫っていくのが可愛らしいです。
ここで弘太郎さんが腰元で登場します。
めちゃめちゃインパクト大!
これにはお客が湧きました(笑)
そして弘太郎さんの働きもあり、
姫の想いが実り、二人は夫婦になります。
御家乗っ取りを企む家老 不破道犬の猿弥さんは、
それを妬んで元信を襲い、縛り上げ、姫と引き離します。
元信は決死の想いで縛られたまま襖に虎の絵を、
自らの血で描き上げます。
すると、その虎が抜け出て元信を助けるのです!
襖に絵がだんだんに現れ、
虎がすごい勢いで飛び出してくるシーンは、
まるでイリュージョン!
虎の動きがキレッキレで速い!
ヤマトタケルの山神のシシを思い出しました。
歌舞伎の大型動物たちは、
少しゆっくり動くイメージなのですが、
猿之助歌舞伎の大型はひと味違います!
猿弥さんと虎の大立廻りはワクワクしっぱなしです。
長丁場で魅せてくれます。
虎がとにかくアッパレなんです!
元信はずっと気を失ったままですが、虎が見事に救出。
縄もほどいてあげちゃう(笑)
そして、悪人たちに追われる姫を助けに行くのは弟子の雅楽之助。
さらにド派手な大立廻りです。
鴈治郎さんが大活躍!
ここも長丁場なのです。
’小金吾討死’を思うハードな場面を
鴈治郎さんは死にませんが奮闘ぶりが手に汗握ります。
でも姫を助けることはできません。
その後に’吃又’の場面が続きます。
吃又の最初に登場する虎は、
元信が描いた虎なのです。
銀杏の前を助けてほしいと
ボロボロになった雅楽之助が登場するのは、
この死闘があったからなのです。
この序幕があることで、
続く’吃又’の???がスッキリします。
展開がスピーディでこれぞおもだか屋という一幕に
私のワクワクは止まりませんでした。
叶う方は是非ご覧になってください。
友人たちは皆、虎のファンになっています(笑)
幕間を挟んで、いよいよ白鸚さん猿之助さんの登場です。
aya。
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