黒塚の思い出。

こんばんは。


桜が咲いてから、

寒の戻りで肌寒い日が続いています。


朝晩はまだ寒いので遠征なさる方は、

調節できる服装がよいと思います。


さて、黒塚の興奮から気持ちが少し落ち着いてきました。


初日の大間では「六月大歌舞伎」の詳細発表がありました。

猿之助さんは夜の部’三谷かぶき’のみ出演です。


笑ってしまうほど昼夜の演目が違うカラー。

よっく見ると夜の部に四文字のお名前の方が(笑)


三谷作品では常連の八嶋智人さんがいるではないですか!

これは事件ですね(笑)


猿之助さんは、庄蔵役とエカテリーナ役。

って、役のふり幅が広すぎます!

どんなお姿で登場するのか楽しみです。



そんなふり幅が広い猿之助さんは、

今月は黒塚で老女と鬼女を演じています。


四代目猿之助襲名披露公演で初めて演じてから、

今回で6度目です。


共演しているのは、

阿闍梨祐慶役に錦之助さん、

山伏は種之助さん鷹之資さん。

強力役は猿弥さん。


錦之助さんは品格があり凛々しくて、

高僧にぴったり。強そう。


シュッとした感じの阿闍梨様は、

4年前の勘九郎さんを思い出します。


鬼女の猿之助さんと激しいバトルのような

気のぶつかり合いはすごかったです。


今回、バトルのように感じるのは二人の山伏。


種之助さん鷹之資さんの超若手は、

猿之助さんに戦いを挑むように向かっていきます。


猿之助さんが全身全霊で受け止めているように感じ、

若手に経験を積ませたいという想いをヒシヒシと伝わります。


とにかく二人の勢いが止まりません(笑)

山道もピョンピョン走っていきそう。


今まで観た山伏役の皆様は、

どちらかというとベテランの役者さんでした。


門之助さん右團次さんを一番観ていますが、

男女蔵さん中車さんもなさっています。


2年前、中車さんが演じると聞いてすごくびっくりしたのを覚えています。

失礼な言い方ですが。。

当時は中車さんが舞踊劇に出演なさるとは思っておらず。。


そして、その山伏が完全に門之助さん同じ動きだったのに

またまたびっくりしたのでした。


ですから、今月のフレッシュな顔ぶれは新鮮でより楽しいのです。

惜しみなく後輩たちにスピリットを繋いでいく。


強力役の猿弥さんは安定感の何物でもありません(笑)

コロッとしたお姿なのに巧みな足さばきとか。

自然とお客の笑みがこぼれます。


ずっと猿弥さんで拝見してきましたが、

一度だけ、歌舞伎座で寿猿さんが演じた時がありました。


まさに道化師という風情でしたし、

猿之助さんの優しさに感動でした。

猿之助さんが共演したかったのかなぁとも思っています。


阿闍梨様は、

先にも書いたように勘九郎さんの時はエキサイティングでした。


一番観ているのが梅玉さん。

前回は右團次さんでした。


でも、より印象に残っているのは團十郎さんの阿闍梨様。


2012年、四代目猿之助襲名披露公演。

猿之助さんが初めて黒塚を本興行で踊った時です。


團十郎さんは、佇まいだけで圧倒されるくらい威厳がありました。

本当に法力を使っているのではないかと思うほど。


今思うと、猿之助さんが倒されてしまうのがしょうがない(笑)


鬼女とは対等か、それ以上であってほしいというのが私の理想です。

團十郎さんは圧倒的でした。


今の猿之助さんだったらどうだろう。。。

妄想は止まりません。



今月、一新した阿闍梨様一行は、

猿之助さんも何だか違って見えるようで楽しいです。


若手と一緒だと、

ものすごく貫禄が増したように見える。


でも’見える’のではなく、

猿之助という人が大きな役者になっているのだな、きっと。


嬉しくもあり、さらに遠くなるようで寂しくもあり。



それでも観続けたいのが黒塚なのです。


皆様も是非。





aya。





aya's lounge

歌舞伎に出合って 何だか人生変わりました。

0コメント

  • 1000 / 1000