京鹿子娘道成寺を思い出とともに。

こんばんは。


そういえば。。

猿之助さんのエカテリーナのビジュアル!

完璧ではないですか!

正統派できましたね(笑)


お話の筋を追うと後半の出番でしょうか。

前半の立役、庄蔵は愛之助さんのようなお衣装かな。

ギャップを楽しみにしています。



さて、歌舞伎座團菊祭のお話。


絵本牛若丸で初役で演じた弁慶を演じた菊之助さんが

その後すぐに「京鹿子娘道成寺」を踊ります。


今の歌舞伎座になってから初めてかかる歌舞伎舞踊の大曲です。


どんな理由があって今まで歌舞伎座で上演がなかったのか。。

私はわかりませんが、特別な演目なのだろうなぁと想像していました。

と同時に誰が最初に踊るのか?とも。


それが團菊祭で菊之助さんと知った時は驚きましたけど、

とてもしっくりきました。


演劇評論家の長谷川浩氏によると、

戦後、この演目を歌舞伎座で、

一人で踊った歌舞伎役者はたった13名だそう。


14人目に菊之助さんが加わった歴史的な團菊祭になりました。


菊之助さんの美しさは圧倒的でした。

凛として惚れ惚れするほどの花子でした。


流れるような約70分。

迷いなく淀みないように思えました。


女性が女性に惚れるというか、

微笑み、所作にドキドキが止まりませんでした。


花子は今も恋をしているのですね。


何年か前に菊之助さんの花子を観た印象より、

大人っぽく、艶やかで、貫禄がありました。


あぁ。。この人が音羽屋なんだと感動してしまった。

じわじわくる感じ。


集中力と緊張感がラストまで途切れることなく、

鐘の上に上がってからも凛としていて素敵でした。



以前から書いてきました。

私の人生初の歌舞伎が’俊寛’とこの’京鹿子娘道成寺’でした。

「亀治郎の会」です。


だから大好きな舞踊劇です。

冒頭、烏帽子をかぶった赤の振袖姿で

七三で振り返って扇で鐘を差す瞬間がものすごく好きです。


亀治郎さんのこの瞬間は雷が落ちてきたかのように

体がしびれて興奮しました。


そこから花子の世界観に心を奪われてしまったのです。


約70分を一人で踊りきるアスリートのような身体、

それを超えた繋がってきた歌舞伎役者の血。


一人で踊っているのに、

その力は一人のものではないようにも思えました。


菊之助さんを観ながら、

ふと、今の猿之助さんならどう踊るのだろう。。

そんなことを思いました。


猿之助さんだけではありません。


七之助さんも観てみたい。

10年前に浅草歌舞伎で七之助さんの道成寺を観ています。


たまたまだったと思うのですが。。

途中で集中力が途切れるのを感じました。

疲れも見え、この踊りは大変なのだと改めて思ったのを覚えています。


今の七之助さんだったらどうだろう。

きっと立派に踊りきると信じています。


梅枝さんや児太郎さんでも観たいです。

三津五郎さん福助さんでも拝見しましたが、

体力気力が充実した役者さんでどんどん観てみたい。


菊之助さんの踊りは、

そんな欲まで私の心に根付かせました。


所化の皆様も豪華です。

劇団の若手がほぼ出演しています。

上手下手で菊之助さんの踊りをじっと見ている様子が微笑ましいです。



とても感動的な時を過ごすことができました。

有難うございました。


踊っている菊之助さんはもちろんですが、

歌舞伎役者の底力を感じることができる一幕だと思います。


叶う方は是非。




aya。





aya's lounge

歌舞伎に出合って 何だか人生変わりました。

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