色彩間苅豆@巡業東コース

こんばんは。


そろそろ太陽が見たくなってきました。


春から2週間ごとに入退院を繰り返している姪は、

家族の誰よりもたくましく生活をしています。


小学1年生で、一時は学校に行けないかと落ち込みましたが、

先生方のお陰で楽しく学校に行けています。


その様子に触れていると、

自分の心配ごとや不満は、

なんて贅沢なのだろうとポジティブになれます。


私は不断の生活を、楽しもう、面白がろう、

笑うことを大事にしよう、と実行しています。


これは猿之助さんのお陰でもありますが、

小さな体で治療を頑張っている姪のお陰でもあるのです。


姪のほうがものすごくポジティブなのですよ(笑)


姉のほうは小学4年生です。

今月は一緒に’キャッツ’を観に行く予定です。



さて、本日の巡業チームは移動日でした。

猿之助さんはblogやインスタのストーリーズを更新してくださり、

旅を満喫しているようです。


いよいよ青森から南下が始まります。


私が次に観劇するのは秋田の康楽館です。

怖い!?かさねが芝居小屋で観るとさらに怖いかもしれません。


初日に昼夜通したので2回続けて拝見しました。

色彩間苅豆(いろもようちょっとかりまめ)、通称かさね。


江戸時代、かさね伝説の怪談を取り入れて書かれた

四世鶴屋南北の「法懸松成田利剣(けさかけまつなりたのりけん)」

の一幕です。


何度か再演し復活。

1920年を機にコンスタントに上演されるようになったようです。


踊りの流派で様々な型があるようです。

今回、猿之助さんの振りが以前と違うように思うのは、

そのためかもしれません。


11年前、亀治郎時代に海老蔵さんと踊ったのを拝見しました。

その後は福助さんでも拝見し、

やはり踊る役者さんでこんなに違うものかと思ったものでした。


猿之助さんの道成寺もまた観たいのですが、

この’かさね’も心底観たかった。


今回で4回目だそう。


揚幕から登場し、

花道をやってくる猿之助さんの美しいこと!


久しぶりに若い女性役で舞踊劇です。

こういう猿之助さんが観たかったな~(笑)


お相手が相思相愛の幸四郎さんなんて夢のよう。

美男美女で眩し過ぎます。

華があり過ぎです。


浪人の与右衛門と腰元のかさねは心中を約束していました。

同じ家中での恋愛はご法度でした。

が、与右衛門が書置を残して一人いなくなってしまいます。


かさねは追掛け、与右衛門に再会することができました。

一生懸命引き留め、身ごもっていることを知らせると、

与右衛門は心中をしぶしぶ!?承諾します。


そこに鎌が刺さった髑髏を乗せた卒塔婆が川に流れてきます。


卒塔婆には「助」と書いてあります。

かさねの父の俗名です。


実は与右衛門はかさねの母と密通し、夫の助を殺したのでした。

かさねにとっては親の敵。


与右衛門もかさねもそのことを知らずに付き合いました。


与右衛門が気味悪がって卒塔婆を割ると、

かさねの顔が醜くなり、右足も不自由になってしまいます。


因果応報。

与右衛門はかさねに父母のことを話し殺そうとします。


因果を嘆き、必死に抵抗するかさね。

二人の壮絶な立廻りは美しく哀しいのです。


どんどん激しくなり、

若く美しかったのが髪や着物が乱れ、恨みの形相になっていきます。


猿之助さんの真骨頂。

助の霊が時々強烈に顔を出す。


幸四郎さんも乱れに乱れ、これは戦いかと思うほど。


七三で鎌を加えて姿勢を低くキマル形は、

側で見たら怖いのに色気たっぷりでかっこいい。


かさねは殺され怨霊になります。

逃げる与右衛門を霊力で何度も何度も引き戻します。


この連理引きがサイコー!!!


引きで舞台全体を見ると、

猿之助さん幸四郎さんの息がぴったりなのがよくわかる。


幸四郎さんが霊力を断ち切るのと、

見ていないのに猿之助さんの手が落ちるのがタイミングばっちり。


幸四郎さんの側で見たら、

ド迫力でこちらまで息が苦しくなった。


三味線が琵琶の音みたいで怖いし、

夢に出てきそう(笑)


幕切れまでドキドキが止まりませんでした。

最高にエキサイティング。


清元と一体になり、

何度でも観たい’かさね’でした。


巡業は会場によって舞台の大きさや設備が違うから、

連理引きの場面に限らず大変そう。


でもきっと二人なら

そんなことを感じさせずに楽しませてくれるのでしょうね。


興奮して長文になりました。

私の元気の源なので。。


有難うございます。

来週を楽しみにしています。




aya。




aya's lounge

歌舞伎に出合って 何だか人生変わりました。

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