幻想神空海。
こんばんは。
今月二つ目の歌舞伎は「四月大歌舞伎」
歌舞伎座夜の部に行ってきました。
仁左衛門さん孝太郎さんの「毛谷村」は新鮮でした。
私は若手で観ることが多かった気がします。
テンポなのか’間’なのか。。
仁左衛門さんの六助を観ることができて嬉しかったです。
義太夫もじっくり味わうことができました。
さて、楽しみにしていた新作歌舞伎「幻想神空海」
染五郎さんが空海に挑んでいます。
内容に触れますのでお気をつけください。
夢枕獏さんの原作を歌舞伎化しました。
私はいつものごとく原作を読んでいません(笑)
でも読んでいたほうが理解が深まったかもしれない。。という感想です。
ワンピースの時は気にならなかった原作が、ものすごく気になります。
それでも、いろんなところに楽しみどころがあって面白かった!
何といっても染五郎さん!
楽しそうに演じていらっしゃるではないですか(笑)
初日から少し日が経っているからか、
余裕を感じるのは気のせい!?
立ち廻りや踊りがない分、セリフ勝負。
膨大な言葉の中で、キーワードがお腹にストンと落ちてくるから不思議。
松也さんとのコンビも息ぴったりでした。
松也さんも生き生きしてたな(笑)
エリザベートを想うような軽快な動きとセリフ回し。
染五郎さんとの掛け合いはこれからもっと面白くなっていきそうです。
長丁場のお芝居の中で気を抜ける存在で貴重でした。
お二人より下の世代の皆さんが、個性が際立っていてよかったです。
特に児太郎さん!あのネコのかぶり物(歌舞伎美人に写真有)と
黒のレース?のグローブ!
ビジュアルに負けていない存在感と、声の使い分けの巧みさが素敵でした。
観るたびに驚かせてくださる役者さんです。
米吉さんの艶やかさもなかなか。
種之助さんが女形なのですね、可愛い♪
歌昇さんはしっかりと脇を固めていますね。演技が上手くて心憎い。
劇中劇がすごく楽しめました!
芝のぶさん大活躍ですし、他の皆様も形が美しい。
そして、そして、大感動だったのが、歌六さん×又五郎さん。
大詰あたりは見応えたっぷりで、
雀右衛門さんとの三角関係が悲しくて切なかった。
こんなに白熱したガッツリ濃厚な三人の場面は初めて拝見しました。
播磨屋さんのお芝居は好きです。
こんなシーンをもっと観たいです。本当に素敵でした。
これでもかと登場するのが幸四郎さん、彌十郎さん。
ラストに向けてどんどんお芝居に厚みが増していきます。
私が不覚にも!?泣けたのは、
空海が書いた書の’樹’から枝葉が伸びていくところ。
その絵が空海に重なりました。
空海という人を無性に知りたくなる。
でもそれは、もしかしたら染五郎さんの心境なのかもしれません。
廻り舞台やセリ使いで幻想的な世界観でした。
三階から観ましたので楽しめました。
照明も繊細でしたし、クレーン使いもよかったです。
千穐楽の頃にはもっと進化するだろうな。。という感じ。
ワンピースのようにお稽古期間があったらどうだっただろう。
通常の歌舞伎のお稽古期間でここまで作り上げた歌舞伎チームはすごい!
染五郎さん松也さんと握手なさった最前列の方が羨ましい(笑)
あの場面はドキドキしますね。
歌舞伎座を出たら、思わず夜空を観上げてました。
「どうしたものかな、空海」
呟いてみた(笑)
そして風の音を聞きたくなりました。
楽しませていただきました。
有難うございます。
aya。
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